高師小僧(たかしこぞう、: loess doll: Lösskindel[1]は、土中で生成される褐鉄鉱の固まり。

豊橋市地下資源館所蔵の高師小僧

概要 編集

愛知県豊橋市高師原で多く見られたことから、地名が語源となった。根気よく探せば全国各地で見つけられるが、愛知県のほか各地で都道府県指定の天然記念物に指定されていることもあり、採取が禁止されていることがあるので注意が必要。

生成条件 編集

湿地帯のアシ水田イネの周囲では、鉄バクテリアが大繁殖することがあり、その作用により生成される。全長数cmの暗褐色で棒状の塊。かつて根があった場所に孔が空いている場合もある。

鹿児島県志布志市の高師小僧は、火砕流によって植物の根が燃やされ、地下水中の鉄分と交代して生成されたといわれている[2]

天然記念物に指定されている高師小僧 編集

国の天然記念物 編集

都道府県指定天然記念物 編集

  • 高師小僧(愛知県豊橋市)

市町村指定天然記念物 編集

脚注 編集

  1. ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2。(J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター
  2. ^ 地質関係 岩石”. 鹿児島県. 2020年8月18日閲覧。

関連項目 編集

参考文献 編集

  • 松原聰『フィールドベスト図鑑15 日本の鉱物』学習研究社、2003年。ISBN 4-05-402013-5 

外部リンク 編集