股旅'78」(またたび ななじゅうはち)は、1978年5月25日にビクター音楽産業(現:JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)より発売された橋幸夫の137枚目のシングルである(SV-6415)。

「股旅'78」
橋幸夫シングル
B面 さすらいびとの数え歌
リリース
ジャンル 演歌
時間
レーベル ビクター音楽産業(SV-6415)
作詞・作曲 阿久悠(作詞)
井上忠夫(作曲)
橋幸夫 シングル 年表
秩父路
(1978年)
股旅'78
(1978年)
宇宙博音頭
(1978年)
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概要

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  • 前年のシングル「股旅グラフィティ さらば渡り鳥」ならびにオリジナルアルバム「股旅グラフィティ」で作詞家阿久悠股旅作品を発表した橋幸夫は、阿久と本格的な股旅関係のオリジナルアルバム制作に取り組み、ニュー股旅をコンセプトに、全編阿久悠作詞、作曲は6名の著名な作家により2曲ずつの競作構成で「またたびの詩」を「橋幸夫オリジナル'78」を副題として制作、発売した。
  • 橋の依頼を受けた阿久は「ぼくは、架空も架空、大ウソのSF股旅をメインに書くことを条件にして、かなり現代的な旅ガラス物を十二篇書」き[1]、そのうち4曲がシングルカットされた。
  • 「股旅'78」そのアルバムを代表する曲で、「新しい股旅物をつきつめてやってみよう」というコンセプトで、「当時流行のディスコサウンドと股旅物をミックスしたもの」に仕上げられた[2]
  • ジャケットもパンタロンで手甲、脚絆に帯をしめて、長脇差に三度笠、合羽姿の旅人が描かれていた。
  • 作曲は元ジャッキー吉川とブルー・コメッツの井上忠夫(のちの井上大輔)で、橋とは前々作の「泥んこ」で初共演している。
  • 後年、阿久は「(この橋幸夫の旅ガラス)も、映画的、劇画的で、ついには、SFまで混じったというものである。それもこれも、昭和53年(1978年)に旅ガラスが登場する理由を懸命に探していたということである。奇妙な股旅物ではあっても、決してゲテ物ではなかったと思っている。井上忠夫作曲、高田弘編曲の音もカツコいい」と回顧している[3]
  • アルバム発売の1ヶ月前にシングルカットされ先行発売された。
  • c/wは「さすらいびとの数え歌」同一作家による作品で、アルバム「またたびの詩」からのシングルカットである。

収録曲

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両曲共に作詞:阿久悠、作曲:井上忠夫、編曲:高田弘

  1. 股旅'78
  2. さすらいびとの数え歌


収録アルバム

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オリジナルアルバム「またたびの詩」以外では以下に収録

  • 『橋幸夫が選んだ橋幸夫ベスト40曲』(2000年10月4日)VICL-60641〜2
  • 『元祖!リズム歌謡』(2005年6月29日)VICL-61686
  • 『橋幸夫 ザ・ベスト』(2012年7月25日) VICL-63901
  • 芸能生活45周年記念盤『歌の架け橋』(2005年12月) VICL-61843〜5

出典

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  1. ^ 阿久悠『なぜか売れなかったが愛しい歌』ISBN 4-309-01561-1 河出書房新社(東京) 2003/7 37-38頁。あまり売れなかったが なぜか愛しい歌08、阿久悠オフィシャルサイト「あんでぱんだん」 - 2021年7月5日閲覧。
  2. ^ 橋幸夫・小野善太郎共著『橋幸夫歌謡魂』ISBN 4-948735-16-7 ワイズ出版(東京)1993/6 108-111頁
  3. ^ 阿久悠『なぜか売れなかったが愛しい歌』前掲 38頁。あまり売れなかったが なぜか愛しい歌08、阿久悠オフィシャルサイト「あんでぱんだん」 - 2021年7月5日閲覧。