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ジョン・W・キャンベルJohn Wood Campbell Jr., 1910年6月8日 - 1971年7月11日)は、アメリカ合衆国小説家SF作家編集者SF雑誌『アスタウンディング・サイエンスフィクション』(後の『アナログ』誌)の編集長を1937年から亡くなる直前まで務め、いわゆるSF黄金時代を築いた立役者の1人とされている。

アイザック・アシモフはキャンベルについて「SF界で最も強力な力を振るった人物で、特に編集長としての最初の10年間は完全にSF界を支配した」と評した。作家としては、スペースオペラを本名で発表し、パルプ雑誌的でない小説はドン・A・スチュアート (Don A. Stuart) の名で発表した。しかし、アスタウンディング誌の編集長となってからは創作をほとんどやめている。

19歳のときアメージング・ストーリーズ誌1930年1月号にて "When the Atoms Failed" という短編で作家デビューした。実はそれ以前に "Invaders from the Infinite" という作品もアメージング誌に売れていたが、編集者が原稿を紛失してしまい、掲載されなかった。初期作品にはスペース・オペラの「アーコット、モーリー&ウェード」シリーズなどがある。科学性の強い作風は1930年代のアメリカSF界において高く評価された。キャンベルは宇宙冒険ものの作家としてまず地位を確立した。1934年に違った傾向の作品を書き始めたとき、妻の旧姓 (Stewart) から考案したペンネームを使った。