三十二相八十種好
釈迦の姿の特徴
(肉髻から転送)
三十二相八十種好(さんじゅうにそうはちじっしゅこう(ごう))とは、釈迦の姿の32の特徴を言語によって数え上げたもの[1]。三十二相を詳述したものが八十種好相であり[1]、見てすぐに分かる三十二相と、微細な特徴である八十種好を併せたもの。[要出典]。仏の外形的な特徴とともに、宗教的な理想を示している[1]。大般若経などに述べられており、経典によって多少の相違がある[1]。「相」と「好」をとって相好(そうこう、そうごう)ともいう[注釈 1]。
三十二相
編集仏像および仏画はこれに倣って作成される。経典により多少の相違がある。以下からの名称は大智度論巻第四による。
- 足下安平立相(そくげあんぴょうりゅうそう)
- 足の裏が平らで、地を歩くとき足裏と地と密着して、その間に髪の毛ほどの隙もない(扁平足)。
- 足下二輪相(そくげにりんそう)
- 足裏に輪形の相(千輻輪)が現れている。仏足石はこれを表したもの。
- 長指相(ちょうしそう)
- 10本の手指(もしくは手足指)が長くて繊細なこと。
- 足跟広平相(そくげんこうびょうそう)
- 足のかかとが広く平らかである。
- 手足指縵網相(しゅそくしまんもうそう)
- 手足の各指の間に、鳥の水かきのような金色の膜がある。
- 手足柔軟相(しゅそくにゅうなんそう)
- 手足が柔らかで色が紅赤であること。
- 足趺高満相(そくふこうまんそう)
- 足趺すなわち足の甲が亀の背のように厚く盛り上がっている。
- 伊泥延腨相(いでいえんせんそう)
- 足のふくらはぎが鹿王のように円く微妙な形をしていること。伊泥延は鹿の一種。
- 正立手摩膝相(しょうりゅうしゅましっそう)
- 正立(直立)したとき両手が膝に届き、手先が膝をなでるくらい長い。
- 馬陰蔵相(めおんぞうそう)
- 馬のように陰相が隠されている(男根が体内に密蔵される)。[2]
- 身広長等相(しんこうじょうとうそう)
- 身体の縦広左右上下の量が等しい(身長と両手を広げた長さが等しい)。
- 毛上向相(もうじょうこうそう)
- 体の全ての毛の先端が全て上になびき、右に巻いて、しかも紺青色を呈し柔軟である。螺髪はこれを表す。
- 一一孔一毛生相(いちいちくいちもうしょうそう)
- 身体の毛穴にはすべて一毛を生じ、その毛孔から微妙の香気を出し、毛の色は青瑠璃色である。
- 金色相(こんじきそう)
- 身体手足全て黄金色に輝いている。
- 丈光相(じょうこうそう)
- 細薄皮相(さいはくひそう)
- 皮膚が軟滑で一切の塵垢不浄を留めない。
- 七処隆満相(しちしょりゅうまんそう)
- 両掌と両足の裏、両肩、うなじの七所の肉が円満で浄らかである。
- 両腋下隆満相(りょうやくげりゅうまんそう)
- 両腋の下にも肉が付いていて、凹みがない。
- 上身如獅子相(じょうしんにょししそう)
- 上半身に威厳があり、瑞厳なること獅子王のようである。
- 大直身相(だいじきしんそう)
- 身体が広大端正で比類がない。
- 肩円満相(けんえんまんそう)
- 両肩の相が丸く豊かである。円満。
- 四十歯相(しじゅうしそう)
- 40本の歯を有し、それらは雪のように白く清潔である(常人は32歯)。
- 歯斉相(しさいそう)
- 歯はみな大きさが等しく、硬く密であり一本のように並びが美しい。
- 牙白相(げびゃくそう)
- 40歯以外に四牙あり、とくに白く大きく鋭利堅固である。
- 獅子頬相(ししきょうそう)
- 両頬が隆満して獅子王のようである。
- 味中得上味相(みちゅうとくじょうみそう)
- 何を食べても食物のその最上の味を味わえる。
- 大舌相(だいぜつそう)
- 舌が軟薄で広く長く、口から出すと髪の生え際にまで届く。しかも、口に入っても一杯にはならない。
- 梵声相(ぼんじょうそう)
- 声は清浄で、聞く者をして得益無量ならしめ、しかも遠くまで聞える。
- 真青眼相(しんしょうげんそう)
- 眼は青い蓮華のように紺青である。
- 牛眼睫相(ぎゅうごんしょうそう)
- 睫が長く整っていて乱れず牛王のようである。
- 頂髻相(ちょうけいそう)
- 頭の頂の肉が隆起して髻(もとどり)の形を成している。肉髻(にくけい)。
- 白毫相(びゃくごうそう)
- 眉間に右巻きの白毛があり、光明を放つ。伸びると一丈五尺ある。(約4.5m)
八十種好
編集(主なもの)
脚注
編集注釈
編集出典
編集関連項目
編集外部リンク
編集- 大光寺 特別ページ 霊感の道 - 八十種好全てを列挙する。