育苗(いくびょう)は、植物を一定期間人工的な環境下で発芽育成させ、その後田畑に移植することである。

農作物別の育苗編集

稲作における育苗編集

育苗は田植えの前段階である。(苗代種籾(たねもみ)をまき、発芽させ、苗代にてある程度育った稲を本田圃場)に移植する。)

稲作以外における育苗編集

果樹野菜においても、育苗箱育苗器を用いることが多い。(ただし、家庭菜園等では直播が一般的である。)

通常使用される機器編集

育苗箱に稲の種・種籾(たねもみ)まき、育苗器で発芽させ、ビニールハウスに移して、ある程度まで大きく育てる。

育苗の文化編集

育苗の方法は、その地域や播種時期、品種、農家の育苗に対する考え方などから多様であるとの指摘がある。

育苗センター編集

共同管理が向くため、各地の農業協同組合のもと、育苗センターが多数設置されている。

林業における育苗編集

林業における育苗は、主にスギヒノキなどの人工林に植栽する樹種の苗木有性生殖または無性生殖によって優良苗木を育成することにある。ここでいう有性とは種子を撒きつて養成する実生苗(みしょうなえ)であり、無性とはさし穂をさしつけて養成するさし木苗である。実生苗を採取する場所を採取園、さし穂を採取する場所をさし穂園、それらを養成する場所を苗畑と呼ぶ[1]

コンテナを利用した育苗編集

苗木の育成は、長らく苗畑の床で栽培することが基本であった。これはポット#植物用のポットを利用して行うと側面や底面で根が回り、植栽後も十分な根系の成長が期待されなかったためである。しかし2010年代には、ポットの欠点を克服したコンテナを利用した苗木(コンテナ苗)の育成が普及し始めた[2]

注釈・出典編集

  1. ^ 坂口勝美,加藤善忠「いくびょう」『新版 林業百科事典』第2版第5刷 p26 日本林業技術協会 1984年(昭和59年)発行
  2. ^ コンテナ苗ってなに?”. 日本森林技術協会. 2020年5月14日閲覧。

関連項目編集