Wikipedia:井戸端/subj/建造物や町並みの写真について

建造物や町並みの写真について 編集

最近、建造物や町並みの写真を集めにいったんですけど。建造物の写真を掲載するという話を建造物の管理団体に話すと「ウェブへの掲載は厳禁」といわれます。行った場所としては、デパートと公的な教育施設なのですが、デパートでは、広報の方に「内装はもちろん、外観写真の投稿もお止めください。施設内から外を撮影した場合は、撮影場所を絶対に伏せてください」と言われました。教育施設のほうは自治体の所管に連絡しないと回答が出せないから、そちらに直接お願いします・・・と、言われましたが。おおむね「掲載はNG」という反応でした。教育施設にいたっては、本来なら撮影も禁止と言われましたね。しかし、自分で調べてみたところ、著作権法第46条では「建築物の写真は撮影者に著作権がある」ということで、商標登録してあるロゴや看板が写ってなければ、法的には問題なさそうなのです。 企業などが写真の掲載を止めるようにいうのは、社内規則に基いての回答という場合が多いそうです。または、対応が面倒くさいので、一律に「NGで」っていう回答を出す場合も多いとか。

そこで疑問なのですが、そこの会社の人間ではないのに、それに従う必要はあるんでしょうか?もし従わなかったら何か問題になってしまうんでしょうかね?現在、ウィキペディアとコモンズの方には、僕が行ったデパートと同じ系列の店の写真が大量に使われてるのですが(ちなみに許可を出した覚えはないという話でした)。また、著作権法以外で、写真を掲載すると何か問題があるということも有り得るのでしょうか?S.Tanaka 2006年9月24日 (日) 22:32 (JST)

あ、ちなみに、駅と周辺(バスターミナルとか)の写真は鉄道会社から「掲載して特に問題なし」と回答をもらいました。 S.Tanaka 2006年9月24日 (日) 22:35 (JST)

道路などから撮影した建物の外観写真については、建築物の所有者の権利が及びませんので、禁止する根拠となる権利もありません。とりあえず主張してみるのは勝手なので主張してみているだけでしょう。
なお、建築物の所有者には許可する権利も拒否する権利もありませんので、許可を求めて問い合わせをすることは無意味です。権利があろうがなかろうが、問い合わせに対していったん「拒否」の回答を出してしまったらメンツ争いに発展したりしますので、そういう無意味な問い合わせをしないということもまた、撮影者として面倒に巻き込まれないための知恵であると言えます。まあ、今後は二度と問い合わせたりしないことですね。とゆーか、「なんで問い合わせるんだよ」と怒声をあげたい気分だったりして。
なお、建物に立ち入っての内部の撮影や、敷地内に立ち入っての撮影の場合、場所の管理権がどの程度及んでいるかなどのややこしい問題が生じる可能性があり、道路などからの建物の外観撮影とは多少意味あいが異なる可能性があります。よくわからないならば、そして何かあったときに戦う覚悟がないのなら、やめておいた方が無難でしょう。
--Nekosuki600 2006年9月24日 (日) 13:52 (UTC)[返信]
誤解されないように補足しておきますと、著作権法46条は「建築物の写真は撮影者に著作権がある」とは書いていません。同条(2号)は、建築物の著作物の場合、同じ建築物をコピー建築する行為のみが著作権侵害となる旨を規定しています。したがって、建築物を撮影した写真は、建築物の著作物の著作権者に無断で自由に利用することができるのです。--全中裏 2006年9月24日 (日) 14:28 (UTC)[返信]

なるほど、道路からの外観写真については、要するに「向こうが勝手に吠えてるだけ」ってことなんですね。てっきり、建物の外観にも意匠があると(変わった建物でそれを売りにしていたので)思って問い合わせたんですけど。とんだヤブヘビだったみたいですね・・・。ありがとうございました。   …敷地内からの写真もあるんですが、なんかグレーゾーンっぽいので、そういうのは止めとくことにします。S.Tanaka 2006年9月24日 (日) 23:09 (JST)

