青の洞窟 (ビシェヴォ島)

クロアチア・ビシェヴォ島にある海蝕洞

青の洞窟(あおのどうくつ、クロアチア語: Modra špilja)は、アドリア海に浮かぶクロアチアビシェヴォ島にある海蝕洞である。ダルマチア諸島の中央付近、ヴィス島からは南西およそ5kmに位置する。アドリア海で最もよく知られる自然美のひとつであり、時間帯によって青く光り輝くことから、観光地として人気がある[1]

青の洞窟
青の洞窟
所在地クロアチアの旗 クロアチアビシェヴォ島
座標北緯42度58分49.25秒 東経16度1分17.39秒 / 北緯42.9803472度 東経16.0214972度 / 42.9803472; 16.0214972座標: 北緯42度58分49.25秒 東経16度1分17.39秒 / 北緯42.9803472度 東経16.0214972度 / 42.9803472; 16.0214972
深度10-12m
総延長24m
地質海蝕洞
アクセス観光用の小型ボート
他言語表記Modra špilja (クロアチア語)

洞窟 編集

 
青の洞窟の出口

1884年、オーストリアオイゲン・フォン・ランソネットドイツ語版によって初めて記されたこの洞窟は[2]、海面下にある入り口がひとつあるのみで、当初はそこから潜っていくしかなかった。彼の提案により、小さなボートが通れるくらいの入り口が人工的に造られた。洞窟の南側にある天然の入り口は、洞窟内のヴォールトに似ていると言われる。洞窟の天井部にある潜水艦のような穴から太陽の光が差し込み、洞窟内を青く光らせる。

季節にもよるが、午前11時から12時の間が洞窟を訪れるのに適している[3][4]。この時間帯には、洞窟の白い床面から出る水で太陽光が反射し、内部はアクアマリンのような光に包まれ、水中にあるものは銀色に輝いているように見える[5]。これはカプリ島の青の洞窟と同様の現象である。

この洞窟は、ビシェヴォ島を構成する石灰岩が波によって浸食されることで形成された。洞窟の長さは24メートル、深さは10-12メートル、高さは最大で15メートル、入り口は高さ1.5メートル、幅2.5メートルである[2]

この洞窟には毎年10,000人を超える観光客が訪れているが、ツアーにはラヴニク島クロアチア語版緑の洞窟クロアチア語: Zelena špilja)が含まれていることが多く、そちらはより規模が大きく、同様の効果でエメラルドグリーンに見える。

ギャラリー 編集

脚注 編集

  1. ^ Radovan Radovinovič (1999). The Croatian Adriatic. ザグレブ: Naklada Naprijed. p. 298. ISBN 953-178-097-8 
  2. ^ a b 相原恭子 (2021年1月4日). “青の洞窟は青、青、青の世界  クロアチアの旅(7) ビシェヴォ島”. 朝日新聞DIGITAL. 2022年12月17日閲覧。
  3. ^ Jeanne Oliver (2007). Croatia. Lonely Planet. p. 210. ISBN 1-74104-475-8 
  4. ^ Vesna Maric (2009). Lonely Planet Croatia. Lonely Planet. p. 242. ISBN 1-74104-916-4 
  5. ^ Steve Davey; Marc Schlossman (2007). Unforgettable Islands to Escape to Before You Die. Firefly Books. p. 110. ISBN 1-55407-255-7 

関連項目 編集

  • 青の洞窟 - 同じ名称の洞窟が各地に存在する

外部リンク 編集