SPF/PCは、MS-DOSテキストエディタファイルマネージャで、メインフレームでSPF (System Productivity Facility)やISPFを使っていたユーザー向けに類似のインターフェイスを提供するソフトウェアである[1]

1990年当時には、まだSPF/PCという名前であった[2]。その後、Windows版が登場し、SPF/SEやSPF/SE 365という名前で使われた[3]

概要 編集

SPF/PC[4]とその後継バージョンは、Command Technology Corporationが導入、販売していた。 IBMメインフレームベースのISPFに似ており、 ASCIIEBCDICのテキストファイルを統合開発環境(IDE)の中で編集できる。COBOL、FORTRAN、C ++などのさまざまなプログラミング言語で、ソースコードの編集、コンパイラ、リンカ、デバッガの呼び出しに使用された。

64ビットWindowsではSPF/PCは動作しないが、32ビットWindowsでは引き続き動作する(例: XPまたはXPモードのWindows 7)[5]

特徴 編集

  • ソースコードの自動バックアップ
  • 編集中の自動保存
  • バックグラウンド/フォアグラウンドのコンパイラとユーティリティサポート[4]
  • 特大サイズのファイル編集 (1GBまで)
  • ASCII/EBCDICテキストファイルの編集
  • コマンドラインインターフェイス (CLI)
  • キーワードを色付きで表示するファイルブラウザ
  • ファイルマネージャ
  • ファイル変換ユーティリティ
  • COBOLソースコードのサポート
  • バイナリエディタ
  • IBM (3270) と PC のコマンドキー
  • IBM ISPF スタイルのパネル
  • すべてのマウス操作をキーボードでも可能
  • 言語の行番号サポート
  • 言語プロフィールサポート
  • 行、列、境界のコピー、切り取り、データシフト、検索、貼り付け、画像文字列での並び替え
  • 行の長さ (レコード) を64,000 字まで扱える。固定長、可変長の形式の両方が可能
  • 行の除外/非除外、変更、検索、反転
  • コンパイラが作成したエラーファイルをソースコードにノート (コメント) として追加
  • 複数回の取り消し/やり直し操作
  • 複雑なコマンドを順番に複数実行 - 除外/非除外の機能で繰り返し可能
  • ファイル、画面、ハイライトしたテキストの印刷
  • シンプル/アドバンストテキスト/ファイル検索/置換 (数千ものファイルやテキスト内を検索)
  • ファイル一覧やテキスト/データの並び替え
  • 行ラベルや列境界のアルファベット昇順/降順の並び替え
  • 画面分割 (上下、左右)
  • ファイル、ディレクトリの比較
  • DOS/Windows/Linux/UnixのEOLとEOFのサポート
  • ユーザーによる拡張性 - 追加、作成、ダイアログの修正、関数、メニュー、スクリーン
  • ユーザーが定義可能なフォント
  • ユーザーが定義可能なエディターのカラースキーマ、3270のスキーマもいくつか同梱
  • EOL、EOF、行の長さなど、ユーザーが定義可能なファイル属性の設定
  • ユーザーが定義可能なカーソル、ページスクロール
  • エディタに行番号を表示するか選択する機能
  • ユーザーが定義可能なキーボードとキーボードマクロ
  • ユーザーが変更可能なヘルプシステム

マクロ/スクリプト言語 編集

SPF/SE 365では、C言語のようなマクロ/スクリプト言語を使用できる。

SPFのすべてのバージョンには、エディター内から任意のインタープリター(PHPBASICPowerShellなど)を呼び出す機能があり、テキスト処理とOSコマンドを呼び出せる。 SPF/SEには、SPF/PCが持っていたREXXインターフェイスは実装されていない。

外部リンク 編集

脚注 編集

  1. ^ “Editing with SPF/PC”. Computerworld. (1988年9月19日). "SPC/PC uses .. extended or expanded memory" 
  2. ^ “SPF/PC on your PC”. PC Week: 5. (July 2, 1990). 
  3. ^ SPF/SE 365
  4. ^ a b “SPF/PC can use Extended Memory”. PC Magazine: 270. (February 5, 1985). 
  5. ^ SPF-PC1 DOS application started through the Windows ntvdm” (2020年7月16日). 2021年3月12日閲覧。 “Background information: ntvdm.exe NTVDM can run at startup. SPF-PC A 16-bit DOS application based on the mainframe editor ISPF editor.”