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脱法行為

脱法行為(だっぽうこうい)とはによる規制をかいくぐって一定の目的をなしとげようとする行為。

目次

概説編集

ひとつまたは複数の合法な行為によって非合法行為と同じ結果を得ることを脱法行為という。法制度が整備されるようになった中世以前から世界中で行われてきた。

当該行為について、本来の規制の範囲が及ぶか否か、その他どのような法的評価を受けるかは場合によって異なる。

日本法編集

私法上の脱法行為編集

私法上、脱法行為とは、外形的には法律によって禁止されている行為に当たらないが禁止を免れる目的で行われ実質的な内容が強行法規に違反している法律行為をいう。

脱法目的か争われた事件編集

ライブドア事件編集

ライブドアファイナンスの連結対象外の出資関係がある投資事業組合が、自社の株式を売却した利益が含まれる還元益を売上に計上することは会計上の違法行為に当たらないとライブドア元社長の堀江貴文らが主張していたが、一審は「各投資事業組合はいずれも脱法目的で組成された。その存在を否定すべきであるから実質的にはライブドアファイナンスがライブドア株を売却したと認められる」として有罪にした。

パチンコの体感器編集

パチンコ店で大当りなどのタイミングを振動によって打ち手に知らせる体感器を使い、パチンコ玉やメダルを引き出す行為で逮捕される事件が相次いだが、それらが窃盗罪に当たるかどうか裁判で争われていた。

2007年4月13日、日本の最高裁判所は「パチスロ機に直接不正工作をしていなくても体感器を使ってメダルを取得すれば窃盗罪が成立する」との初めての判断を示した。『体感器を用いて「当たり」の周期をねらい打つことは店の予定している遊技方法ではなく、またその機械の使用を禁止する掲示もされているため、その使用をもってメダルを取得することは窃盗罪の窃取にあたる』というのが理由である。

国鉄分割民営化に伴うJR採用問題編集

国鉄分割民営化に際して、日本国有鉄道の労働者のうち国鉄労働組合の成員多数がJRグループ各社に採用されなかった問題で現在も係争中である。

特定労働組合の組合員だけを排除することは明らかに不当労働行為であるが、「日本国有鉄道とJRグループ各社は異なる存在であり、JRグループ各社が求職者の中から(『元国鉄労働者』であるか否かを問わず)誰を採用しようとしまいと自由だ」との理由で、国鉄労働組合の成員だけがきわだって多数の不採用者を出すこととなった。

イスラム法編集

イスラム社会ではイスラム法におけるヒヤルに当たるかどうか問題になる。ヒヤルは奸計を意味する[1]

イスラム圏でもどのような手法がヒヤルに当たるかイスラム法の解釈をめぐり国によって違いがみられる[1]。たとえばイスラム教では商売は許されるが利息を取ることは禁止されている[1]。そこで無利子銀行(イスラム銀行)ではムダーラバやムラーバハなどの手法が用いられる[1]

ムダーラバとは銀行が集めた預金を一定期間企業に投資して、その期間に生じた企業収益を銀行に配分し、銀行は必要経費を差し引いて預金者に配分するという手法である[1]。この手法は古くはキャラバン交易が行われていた頃から利用されていた[1]

また、ムラーバハとは宗教上ローンなどの仕組みで利子を取ることが認められていないイスラム圏の無利子銀行において、銀行が商品を先に買い取り、それにコストや利益を上乗せした金額を顧客が分割払いするという手法である[1]

これらの手法は時間差を利用した名称の言いかえにすぎないとの解釈もあり、基本的に利息が認められないのか高利が認められないのかの解釈も国によって違いがみられる[1]

参考文献編集

脚注編集

  1. ^ a b c d e f g h 白取春彦 『ビジネス教養としての宗教学』 PHP、2015年

関連項目編集