閉鎖孔ヘルニア(へいさこうヘルニア、英語: obturator hernia)は、腹腔内臓器が閉鎖孔から脱出する外ヘルニアの一つである[1]

Obturator hernia
概要
診療科 General surgery
分類および外部参照情報

閉鎖孔は骨盤腔の前方の坐骨恥骨腸骨に囲まれる三角形の空隙である。

症状 編集

大腿の深部に突出するので、腫瘤としては知覚できない。

閉鎖神経の知覚枝が圧迫されるため、膝から大腿内側・股関節部に疼痛をきたし、大腿を後方へ伸展・外転させると増強する。これをHowship-Romberg徴候といい、約37~60%でみられる。

疫学 編集

腸閉塞の原因の0.4%を占める。脱出臓器はほとんどが回盲弁から100cm以内の小腸である。

高齢の痩せた多産の女性に多い。

診断 編集

CTで恥骨筋外閉鎖筋の間に脱出した腹腔内臓器を認める。

治療 編集

ヘルニア門が小さく強靭であるため嵌頓を起こしやすく、原則として手術適応である。

脚注 編集

  1. ^ “Howship-Romberg sign caused by an obturator hernia”. Am. J. Surg. 187 (6): 775–6. (June 2004). doi:10.1016/j.amjsurg.2003.10.020. PMID 15191874. 

参考文献 編集

  • 金澤伸郎ほか. 閉鎖孔ヘルニアの検討. 日臨外会誌 2008;69(9):2168-2172
分類
外部リソース(外部リンクは英語)