Wikipedia:良質な記事/良質な記事の選考/日本の貿易史 20180211

選考終了日時:2018年2月25日 (日) 00:04 (UTC)2018年3月25日 (日) 00:04 (UTC)

  • (自動推薦)2018年1月の月間強化記事賞受賞記事。--Trgbot会話2018年2月11日 (日) 00:04 (UTC)[返信]
  •   賛成 :本記事に大幅な加筆をした者です。加筆前と構成が大きく変わった箇所が多数ありますが、日本の貿易史として網羅的な内容になっていると考え、良質な記事に賛成します。--Moke会話2018年2月21日 (水) 09:38 (UTC)[返信]
  •   賛成 日本の経済史に近い内容でもありますが、うまく貿易に焦点を集めて書けていると思います。ただ、主語と述語の対応関係が変だったり、目的語が抜けていたりといった問題があちこちあるようなので、もう少し推敲してほしいです。以下に例を挙げておきます。--Tam0031会話2018年2月23日 (金) 14:47 (UTC)[返信]
    • 「私貿易の増加と新羅」の節、「これらの商船は300トン級と推定されており、9世紀中頃以降には青磁を中心とする陶磁器が増加した」とありますが、前半と後半が対応していません。青磁を中心とする陶磁器の「輸入が」増加した、でしょうか?
    • 「アイヌとオホーツク人」の節、「これらは北海道で生活した藤原氏や、アイヌが藤原氏から入手した品物と推測されている」、これも対応関係がよくありません。おそらく前段を「北海道で生活した藤原氏が使用した品物や」と直せば、意図通りではないでしょうか。
    • 「日麗貿易、日朝貿易」の節、「11世紀から高麗と貿易が続いており、日本からは対馬の人間がもっとも多かった」とありますが、何が多かったのかわかりません。おそらく、日本から高麗へ貿易に渡ったのは、対馬の人間がもっとも多かった、と言っているのですよね。
  •   反対 すみません、反対で投票します。記事全体については力作だと思いますが、古代部分の書き方については問題があると考えます。単純に正確性に疑問を感じる箇所がいくつかあることと、断定できないような内容を言い切っている箇所が複数あるのが理由です。
  1. 古代の倭国と中国の関係についての記述に疑問がある箇所が複数あります。例えば「§冊封と朝貢の開始」には「倭人が楽浪郡で鉄を入手する際には楽浪郡や帯方郡の承認が必要であり、許可を得るための朝貢が行われていた記録が『漢書』にある。」とあるのですが信じ難いです。帯方郡は後漢代に設置されたものなので『漢書』にそれについて原則として記載されないはずですし、『漢書』の記録には「§弥生時代、古墳時代」にある「楽浪海中倭人あり」以外に倭人について具体的な言及はないため、楽浪郡が倭人の鉄取引にどのように関与していたかの情報を『漢書』から得る事は不可能と思われます。出典となっている書籍の著者は考古学畑の人であるようなので、文献的な記述については別の出典が必要であるように思います。
  2. 同じ節の「大倭と呼ばれる役職が国々の交易を管理し、伊都国に派遣された一大率という役職が魏や朝鮮半島の国々との外交や貿易を管理した。」はいわゆる『三国志』の「魏志倭人伝」からの情報ですが、大倭の実態についてはほとんどわかっていませんし、一大率については倭国と外国の使者の往来について贈答品の検品や文書の確認をしていたという記述があるのみで「外交や貿易を管理した」は出典元の筆が滑った感があります。
  3. 「§朝鮮半島との交流」「朝鮮半島との外交関係や貿易の利益をめぐってヤマト王権と豪族が対立するようになる。5世紀にはヤマト王権と吉備氏との間で吉備氏の乱が起き、527年にはヤマト王権と北部九州の筑紫君磐井との間で磐井の乱が起きた。」吉備氏の反乱については記紀の半ば伝説的な説話、磐井の乱についてには記紀と『風土記』しか文献史料が無く、「外交関係や貿易の利益を巡って」というのは蓋然性の強い説として存在するとは思うのですが、規定の事実のように書いてしまうのは問題があると思います。
