ユダヤ人のノーベル賞受賞者

ウィキメディアの一覧記事

ユダヤ人のノーベル賞受賞者(ユダヤじんのノーベルしょうじゅしょうしゃ)では、ノーベル賞受賞者のうち、ユダヤ人に該当する者について述べる。1948年イスラエル建国まで、ユダヤ人による国民国家ディアスポラ以降存在しないため、ユダヤ人の国籍は多様である。

概要 編集

ノーベル賞は、年に一度贈られる国際的な賞であり、生理学・医学賞物理学賞化学賞文学賞平和賞は1901年に設けられ、経済学賞は1969年に設けられた。ノーベル賞はこれまで800人を超える個人に贈られているが、その少なくとも20%がユダヤ人であり、ユダヤ人は6種類の賞すべてを受け取っている。ユダヤ人は世界の人口の0.2%以下を構成するに過ぎないに関わらずである。

エリ・ヴィーゼルと、ケルテース・イムレは、ホロコースト絶滅収容所を生き延びたユダヤ人受賞者である。他にも、ウォルター・コーンオットー・シュテルンアルベルト・アインシュタインハンス・クレブスは、ナチスの迫害を逃れるために、ドイツから亡命しなければならなかった。他にも、リータ・レーヴィ=モンタルチーニハーバート・ハウプトマンロバート・ファーチゴットアーサー・コーンバーグジェローム・カールを含め、生涯において重大な反ユダヤ主義を経験した者がいる。

最初のユダヤ人受賞者は、1905年に化学賞を受賞したアドルフ・フォン・バイヤーであった。2023年現在、直近の受賞者は同年に経済学賞を受賞したクラウディア・ゴールディンである。

これまでにノーベル賞を最高齢で受賞したのはレオニード・ハーヴィッツであり、2007年、90歳の時に経済学賞を受賞したポーランド系アメリカ人のユダヤ人である。

辞退を強制された賞 編集

ロシアのユダヤ人であるボリス・パステルナークは、1958年にノーベル文学賞を受賞し、当初はそれを受け入れたが、のちにソビエト権力からの激しい圧力により、賞を辞退した。

ノーベル賞受賞者の並木道 編集

イスラエルの街リション・レジオンには、すべてのユダヤ人ノーベル賞受賞者の栄誉に捧げられた通りがある。その通りは「ノーベル賞受賞者の並木道」と呼ばれ、それぞれのノーベル賞受賞者への記念額が設けられている。

文学賞 編集

受賞者 受賞理由
1910   パウル・フォン・ハイゼ   ドイツ 叙情詩人、作家そして世界的に知られた短編小説家としての長年の創作活動を通して世に送り出してきた、無上の芸術性、理想主義の浸透を賞賛して
1927   アンリ・ベルクソン   フランス 彼の豊かで活発な発想と、それが表現された鮮やかな技巧に対して
1958   ボリス・パステルナーク   ソビエト連邦 現代風の叙情的な詩、および大ロシアの歴史的伝統に関する分野における、彼の重要な功績に対して
1966   シュムエル・アグノン   イスラエル ユダヤ人の人々の生活をモチーフにした、深遠に個性的な叙述の芸術に対して
  ネリー・ザックス   ドイツ イスラエルの運命を伝える優れた詩と劇作に対して
1976   ソール・ベロー   アメリカ合衆国 彼の作品の中で結びついた、人間の理解と、捉え難い現代文化の分析に対して
1978   アイザック・バシェヴィス・シンガー   アメリカ合衆国 「ポーランド·ユダヤ文化の伝統に根ざし、生命に普遍的な人間の条件をもたらす情熱的な文芸作品に対して。」
1981   エリアス・カネッティ   ドイツ 着想と芸術性に富み、幅広い視野によって書かれた著作に対して
1987   ヨシフ・ブロツキー   アメリカ合衆国 思考の明快さと詩的な力強さが一体化した、包括的な作品群にたいして
1991   ナディン・ゴーディマー   南アフリカ連邦 彼女の壮大な叙事詩が、"アルフレッド・ノーベルの言葉"に即した、人文主義にとっての重要な利益であったこと。
2002   ケルテース・イムレ   ハンガリー 人間が社会的圧力にますます服従している時代にあって、個人として生き、考え続ける可能性を追求した
2004   エルフリーデ・イェリネク   オーストリア その小説と劇作における音楽的な声と対声によって、社会の不条理と抑圧を並はずれた言葉への情熱を持って描き出した
2005   ハロルド・ピンター   ドイツ 劇作によって、日常の対話の中に潜在する危機を晒し出し、抑圧された密室に突破口を開いたこと
2014   パトリック・モディアノ   フランス 最も捉え難い人々の運命を召喚し、占領下の現実を暴露する記憶の芸術に対して
2016   ボブ・ディラン   アメリカ合衆国 アメリカの偉大な歌の伝統に、新たな詩的な表現を創造したこと
2020   ルイーズ・グリュック   アメリカ合衆国 厳粛な美を伴う、まぎれもなく詩的な声で、個の存在を普遍的なものにした

