Annals of Mathematics
Annals of Mathematics (アナルズ・オブ・マセマティクス) はプリンストン大学及び プリンストン高等研究所から隔月発行される数学の科学学術雑誌。インパクトファクターなどの基準では、世界で最も権威ある数学誌に位置づけられる。略記は「Ann. Math.[1]」または「Ann. of Math.[2]」。
Annals of Mathematics | |
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過去名 | The Analyst |
略称 (ISO) | Ann. Math. |
学術分野 | 数学 |
言語 | 英語 |
編集者 | ヘルムート・ホーファー, ニック・カッツ, Sergiu Klainerman, フェルナンド・コーダ・マルケス, アサフ・ノール,ピーター・サルナック,ゾルターン・サボー |
詳細 | |
出版社 | プリンストン大学及び プリンストン高等研究所 |
出版国 | United States |
出版歴 | 1874–現在 |
出版間隔 | 隔月 |
インパクトファクター | 5.246(2019年) |
分類 | |
ISSN |
0003-486X |
LCCN | 49006640 |
CODEN | ANMAAH |
OCLC | 01481391 |
外部リンク | |
プロジェクト:出版/Portal:書物 |
歴史
編集Annals of Mathematics の始まりは、ジョエル・ヘンドリクスにより1874年に創刊及び編纂されたThe Analyst 誌である。[3]これは「応用数学及び純粋数学において、興味深い、或いは重要なあらゆる問題、これは特に理論及び実用天文学、機械論的哲学、工学における、あらゆる新たな興味深い発見を含むが、これらの問題の報告及び解析のための媒体を提供するためのもの」であった[4] 。これはアイオワ州デモインで発行されたが、アメリカの数学雑誌の中で、1、2年以上続いた最初の雑誌であった[5]。10年経った1883年には、この形態での発行が止まったが、これはヘンドリクスの健康の悪化によるものとされている[6]。 しかし、ヘンドリクスは新たな経営陣に引き継ぐように手配し[7] 、1884年3月からは、Annals of Mathematics として存続することとなった[8] 。 この新たな姿での雑誌は、バージニア大学のオーモンド・ストーンによって、編纂された。なお、1911年に現在の発行の本拠地プリンストンに辿り着く前に、発行は1899年にハーバード大学に移っている。
Annals of Mathematics の重要な時期は、ソロモン・レフシェッツが編纂者であった1928-1958年である[9]。この時期に、この紀要はますます一目置かれた学術誌となった。ノーマン・スティーンロッドはレフシェッツの影響を次のように評している;「一流学術誌がアメリカ人数学者に対して重要である点は、彼らに目指すべき高い水準を定めることだ。この幾分か直接的でないやり方で、レフシェッツは合衆国の数学の発展に深く寄与した。」 [9]
プリンストン大学は、1933年まで大学の紀要として発行し続けたが、プリンストン高等研究所が共同編纂するようになった。1998年からは通常の印刷版に加えて、電子版が利用できるようになっている。電子版は料金不要のオープンアクセスが可能であったが、2008年からは、そうでなくなっている。2003年以前の版は、有料のJSTORに移行されており、論文も発行後5年経たないと自由に利用できない。
編著者
編集現在のAnnals of Mathematics の編著者はヘルムート・ホーファー(プリンストン高等研究所), ニック・カッツ, Sergiu Klainerman, フェルナンド・コーダ・マルケス, アサフ・ノール,ピーター・サルナック,ゾルターン・サボー(全てプリンストン大学)である[10]。
影響度
編集Journal Citation Reports によれば、2009年度のインパクトファクター は4.174であり、数学領域の255誌の学術誌の中で最上位に位置する[11]。
参考文献
編集- ^ Ann. Math. はISO標準略記であり、 "Zentralblatt Serials and Journals"(2011年8月9日閲覧)に示されるようにZentralblatt MATHでも用いられている
- ^ Ann. of Math.の略記は、本雑誌自身が用いているともに、アメリカ数学会の"Abbreviations and Names of Serials"に示されるようにMathematical Reviews(2011年8月9日閲覧)でも用いられている。
- ^ Diana F. Liang, Mathematical journals: an annotated guide. Scarecrow Press, 1992, ISBN 0-8108-2585-6; p. 15
- ^ Hendricks, Joel E. (1874). “Introductory remarks”. The Analyst 1 (1): 1–2. doi:10.1039/an8760100001.
- ^ Fiske, Thomas S. (1905). “Mathematical progress in America” (PDF). Bulletin of the American Mathematical Society 11 (5): 238–246. doi:10.1090/S0002-9904-1905-01210-6 . Reprinted in Bulletin (New Series) of the American Mathematical Society 37 (1), 3–8, 1999.
- ^ Hendricks, Joel E. (1883). “Announcement”. The Analyst 10 (5): 159–160.
- ^ Hendricks, Joel E. (1883). “Announcement”. The Analyst 10 (6): 166.
- ^ Raymond Garver (1932). “The Analyst, 1874-1883”. Scripta Mathematica 1 (1): 247–51.
- ^ a b J. J. O'Connor and E. F. Robertson. Solomon Lefschetz. MacTutor History of Mathematics archive. Accessed February 2, 2010
- ^ Editorial Board. Annals of Mathematics, Princeton University
- ^ “Web of Science” (2011年). 2011年5月5日閲覧。