KTMエレクトリック・トレイン・サービス

KTMエレクトリック・トレイン・サービス(略称:KTM ETS, 英語 KTM Electric Train Service)は、マレー鉄道の電化区間で運行されている都市間急行列車の総称である。

エレクトリック・トレイン・サービス
イポー駅に停車中のKTM ETS(Class 91)
イポー駅に停車中のKTM ETS(Class 91)
基本情報
マレーシアの旗 マレーシア
駅数 44
開業 2009年
運営者 マレー鉄道
路線諸元
路線距離 755km
軌間 1,000 mm (狭軌)
電化方式 25000V (パダン・ブサール~グマス間)
最高速度 140 km/h
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2016年12月現在、タイ国境に接するパダン・ブサール駅からKLセントラル駅を経由しグマス駅までの区間で運行されている。

概要

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ETSとは、マレー鉄道のうち複線電化された区間を、最高速度140km/hで運行する都市間高速電車のことである。マレー鉄道の電化複線化の歴史は1995年にクアラ・ルンプール近郊区間から始まり、同区間はKTMコミューターが運行されている。これに引き続きウエスト・コースト線の電化複線化工事が進められ、2010年にイポーラワン間の電化複線が完成して、既に完成していた区間と合わせると、イポーからスレンバンまでが電化複線の線路でつながった。

同年8月に、イポー~KLセントラル~スレンバン間で最初のETSの運行が始まった。しかし、2012年の10月に一旦KLセントラル~スレンバン間のETSの運行が取りやめられ、イポー~KLセントラル間での運行となった。

運行状況

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2010年11月1日現在

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種別は、急行(Express Train)と普通(Transit Train)がある。

イポー~スレンバン間は、走行距離は約280kmで、所要時間は急行で3時間0分である。

イポー~クアラ・ルンプール・セントラル間は、走行距離は約208kmで、所要時間は急行で2時間5分、普通で2時間17分である。

急行

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列車番号 列車名 区間 運転日 連結
クラス
記事
E
T
S
9101,9103
9102,9104
ETS IPOH-SEREMBAN /
ETS SEREMBAN-IPOH
イポースレンバン 毎日 X 9101,9102は設定のみ
9201,9203,9205
9202,9204,9206
ETS IPOH-KLS /
ETS KLS-IPOH
イポークアラ・ルンプール・セントラル 毎日 X 9203,9204,9205,9206は設定のみ

普通

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列車番号 列車名 区間 運転日 連結
クラス
記事
E
T
S
9401,9403,9405
9402,9404,9406
TRANSIT IPOH-KLS /
TRANSIT KLS-IPOH
イポークアラ・ルンプール・セントラル 毎日 X

2015年7月現在

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速達性(停車駅パターン)により ETS GOLD と ETS SILVERと称され、運賃も異なる。

パダン・ブサール~クアラ・ルンプール・セントラル間が1日1往復、イポー~クアラ・ルンプール・セントラル間が1日13往復、パダン・ブサール~バターワース間が1日1往復、パダン・ブサール~バターワース間が1日1往復、それぞれ設定されている(曜日により運休する設定あり)[1]

イポー~クアラ・ルンプール・セントラル間の最速は9208、9209列車の2時間10分、もっとも多い停車駅パターンでは2時間35分。

車両

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Class 91(現代ロテム製)の客室
 
Class 93(株洲電力機車製)の客室

車両は空調つき、各座席列にサービスコンセントが提供されている。 クラス93には、1両ビジネスクラスが連結されている。

運賃

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同区間を運行しているKTMインターシティの1等座席車(AFC)と2等座席車(ASC)の中間程度に設定されている。

運営

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ETSの運行サービスは、マレーシア鉄道公社100%出資のETSサービス会社 (ETS Service Sdn Bhd)が運営している。

歴史

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  • 2010年8月12日 - 急行2往復、普通3往復で運行開始。(これ以外に、急行3往復設定あり)

脚注

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  1. ^ マレー鉄道公式WEBページの Seat Availability から運行日程や時刻を確認可能。

関連項目

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外部リンク

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