化学賞 編集

受賞者 受賞理由
1905   アドルフ・フォン・バイヤー   ドイツ 有機染料およびヒドロ芳香族化合物の研究
1906   アンリ・モアッサン   フランス フッ素の研究と分離、およびモアッサン電気炉の製作
1910   オットー・ヴァラッハ   ドイツ 脂環式化合物の先駆的研究
1915   リヒャルト・ヴィルシュテッター   ドイツ 植物色素物質に関する研究
1918   フリッツ・ハーバー   ドイツ アンモニア合成法の開発
1943   ゲオルク・ド・ヘヴェシー   ハンガリー 化学反応研究におけるトレーサーとしての同位体の応用研究
1961   メルヴィン・カルヴィン   アメリカ合衆国 植物における光合成の研究
1962   マックス・ペルーツ   イギリス 球状タンパク質の構造研究
1972   クリスチャン・アンフィンセン   アメリカ合衆国 リボヌクレアーゼ分子の研究
ウィリアム・スタイン   アメリカ合衆国 リボヌクレアーゼ分子の構造と機能に関する研究
1977   イリヤ・プリゴジン   ベルギー 非平衡熱力学、とくに散逸構造の研究
1979   ハーバート・ブラウン   アメリカ合衆国 有機ホウ素化学における功績
1980   ポール・バーグ   アメリカ合衆国 遺伝子工学の基礎としての核酸の生化学的研究
  ウォルター・ギルバート   アメリカ合衆国 核酸の塩基配列の決定
1981   ロアルド・ホフマン   アメリカ合衆国 化学反応過程の理論的研究
1982   アーロン・クルーグ   イギリス 電子分光法の開発と核酸・タンパク質複合体の立体構造の研究
1985   ジェローム・カール   アメリカ合衆国 結晶構造を直接決定する方法の確立
  ハーバート・ハウプトマン   アメリカ合衆国
1989   シドニー・アルトマン   カナダ
  アメリカ合衆国
シドニー・アルトマン
1992   ルドルフ・マーカス   アメリカ合衆国 溶液中の電子移動反応理論への貢献
1994   ジョージ・オラー   ハンガリー カルボカチオン化学への貢献
1996   ハロルド・クロトー   イギリス フラーレンの発見
1998   ウォルター・コーン   アメリカ合衆国 密度汎関数法の開発
2000   アラン・ヒーガー   アメリカ合衆国 導電性高分子の発見と発展
2004   アーロン・チカノーバー   イスラエル ユビキチンを介したタンパク質分解の発見
  アブラム・ハーシュコ   イスラエル
  アーウィン・ローズ   アメリカ合衆国
2006   ロジャー・コーンバーグ   アメリカ合衆国 真核生物における転写の研究
2008   マーティン・チャルフィー   アメリカ合衆国 緑色蛍光タンパク質の発見と開発
2009   アダ・ヨナス   イスラエル リボソームの構造と機能の研究
2011   ダニエル・シェヒトマン   イスラエル 準結晶の発見
2012   ロバート・レフコウィッツ   アメリカ合衆国 Gタンパク共役型受容体の研究
2013   マーティン・カープラス   アメリカ合衆国
オーストリア
複雑な化学反応に関するコンピューターモデルの開発
  マイケル・レヴィット   アメリカ合衆国
  イギリス
  イスラエル
  アリー・ウォーシェル   アメリカ合衆国
  イスラエル

