ナショナル・ロマンティシズム

ナショナル・ロマンティシズム(英語: national romanticism)は、民族的ロマン主義または国民的ロマン主義とも訳され、ヨーロッパの18~19世紀の文学や政治におけるロマン主義を起源とし、美術や音楽、建築など広範囲の芸術領域に波及した潮流。

芸術におけるナショナル・ロマンティシズムは、汎ヨーロッパ的な意味合いを持つ古典主義に対する、民族や国民国家などのアイデンティティを意識したローカリズムの主張と模索であったとひとまず考えることができる。したがって、イギリス・フランス・イタリアといったヨーロッパ文化の中心をなす国よりも、北欧・東欧・南欧(特にスペイン)などの周辺的な存在の国や地域により強く出現する傾向にあった。

政治的には国民国家ファシズムなどの形成に影響を与えた。