古代日本におけて食べ物を載せた器

(け)とは、古代日本において食べ物を載せた器、すなわち食器一般を指す。

万葉集』所収の有間皇子の歌(家なれば笥に盛る飯(いひ)を草枕旅にしあれば椎(しひ)の葉に盛る)に登場するほか、正倉院文書からは大笥・小笥・杯代笥・盤代笥・田笥・麻笥などの種類が存在したことが確認できる。『延喜式』では平安京及び畿内が貢納するものとして板笥・藺笥・円笥が挙げられている。

上下貴賎を問わず、広く用いられていたが、庶民が木器土器で作られた笥を用いていたに対して、貴族は漆塗りや銀製の笥が用いられていたという。

参考文献

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外部リンク

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  • 山本登朗「平安末期における「けこのうつはもの」-「伊勢物語の高安の女」補遺-」『國文學』第96巻、関西大学国文学会、2012年3月、79-85頁、ISSN 0389-8628NAID 120005688339