生理学・医学賞 編集

受賞者 受賞理由
1908   イリヤ・メチニコフ   ロシア 免疫の研究
  パウル・エールリヒ   ドイツ
1914   ローベルト・バーラーニ   オーストリア=ハンガリー帝国 内耳系の生理学・病理学に関する研究
1922   オットー・マイヤーホフ   ドイツ 筋肉における乳酸生成と酸素消費についての研究
1930   カール・ラントシュタイナー   オーストリア 人間の血液型の発見
1931   オットー・ワールブルク   ドイツ 呼吸酵素の特性および作用機構の発見
1936   オットー・レーヴィ   オーストリア 神経刺激の化学的伝達に関する発見
1944   ジョセフ・アーランガー   アメリカ合衆国 個々の神経繊維の高度な機能的差異に関する研究
1945   エルンスト・ボリス・チェーン   イギリス ペニシリンの発見、および種々の伝染病に対するその治療効果の発見
1946   ハーマン・J・マラー   アメリカ合衆国 X線照射による突然変異体発生の発見
1947   ゲルティー・コリ   アメリカ合衆国 触媒作用によるグリコーゲン消費の発見
1950   タデウシュ・ライヒスタイン   スイス 諸種の副腎皮質ホルモンの発見およびその構造と生物学的作用の発見
1952   セルマン・ワクスマン   アメリカ合衆国 ストレプトマイシンの発見
1953   ハンス・クレブス   イギリス トリカルボン酸サイクルの発見
  フリッツ・アルベルト・リップマン   イギリス 代謝における高エネルギーリン酸結合の意義、およびコエンザイムAの発見
1958   ジョシュア・レーダーバーグ   アメリカ合衆国 遺伝子組換えおよび細菌の遺伝物質に関する発見
1959   アーサー・コーンバーグ   アメリカ合衆国 RNAおよびDNAの合成に関する研究
1964   コンラート・ブロッホ   アメリカ合衆国 コレステロール、脂肪酸の代謝と調節の機構に関する研究
1965   フランソワ・ジャコブ   フランス 酵素とウイルスの合成の遺伝的制御の研究
  アンドレ・ルヴォフ
1967   ジョージ・ワルド   アメリカ合衆国 視覚の化学的生理学的基礎過程に関する発見
1968   マーシャル・ニーレンバーグ   アメリカ合衆国 遺伝情報の解読とそのタンパク質合成への役割の解明
1969   サルバドール・エドワード・ルリア   アメリカ合衆国 ウイルスの増殖機構と遺伝物質の役割に関する発見
1970   ジュリアス・アクセルロッド   アメリカ合衆国 神経末梢部における伝達物質の発見と、その貯蔵、解離、不活化の機構に関する研究
  ベルンハルト・カッツ   イギリス
1972   ジェラルド・モーリス・エデルマン   アメリカ合衆国 抗体の化学構造に関する研究
1975   デビッド・ボルティモア   アメリカ合衆国 腫瘍ウイルスと細胞の遺伝物質との相互作用に関する発見
  ハワード・マーティン・テミン   アメリカ合衆国
1976   バルーク・サミュエル・ブランバーグ   アメリカ合衆国 オーストラリア抗原の発見
1977   ロサリン・ヤロー   アメリカ合衆国 ラジオイムノアッセイ法の研究
1978   ダニエル・ネイサンズ   アメリカ合衆国 制限酵素の発見と分子遺伝学への応用
1980   バルフ・ベナセラフ   アメリカ合衆国 免疫反応を調節する、細胞表面の遺伝的構造に関する研究
1984   セーサル・ミルスタイン   アルゼンチン 免疫制御機構に関する理論の確立とモノクローナル抗体の作成法の開発
1985   マイケル・ブラウン   アメリカ合衆国 コレステロール代謝とその関与する疾患の研究
  ジョーゼフ・ゴールドスタイン   アメリカ合衆国
1986   スタンリー・コーエン   アメリカ合衆国 神経成長因子および上皮細胞成長因子の発見
  リータ・レーヴィ=モンタルチーニ   イタリア
1988   ガートルード・エリオン   アメリカ合衆国 薬物療法における重要な原理の発見
1989   ハロルド・ヴァーマス   アメリカ合衆国 レトロウイルスのガン遺伝子が細胞起源である事の発見
1994   アルフレッド・ギルマン   アメリカ合衆国 Gタンパク質およびそれらの細胞内情報伝達に関する役割の発見
  マーティン・ロッドベル
1997   スタンリー・B・プルシナー   アメリカ合衆国 感染を引き起こす新たな原因物質としてのプリオンの発見
1998   ロバート・ファーチゴット   アメリカ合衆国 循環器系における情報伝達物質としての一酸化窒素の発見
2000   ポール・グリーンガード   アメリカ合衆国 神経系の情報伝達に関する発見
  エリック・カンデル   アメリカ合衆国
2002   シドニー・ブレナー   イギリス 器官発生と、プログラムされた細胞死の遺伝制御に関する発見
  ロバート・ホロビッツ   アメリカ合衆国
2004   リチャード・アクセル   アメリカ合衆国 におい受容体および嗅覚システムの組織化の発見
2006   アンドリュー・ファイアー   アメリカ合衆国 RNAiの発見
2011   ラルフ・スタインマン   カナダ 樹状細胞と、獲得免疫におけるその役割の発見
  ブルース・ボイトラー   アメリカ合衆国 自然免疫の活性化に関する発見
2013   ランディ・シェクマン   アメリカ合衆国 細胞内生成蛋白質を細胞核などの目的の場所まで運ぶ仕組み(小胞輸送)の解明
  ジェームス・ロスマン   アメリカ合衆国
2017   マイケル・ロスバッシュ   アメリカ合衆国 概日リズムを制御する分子メカニズムの発見
2020   ハーベイ・オルター   アメリカ合衆国 C型肝炎ウイルスの発見
2021   デヴィッド・ジュリアス   アメリカ合衆国 温感と触覚の受容体の発見
2023   ドリュー・ワイスマン   アメリカ合衆国 新型コロナウイルス感染症に対する効果的なmRNAワクチンの開発を可能にしたヌクレオシド塩基修飾に関する発見