  4. 「§弥生時代から古墳時代にかけての交易地と交易ルート」「ヤマト王権の成立前には、奈良盆地には倭国(やまとのくに)と葛城国があり、倭国は紀ノ川から大阪湾や瀬戸内に通じるルート、葛城国は河内から瀬戸内のルートを持っていた。」奈良盆地における葛城(原葛城氏)が倭国史上重要な存在であることは確かなのですが、これを「葛城国」と呼び、倭国(やまとのくに)と併置する扱いをしているのは私が知る限り門脇禎二氏だけだと思われます。少なくとも『岩波講座日本通史』やその他一般的な日本史の概説書でこのような説明は今のところ採用されません。
あまり細々と挙げても意味がないと思うので上記4例でとりあえずまとめます。考古学的事実は良いのですが、全体として古代における国制的な面は、史料不足ではっきりした事がわからず、大枠はともかく細部になると論者によって全く見解が違う場合が多いように思います。かといって様々な見解に逐一触れていっては冗長になると思います。ですので、詳細度は下がるかもしれませんが、こういった総論的な主題の記事では古代の制度的な詳細はあまり触れず、簡略化した方が良いと考えます。--TEN会話2018年2月23日 (金) 17:01 (UTC)[返信]
  •   反対 古代から現代まで一記事にまとめるのは大変なテーマであり、お疲れ様です。ただGAとしては、まだ修正すべき箇所が多い気がします。以下厳しめと思いますが個人的な意見です。
  • 様々な事柄が記述されているのですが、当時の政治経済や社会状況といった補足説明が必要以上に記述されているためか話が拡散している印象があり、全体として正直読みにくいです。補足説明は省略するか脚注に飛ばすとかして、本文は日本の「貿易史」に特化して良いのではないでしょうか。節タイトルも同様で、近代は題だけ見ると貿易史なのか経済史の記事なのか分かりません。
  • 概要節:一読して日本の貿易ってどうだったの、というのが分かりにくく、現在の内容なら節全体、不要という気がします。日本固有でもない沈黙取引の説明とかから始まるのも違和感あります。日本の貿易の特徴と歴史区分ごとの概要を簡潔に記述するだけで良いのではないでしょうか。
  • 近代・現代節:明治から現代にかけて、輸出入品目の推移や貿易収支の推移については統計があるので、それを軸に記述したほうが分かりやすいのではないでしょうか。戦前の生糸・繊維の輸出、戦後の石油・LNGの輸入などの主要品目や、貿易相手国の変遷、そのほか国の政策(輸銀や貿易保険)についても記述を増やしたほうが良いと思います。また食糧自給率について記述するなら衣料についても記述すべきでは(衣料の輸入は食品より多く、自給率も1割くらいしかありません)。あと貿易協定でTPPは発効してませんがトピックとして触れるべきでしょう。ちなみに明治以降の貿易については、こちらのサイト[1][2]が良くまとまっています。
  • 年表節:必要でしょうか?もし付けるのであれば貿易に直接関係する事項だけに絞ったほうが良いと思います。
  • そのほか北海道関係で何点か。
  • 明治以前の北海道の表記について。沖縄を「琉球」とするなら、北海道は「蝦夷地」とすべきでしょう。
  • アイヌとオホーツク人節:阿倍比羅夫の遠征先は特定されておらず、北海道や奥尻島に行ったというのは有力ですが、あくまで推測。現在は事実のように書かれており誤解を招くと思います。
  • アイヌと山丹貿易節:「長崎貿易向けの産物として干鮑と煎海鼠が幕府の管理下で推進され、・・・」松前藩が幕府の管理下で推進というのは聞いたことがありませんが、1800年前後の幕領時代の話でしょうか?ちなみにその頃幕府はアイヌと「御試交易」「御救交易」というのをやってます。ただし当時の蝦夷地の主産品は鮭です。
  • 通商の要求節:ラクスマンはロシア軍としてではなく、イルクーツク総督の使節として来日しています。また、フヴォストフは軍人ですが襲撃はロシア政府とは無関係です。
  • 開港と通商条約節:安政五カ国条約で「貿易港」として開港したのは四港ではなく、箱館を含む「五港」です。
  • 年表:夷狄の商舶往還の法度が1550年となってますが、1551年説もあり特定されていません。