つけたし。ときどき、撮影をしていると「うちの建物は意匠権(などの)登録をしておりまして」とかなんとかややこしいことを言ってくるところがあるようです(って、噂に聞いただけで、おれはまだ言われたことがない。ただ、複数のひとから具体名を聞いているので、おそらくほんとなんでしょう)。しかし、実はそのときに口実として使われる権利は、写真には及ばないものだったりして、「ややこしいことを言って煙に巻こうとしている」以上のものではありません。しっかし、その建物でやってる催し物に来た観光客のじっちゃんばーちゃんをそうやって脅すかなあ・・・(ためいき)。まあ世の中いろいろですが、基本線として「誰かが権利を主張したからといって、ほんとにその権利が実在するとは限らない」というのはおさえておいた方がいいポイントではないかと。新聞協会しかり、JASRACしかりで(=^_^;=)。--Nekosuki600 2006年9月24日 (日) 14:24 (UTC)[返信]
建築物のような流通にのらない不動産は意匠登録の対象にならないので、そんなのは嘘八百なので無視しておきましょう。--全中裏 2006年9月24日 (日) 14:28 (UTC)[返信]
ちょっと前に井戸端で話題に登ったWikipedia:井戸端の過去ログ/2006年9月#駅構内の写真についてが参考になると思います。公道などから撮影した場合、建物そのものには意匠権などが発生しないにしても、広告看板や大きなロゴ文字などは意匠権とか発生するかもしれません。--KoZ 2006年9月25日 (月) 02:19 (UTC)[返信]

念には念を入れて、著作権電話相談にも聞いてみましたが、ここの方々が仰る回答とほぼ同じ回答が得られました。

皆様から色々と聞いた回答をまとめると…

  • 商業施設に関しては、ロゴやショーウィンドウが写っているとマズイ。
  • 町並みの写真でも、ロゴや看板、著作物が写っている場合はマズイ。
  • 施設内やその周辺で写真を撮ることについて、たぶん、多くの公共施設の場合は、担当官でないと曖昧な返事しか出来ない。(写真撮影の要請があまりないため)
  • 法的に問題のない写真を掲載するのは自由だが。向こうが社内規則や感情からクレームを付けたり難色を示したり、掲載拒否を要望することも法的には自由。後々、撮影者や掲載したHPが、写された側にクレームを付けられる可能性はなくはない。
  • 一度「ウェブでの掲載はお断り」などと撮影者が建物の管理者に宣言された場合、撮影者が約束を破ると、上記のようなトラブルに巻き込まれる可能性はかなり高くなる。(つまり、最初から不要な問い合わせはしない方が、トラブル回避になる。)

こんな風になりました。なんか問い合わせない方が無難って言うのが、意外に感じましたね。あと、ロゴや看板については結構曖昧な印象があるかナーと。そして、結構「自己責任」による所も多いみたいですね。今回は大変勉強になりました、ありがとうございます。S.Tanaka 2006年9月24日 (月) 12:12 (JST)

こちらでの議論に関係あるか分かりませんが、念のため、書いておきます。Wikipedia‐ノート:著作権/ログ/2007年3月12日まで#屋外著作物の例外規定に少し書いて、反応が無いのでそのままにしてしまっていますが…。

日本の著作権法では屋外著作物に例外規定を設けて保護対象から除外していますが、海外では事情が異なります。例えば米国では著作物として認定されているようですので、日本国外で撮影したモノなどを利用する際はご注意いただく必要があると思います。Masao 2006年9月25日 (月) 04:03 (UTC)[返信]

アメリカがどうであろうと、アメリカで撮影した画像を日本国内で使う場合は、日本の法律での判断ですよ。211.133.18.145 2006年9月25日 (月) 06:03 (UTC)[返信]
ご意見ありがとうございます。Wikipedia:削除の方針によれば、「日本語ウィキペディアでは、少なくとも、日本国内法(著作権法など)、アメリカ合衆国法(サーバーがアメリカにあるため)および GFDL の全てを満たす必要があります。」とのことですので、日本法だけを考慮していれば良いというわけにはいかないと思います。また、そもそも本辞典はウィキペディア日本語版であって、「日本」版ではないので、日本国内使用を前提にはできないと思っているのですが、いかがでしょうか?そのあたり、できましたら、当該ノートでご議論・ご教示いただきたいのですが…。Masao 2006年9月25日 (月) 10:55 (UTC)[返信]

なるほど、色々複雑なんですね。アメリカの画像を日本で使う場合と逆のパターンで、日本で撮った写真をコモンズに載せる場合はどうなるんでしょう?建物と撮影場所が日本国内で撮影者が日本人でも、載せるのがアメリカのサイトなんで、アメリカの法律に従うということになるんですかね?S.Tanaka 2006年9月24日 (月) 19:10 (JST)

