双古堆漢簡(そうこたいかんかん)は、中国安徽省阜陽県双古堆で出土した前漢初期の簡牘である。

双古堆漢簡
作製年代 前漢初期
発見年月 1977年
出土地 中華人民共和国の旗 中国安徽省阜陽県双古堆
資料データ
種別 竹簡木牘
数量 6000枚余り(竹簡)
3枚(木牘)
内容 「蒼頡篇」、日書など
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概要

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1977年、双古堆1号墓(前漢の汝陰夷侯夏侯竈(夏侯嬰の嫡子)の墓)が発掘され、6000枚あまりの竹簡と3枚の木牘が出土した。字体は隷書。内容は「蒼頡篇」「詩経」「周易」「年表」「大事記」「雑方」「作務員程」「行気」「相狗経」「辞賦」「刑徳」「日書」に大別される。

阜陽漢簡『周易』

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とくに「周易」は、経文1110字と卜辞2009字から成り、最大の分量を持つ。経文は通仮字による異同はあるものの、現行の『周易』(『易経』)とほぼ同内容である。ただし、卜辞は現行のテキストに含まれていない。

前漢文帝期ごろのものとされる[1]

参考文献

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  • 工藤元男『占いと中国古代の社会 発掘された古文献が語る』(2011年東方書店
  • 横田恭三『中国古代簡牘のすべて』(2012年二玄社
  • 中国出土資料学会編『地下からの贈り物 新出土資料が語るいにしえの中国』(2014年,東方書店)
  • 元勇準『『周易』における「中」の意味とその変容』(2008年
  • 川村潮『阜陽漢簡「周易」の史料的性格について』(2010年
  1. ^ 「『周易』における「中」の意味とその変容」『人文科学』十三。