SLAP損傷
SLAP損傷(スラップそんしょう、superior labrum anterior and posterior lesion)とは、肩関節のスポーツ障害のひとつ。関節唇の上腕二頭筋腱付着部が剥離あるいは断裂する。上方肩関節唇損傷[1]ともいう。
SLAP損傷 | |
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Glenoid fossa of right side. (Glenoidal labrum labeled as "glenoid lig.") | |
概要 | |
診療科 | 整形外科学 |
分類および外部参照情報 | |
ICD-9-CM | 840.7 |
概要
編集肩関節は球関節に分類される。上腕骨の端の球状の部分(上腕骨頭)が肩甲骨の凹み(関節窩)にはまり、広い可動域をもっている。ただし、上腕骨頭にくらべて肩甲骨関節窩は小さく浅いため、それを補うためのリング状の組織が関節窩の周囲に存在する。これが関節唇である(関節唇は股関節にも存在する)。
SLAP損傷は肩関節の関節唇の損傷である。
発生機序
編集いろいろな原因で発生する。野球では投球動作のコッキングで発生しやすいとされている。外傷にともなうケースでは、腕を伸ばした状態で手を衝いたり、格闘技で腕を引っ張られて損傷するなどの例がある。
脚注
編集- ^ 寺山和雄、辻陽雄『標準整形外科学』第8版、医学書院、2002年、p344。
参考文献
編集- 社団法人全国柔道整復学校協会・教科書委員会『柔道整復学ー理論編(改訂第5版)』、南江堂、2009年