算盤坊主(そろばんぼうず)または算盤小僧(そろばんこぞう)は、京都府船井郡西別院に伝わる妖怪。夜、寺や神社の木の下で算盤を弾く坊主小僧)姿のものといわれる。

鳥取県境港市水木しげるロードに設置されている「算盤小僧」のブロンズ像。

概要

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西別院村笑路(現:亀岡市)では、夜中に笑路の西光寺の近くを通ると、寺のそばにあるカヤの木の下に坊主の姿で現れ、木の下で盛んに算盤を弾き始めるものを「算盤坊主」と呼ぶ。タヌキの仕業ともいわれているが、その寺では、かつて計算を間違えて和尚に叱られた小坊主が、その木で首を吊って自殺したと言われており、その坊主の霊とも言われている[1]

また、この西光寺の隣の素盞嗚神社でも、毎晩午前1時頃、境内の大木の下に少年の姿で現れて算盤の稽古を始めるものを「算盤小僧」という。一説によれば、この少年は西光寺の開山・萬安英種という和尚で、幼い頃に夜中に人知れず勉学に励んでいた姿だと伝えられている[2]

脚注

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  1. ^ 垣田五百次・坪井忠彦編『口丹波口碑集』名著出版〈炉辺叢書〉、1976年、59-60頁。 
  2. ^ 田中勝雄「地名起源伝説と動植物伝説 続南桑民譚雑録一」『旅と伝説』10巻9号(通巻117号)、三元社、1937年9月、75-76頁。 

関連項目

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