生活臨床

精神医療の方法

生活臨床(せいかつりんしょう)とは、群馬大学医学部で始まった精神医療の方法。おもに統合失調症を対象にしていた。次のような特徴があった。

  1. 患者を、入院させ社会から隔離するのではなく、地域生活の中で治療していく。
  2. 受動型と能動型(生活類型)、金に弱いか色に弱いかプライドに弱いか(生活特徴)などの、患者の性格の分類[1]

東京都立精神保健福祉センター所長の伊勢田堯によると、精神医療法を外国の受け売りでなく自力で編み出していったケースは日本に少なく、生活臨床は森田療法などと並んで日本独自のものだという。[2]

沿革 編集

長野県佐久総合病院江熊要一が始めた全面開放の療法が注目され、江熊が母校群馬大学の助教授になり[3]、当時群大教授だった臺弘らとの共同で[4]、「生活臨床」の名の下に、実践を伴う学術研究が開始された。

主な生活臨床派の医師 編集

関連書 編集

  • 分裂病の生活臨床(臺弘、創造出版)
  • 生活臨床の基本 (伊勢田堯・長谷川憲一・小川一夫・編著 日本評論社、2012,3,17)
  • 『日本の精神医学この五〇年』(松本雅彦みすず書房、2015年)105ページに言及がある。

関連項目 編集

出典 編集

  1. ^ 生存学サイト
  2. ^ 5月家族会勉強会 地域精神保健と生活臨床
  3. ^ 生存学サイト
  4. ^ 新宿家族勉強会
  5. ^ 生存学サイト
  6. ^ 生存学サイト...以後、生活臨床グループは地域活動に打って出た江熊、中沢の代々木系が主導して行くことになり、党派色がなくアカデミズムの立場に固執し、精神分析などに接近し新たな理論構築を目指した湯浅、病院志向の加藤、田島などその後の道は異なっていくことになる

外部リンク 編集