削除された内容 追加された内容
リンク
編集の要約なし
 
13行目:
 
== 修道輔祭と在俗輔祭 ==
[[修道士]]が輔祭となる場合は[[修道輔祭]]、それ以外の場合は在俗輔祭である。ただし在俗輔祭という語彙は普段は使われず、日常的には単に輔祭と呼称・記述される。
 
在俗輔祭は司祭と異なり、教会に専従する者ばかりではなく自らの生業を持った上で無給与で奉職する者も多い。これを「'''自給輔祭'''」と呼ぶ。日本ハリストス正教会では、2008年現在、在俗輔祭の殆どが自給輔祭である。
20行目:
修道輔祭は修道士が輔祭となっているものであり、従って妻帯していない。
 
在俗輔祭には妻帯が許されるが、神品機密を受けた後(輔祭に叙聖された後)の妻帯は許されない。したがって妻帯を希望する場合には叙聖前に[[婚配機密]](結婚)に与らなければならない。離婚すると輔祭職を解かれる。また死別であっても再婚することはできない。ただし現在は、結婚相手が再婚者であることは問題とならない。
 
修道輔祭でないが独身のままで叙聖される在俗輔祭も存在する。
33行目:
* 開始を告げる: 「(司祭に対し)君や、祝讃せよ」
* 各種の[[連祷]]において、[[教衆]]を先導し、祝文を誦する。
* 使徒経を朗誦する: 一般信徒や[[誦経者]]が務める事も出来るが、本来は輔祭の職掌とされる。ただし、輔祭はどこの国の正教会でも慢性的に不足しており、実際には使徒経は一般信徒や誦経者が朗誦する事の方が圧倒的に多い。
* [[福音書|福音経]]を奉読(ほうどく)する。
* [[炉儀]]を行う。
45行目:
初期教会の時代から主教・司祭は男性の職分であり、初期教会のものとされる「聖使徒規則」では女性が就くことを禁じている。
 
ただし近現代に入り、女性輔祭がかつて存在し、大きな役割を与えられていたことについての研究もなされている。[[ロシア正教会]]では[[1917年]]の[[ロシア革命]]直前期において行われていたロシア正教会公会準備期間中に、女性輔祭制度復活については真剣に討議されていた。しかしながらロシア革命とその後の[[共産主義]]政権による弾圧によって、この公会準備期間において討議されていたいくつかの改革案とともにこれは頓挫した<ref>[[イラリオン・アルフェエフ]]著、ニコライ高松光一訳『信仰の機密』88頁、[[ニコライ堂|東京復活大聖堂教会]]、2004年</ref>。
 
一方で、東方正教会の一部にはギリシアを中心に古代から「[[女輔祭]]」という職分を任じる伝統があるが、これは副輔祭と同様の役割を荷うものであり、輔祭とは基本的に役割と地位を異にする。