Commons側の判断は個々の言語版プロジェクトの意向とは無関係なので、そちらで聞いてみるしかなさそうですけどね。私自身、Commonsは全く使っていないので識者の方にご意見を伺いたいですね。なんとなく、Commonsで日本国内法では問題無い行為である旨伝えれば、大丈夫だと思いますけどね。あくまでも私見ですが。--Masao 2006年9月25日 (月) 10:55 (UTC)[返信]
どこ法律に従うべきかという点について、見解は確立していません。日本で撮った写真をアメリカのサイトに載せる場合、日本の法律とアメリカの法律の両方に従う必要があります。--Ks aka 98 2006年9月25日 (月) 11:11 (UTC)[返信]
うーん、なんだか非常にややこしい問題のようですね。インモラルな人間の例であり、ウィキペディアンが参考にすべき人ではないとは思いますが。少年犯罪の犯人の名前を海外サーバーのサイトで公開していた人が、国内法による取締りを受けなかったとか何とか・・・そんなニュースを昔に聞いたんで、ネットユーザーはサーバーが置いてある国の法律に従うものだと思っていました。しかし、ウィキで活動している以上、ウィキの規則というものに従い、なおかつ、法の問題以前に、写された側が不快に思わない配慮というものも大切そうですね。ウィキは大きなサイトですから、閲覧者は相当なものでしょう。だからこそ、「ここの写真は不特定多数が好きなときに無料で閲覧可能であり、それを写された側はどう感じるか?」ということを考えてみる姿勢が、トラブル回避やこのプロジェクトの評判を落とさないためには、あった方がいいと思います。また、無難な選択肢としては、コモンズから画像を引用する、または画像を投稿する際は、各所の著作権法や規約に触れないかどうか、逐一チェックすることが、トラブル回避に繋がりそうですね。日本語版に写真を載せる際にも、国内法以外で問題がないかどうかチェックするのが無難かなとは、僕も思います。ウィキでは写真を「輸出入」するケースは多いですし。
写真の撮影者及び投稿者が知っていた方がいい規約としては・・・
  • ウィキペディアに投稿する写真が満たすべき著作権の条件を知る。
  • 著作権に関する解釈は国や使う場所によって変わる。また、グレーゾーンも多い。
こういったことは知っておいた方が、無難ではありますね。
写真の撮影者及び投稿者の知っておいた方がいいリスクとしては・・・
  • 自分に著作権があるものでも、私物以外には以下のリスクが伴う。
  • 法的には問題がない写真でも、撮影者や掲載したサイトがクレームを付けられる可能性もなくはない。
  • 写される側と何らかの約束をした場合は、それを守った方が無難。
自分と写された側の関係などの状況、写真の構図や使い方などにより、可能性の高低はあるものの、こういったリスクが存在することは承知の上で投稿した方がよさそうですね。どこかに撮影者向けの参考資料やガイドラインとかないんですかね?ないなら、写真を撮影・投稿するにあたって知るべきOR知った方がいい情報集という項目もあったほうがいいと思います。S.Tanaka 2006年9月24日 (月) 21:30 (JST)
原則的には写真の著作権と被写体の諸権利は関係がありません。問題になりそうな諸権利について私の感想が参考になると幸いです。
  • 商標権 写真の撮影は商標権の実施ではありませんので関係ありません。しかし、ロゴをコピーのように撮影したものを投稿することは避けられているようです。風景の場合はこの限りではありません。また、ロゴ自体が著作権があることは十分考えられますが、それはまた別の問題になります。
  • 意匠権 写真の撮影は意匠権の実施ではありませんので関係ありません。特に問題になっているのは見たことがありません。
  • 肖像権 他の権利と違って権利(の中身)が確定していません。が、概ね特定の個人なら×、不特定多数なら○といった感じでしょうか。ただ、肖像権は人間のみで物には肖像権はありません。
  • 著作権 当然に写真の著作権とは別に存在します。しかし、その取り扱いは様々です。美術品芸術品ならばその写真であってもクレームがくるでしょう。しかし、××タワー等といった建築物はいくつも写真が投稿され記事になっています。
また、撮影場所と著作権は特別な契約が行われていない限り全く関係ありません。また、被写体の所有権がだれにあるのかも基本的に関係ありません。--Zz2 2006年9月26日 (火) 00:10 (UTC)[返信]
詳細な投稿ありがとうございます。なるほど、著作権電話相談などでは「法的には問題ないことを行った場合といえども、クレームが付く可能性はある。クレームを入れることも自由だから。」と聞いたので、そこが心配だったのですが。実際には「風景や建造物の写真を掲載してクレームがついたケースはなく、問題はない」ということなのですね。しかし、美術品に関してはそうではないと・・・。
撮影に当たって知るべき知識としては
  • 施設内の物や文化財を撮影するときは問い合わせる。
  • 風景や建造物外観は問い合わせ不要。むしろ、不要なトラブルを避けるためには問い合わせしない方がよい。
  • 法的なものでなくても、何らかの要請を受けたり、写される側と約束をした場合は、その約束は守る方がいい。
  • 建造物や風景を投稿しても、特に問題はないが、美術品はクレームが付く可能性アリ。また、ロゴのアップは避けるのが無難。
と、いったところでしょうかね?そして、投稿の際にはウィキペディアが定める、守るべき要項をチェックすると。S.Tanaka 2006年9月26日 (火) 19:39 (JST)

