Celer Network(セラーネットワーク)は、異なるブロックチェーン間のブリッジサービス「Celer cBridge」を提供するレイヤー2プラットフォームである。

Celer Networkはレイヤー2プラットフォームとして、高速かつ低コストのトランザクションを実現しており、Celer cBridgeを通して異なるブロックチェーン間の仮想通貨の移動をサポートしている。2023年10月時点では、25のブロックチェーンに対応しており、全てのブリッジサービスの中で2番目に多い[1]

Celer Network
リポジトリ github.com/celer-network
プログラミング
言語
Solidity
プラットフォーム Ethereum
公式サイト celer.network
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独自のガバナンストークンとして、仮想通貨CELRが存在する。CELRをステーキングすることで、レイヤー2のオフチェーン状態を監視・保護するState Guardianに選出される[2]

歴史 編集

Celer Networkは、MITプリンストンUCバークレー、およびUIUCの博士号を持つ4人のメンバーによって2018年に設立。その後、仮想通貨やNFTのブリッジサービスを提供するCeler cBridgeが2021年7月に正式にローンチされた。2021年12月にバージョン2であるcBridge2.0がリリースされ、より多くの仮想通貨・ブロックチェーンで効率的にブリッジができるようになった[3]

概要 編集

State Guardian Network(SGN) 編集

Celer Networkの一部で、レイヤー2のオフチェーン処理を安全に保護・監視し、サービスの安定性と信頼性を高める役割を果たす[4]

Celer cBridge 編集

Celer Networkが提供しているクロスチェーン転送プラットフォーム。Celer Networkのレイヤー2ソリューションを活用し、異なるブロックチェーンネットワーク間での資産移動(ブリッジ)をスムーズかつ効率的に行う[5]

cBridgeには流動性プール方式とペグ方式がある。

流動性プール方式では、分散型取引所と同じ形で流動性プールがトークンを一時的に保管し、ブリッジ先のブロックチェーンで同等のトークンをリリースする。Bridge Feeとして手数料が発生し、この一部は流動性提供へのインセンティブ報酬となる。また、分散型取引所での仮想通貨のスワップと同様にPrice Impactが発生する。(cBridgeはブリッジレートの変化と表現される所)需給のバランスが崩れるとブリッジレートが変化しブリッジ効率が悪化する。流動性提供側に視点を移すと、インパーマネントロスが発生することも意味する[6][7]

ペグ方式では元のブロックチェーンでトークンが一時的にロックされ、ブリッジ先のブロックチェーンで等価のペグトークンが生成される。ペグトークンは元のトークンと1:1で交換が可能となる。

脚注 編集

  1. ^ Bridge TVL Rankings”. 2023年10月11日閲覧。
  2. ^ Celer Network (CELR)” (英語). www.binance.com. 2023年10月11日閲覧。
  3. ^ Chand, Arjun (2022年7月7日). “Celer’s cBridge — A Deep Dive” (英語). Medium. 2023年10月11日閲覧。
  4. ^ State Guardian Network”. 2023年10月11日閲覧。
  5. ^ Welcome to cBridge”. 2023年10月11日閲覧。
  6. ^ 仮想通貨ブリッジのインパーマネントロス・Price Impactとは?”. ぱんだくりぷと (2022年7月24日). 2023年10月11日閲覧。
  7. ^ Is there any risk involved with providing liquidity on cBridge?”. 2023年10月11日閲覧。

外部リンク 編集