Macintosh Application Environment

Macintosh Application Environment (MAE) は、Appleによって1994年から販売されていたUNIXワークステーション向けに漢字Talk 7.1 - 7.5.3とその上でMac向けソフトウェアを実行するソフトウェア製品であった。

概要 編集

MAEはX Window System上で一つのWindowの中でFinderとMacのGUIを実現する。

MAE 1.0は、SPARCstation上のSolaris 2.3と、PA-RISCマシン上のHP-UX 9.0向けに、1994年にUS$549(2023年時点の$1,100と同等)でリリースされた。ホストOSから専用のメモリコントロールパネルで最大70%のメモリを利用し、漢字Talk 7.1の専用版を68LC040エミュレートしたMultiFinder環境を実行する。QuickTime, サウンド, シリル通信、ネットワーク、そしてハードウェアに依存するCDEVやINITなどのドライバは動作しない。 これを補うためにホスト統合が導入され、フロッピーディスクやCD-ROMドライブを含むホストシステムのストレージがMacのアプリケーションから利用できるようになった。エミュレートされた環境内のファイルは、ホストのファイルシステムに保存される。クリップボードは、MAE内とX Window System間のテキストとグラフィックのコピー&ペーストをサポートする。

MAEには、フローティングネットワークライセンスを管理するためのライセンスマネージャが付属する[1]

最終バージョンの3.0は、漢字Talk 7.5.3相当を[2] Solaris 2.5以降とHP-UX 9.05または10.10上で走らせる[3]。MAEは1998年5月14日に出荷完了となった。

Reception 編集

1994年にOpen Systems Today誌で「印象的な製品」としてレビューされたMAE 1.0の性能は、32MBのRAMを搭載したSPARCclassicワークステーション上では、画面の再描画が「Macintosh Plusより遅い」という「低速なもの」だったが、ハイエンドのワークステーションでは、Macintosh IIciに匹敵する性能を発揮した。

関連リンク 編集

出典 編集

  1. ^ Macintosh Application Environment, Administrator's Manual. Apple Computer Inc.. (1996). オリジナルの25 July 1997時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/19970725075811/http://www.mae.apple.com/ftp/pub/mae/technical/3.0/MAE3AdminMan.pdf 
  2. ^ Gold (1996年12月). “Apple bridges chasm between Mac and Unix”. SunWorld. 1999年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月16日閲覧。
  3. ^ Macintosh Application Environment, User's Manual. Apple Computer Inc.. (1997). オリジナルの25 July 1997時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/19970725075745/http://www.mae.apple.com/ftp/pub/mae/technical/3.0/MAE3UserMan.pdf 

外部リンク 編集