--Iso10970会話2018年2月24日 (土) 01:05 (UTC)[返信]

  •   返信 皆様、ご指摘をありがとうございます。記事の内容の向上にもつながり、何よりです。ひとまずTam0031さんがご指摘の表記と、Iso10970さんがご指摘の「蝦夷→蝦夷地」については更新しました。その他のTENさんとIso10970さんのご指摘については、出典の確認など時間がかかりそうです。選考の延長を提案いたします。--Moke会話2018年2月24日 (土) 07:19 (UTC)[返信]
  •   コメント 本人からどの程度の延長が希望か表明されていませんが、とりあえず最大の4週間とさせていただきます。--Tam0031会話2018年2月28日 (水) 13:22 (UTC)[返信]
  •   返信 Tam0031さん、先行期間の延長をありがとうございます。期間について書いておらず、申し訳ございません。お手数をかけました。

TENさん、ご指摘をありがとうございます。以下の通り更新しました。

  1. 冊封と朝貢の開始について、ご指摘の部分を削除しました。
  2. 大倭と一大率について、変更しました。
  3. 吉備氏の乱と磐井の乱について、ご指摘の部分を変更しました。
  4. 葛城国の表記部分について、ご指摘の部分を削除しました。

Iso10970さん、ご指摘をありがとうございます。以下の通り更新しました。

  • 節タイトル:近代を中心に変更しました。
  • 概要節:ご指摘に沿って日本の貿易の特徴と歴史区分ごとの概要としました。
  • 近代・現代節:TPP、繊維産業、貿易相手国の変遷について加筆しました。
  • アイヌと山丹貿易節:松前藩に変更しました。
  • 通商の要求節:ラクスマンとフヴォストフ事件の記述を変更しました。
  • 開港と通商条約節:四港から五港表記にしました。
  • 年表:貿易に関係の薄い事項を整理し、夷狄の商舶往還の法度について更新しました。

ご指摘のおかげで記事のシェイプアップができました。他にも改善点は多々あるとは思いますが、このような方向の更新でいかがでしょうか。ひとまず以上です。 --Moke会話2018年3月2日 (金) 12:00 (UTC)[返信]

修正お疲れ様です。差し当たり反対は取り下げます。ざっと見古代部分の問題点はだいぶ改善したと思いますが、修正後の記事をまだちゃんと読めてないので賛否はもう少し保留させてください。--TEN会話2018年3月5日 (月) 17:02 (UTC)[返信]
  賛成 改めて、執筆お疲れ様です。主題的に扱う範囲・時代が広いため、細かい部分にどうしても気になる部分が出てしまいますが、全体としては良質な記事として問題ないと思いますので賛成します。以下、その細かい部分についてです。
  1. §高句麗と渤海:節名がこうありますが、高句麗についての内容は使節の往来の回数のみであり、注釈も貿易についてのものでもないので、主題的にはこの内容ならば高句麗への言及は無くても良いのではないかと思います。
  2. §冊封と朝貢:末尾に「この時期に日本と最も交流が盛んだったのは朝鮮半島の百済だった。」とあります。国交についての記録が最も残っていると言う意味で間違ってはいないのですが、考古学的に確認できる物品のやり取りという意味では伽耶の方が盛んであったともいえるので、そうした面に言及できればより良いかなと思います。
これらについては内容が間違っているという話ではないので、修正の有無で賛否を変えることはありません。--TEN会話2018年3月6日 (火) 15:35 (UTC)[返信]
  • 修正版読みました。私が指摘した点については概ね改善されており、特に一番気になっていた概要節は歴史記述中心となり、非常に分かりやすくなったと思います。現代については貿易相手国の変遷やTPPも追加されましたし、他にも書こうと思えばいくらでも書けるでしょうが、とりあえず良いのではないかと思います。よって反対から  賛成 へ票を転じます。お疲れさまでした。--Iso10970会話2018年3月5日 (月) 23:15 (UTC)[返信]

賛成のみ3票以上の状態が48時間以上続いたので早期終了・通過となります。--yusuke1109会話2018年3月8日 (木) 05:36 (UTC)[返信]