必ずしも「建造物外観は問い合わせ不要」というわけではなく、撮影者の心構えとしては「その施設の責任者の許可をもらう」というのは大事なことですのでこれは留意しておいた方がいいですね。ただ、現状として相手方からすれば「一体何に使われるのだろう?」という不信感から断るケースが多いので、できれば変に問い合わせはしない方がいいと思われます(あくまで経験則からですが・・・)。特に公共施設(庁舎やホールなど)は撮影の許可をもらおうとしても厳しいかと思います。許可をもらうまでは時間と労力がかなりかかるとも思われますし(正式な書類を提出して下さいと言われることもあります)。美術品については撮影はタブー事項かと思います。それは極力避けた方がいいです。ただ建築物自体が美術品ということもあります。「こうすれば絶対間違いない」ということは、画像についてはなく、ケースバイケース的な部分がありますので、慣れていくしかないと思います。--Sky-blue Talk 2006年9月26日 (火) 10:58 (UTC)[返信]

まったく同感です。法的な問題の話以前に礼儀の問題も大切だと思います。まぁ今にして思えば、あのデパートの対応は自然な流れだと思っています。「ネットに写真をUP≒何に使われるかワカラン」「広報が見ていない写真→何が写っているか不明」なわけで、常識的判断としては「掲載お断り」という回答が自然かなと。そう言うのが、最も楽な上に無難な回答ですからね。僕が向こうの立場でも、同じことを言ったでしょう。ちなみに、問題の写真の掲載はしないつもりです。ネットのフリー資料として百科事典で使う、という話を広報にした上で、直接断られた者がUPは出来ないですからねェ。
ウィキペディア内に撮影者向けのガイドラインみたいのがあればいいかなと、個人的には思うんですが、そういうのは必要性がありますかね・・・?S.Tanaka 2006年9月26日 (火) 20:20 (JST)
ガイドラインというのは、むずかしいんですよ。
ひとつは、ガイドラインはある程度以上の範囲を包括的に説明できるものでなければならない、ということです。もうひとつは、へたにガイドラインなんぞ作ろうものならばそれを教条主義的にあてはめてあーでもないこーでもないと文句を言う人が出る、ということです。ガイドラインもまあ、非常に出来が良いものがあれば便利かもしれませんが、出来が悪いものがあると逆にトラブルを引き起こします。
というわけで、まああせらずにいきましょうってことで。--Nekosuki600 2006年9月26日 (火) 12:30 (UTC)[返信]

★なるほど、ガイドライン運用は結構難しいことなんですね。ルールを一行作るのも、多人数での議論やコンセンサスがないと出来ませんが。過去ログなども見て考えてみましたが、その手間を掛けて、ガイドラインにする需要や必要性というのも、今の所はなさそうですね。(ちなみに、僕にはガイドライン作りを纏める時間も技量もないっす)

今後、このような質問が出てきた場合は、過去ログとなった本記事や同種の記事を紹介することにします。あと、利用者ページにも、写真撮影に関する話題を追加しておこうかなと思いますね。皆様の有意義なご意見の投稿に感謝します。本当にありがとうございました。S.Tanaka 2006年9月26日 (火) 23:10 (JST)