ASCI Whiteは、アメリカ合衆国 ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)に設置されたスーパーコンピュータの名称[1]。2000年から2006年に使用され、2000年から2002年まではTOP500リストで1位となった[2]

概要 編集

ASCI Whiteは、アメリカ合衆国連邦政府アメリカ合衆国エネルギー省(DOE) と 国家核安全保障局(NNSA)による、核実験のシミュレーション化を支援するためのASCI計画の第3ステージとして開発されたスーパーコンピュータである。

ASCI Whiteは、IBMの商用のRS/6000 SPコンピュータをベースにしたクラスターコンピュータで、16個のプロセッサを持つノードを512個相互接続し、合計8,192個のプロセッサと6テラバイトのメモリーと、160テラバイトのディスク装置を持つ。

当時のプロセッサは単体では低速なため、多数のプロセッサにより並列処理を行った。コンピュータシステムの重量は106トン、消費電力は3メガワットで、更に冷却用に3メガワットを要した。プロセッサはPOWER系、オペレーティングシステムAIXで、理論上の処理性能は12.3テラフロップスであった。またASCI White は、512ノードのWhite、28ノードのIce、68ノードのFrostの、3つのシステムから構成された。

このシステムはニューヨーク州ポケプシーで構築されて2000年6月に完成し、カリフォルニアの専用施設に運搬された。2001年8月15日に、LINPACKテストで初めて12.3テラフロップスを達成した事を公式発表した[3]。このシステムの費用は1億100万ドルであった。

このシステムは2006年7月27日より、退役作業が開始された。

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ The Mission of the Advanced Simulation and Computing Program (ASC) - ASC/LLNL
  2. ^ Top500 Supercomputer Sites
  3. ^ U.S. Activates World's Fastest Supercomputer: IBM's ASCI White - IBMプレスリリース

外部リンク 編集