物理学賞 編集

受賞者 受賞理由
1907   アルバート・マイケルソン   アメリカ合衆国 干渉計の考案とそれによる分光学およびメートル原器の研究
1908   ガブリエル・リップマン   フランス 光干渉を利用した天然色写真の研究
1921   アルベルト・アインシュタイン   ドイツ 光電効果の法則の発見等
1922   ニールス・ボーア   デンマーク 原子構造とその放射に関する研究
1925   ジェイムス・フランク   ドイツ 原子と電子の衝突に関する研究
  グスタフ・ヘルツ   ドイツ
1943   オットー・シュテルン   アメリカ合衆国 原子線法の開発と陽子の磁気モーメントの発見
1944   イジドール・イザーク・ラービ   アメリカ合衆国 共鳴法による原子核の磁気モーメントの測定法の発見
1945   ヴォルフガング・パウリ   オーストリア パウリの原理とも呼ばれる排他原理の発見
1952   フェリックス・ブロッホ   アメリカ合衆国 核磁気の精密な測定における新しい方法の開発とそれについての発見
1954   マックス・ボルン   イギリス 量子力学、特に波動関数の確率解釈の提唱
1958   イリヤ・フランク   ソビエト連邦 チェレンコフ効果の発見とその解釈
1959   エミリオ・セグレ   イタリア 反陽子の発見
1960   ドナルド・グレーザー   アメリカ合衆国 泡箱の発明
1961   ロバート・ホフスタッター   アメリカ合衆国 線形加速器による高エネルギー電子散乱の研究と核子の構造に関する発見
1962   レフ・ランダウ   ソビエト連邦 凝集系の物理、特に液体ヘリウムの理論的研究
1963   ユージン・ウィグナー   アメリカ合衆国 原子核および素粒子に関する理論への貢献、特に対称性の基本原理の発見とその応用
1965   リチャード・P・ファインマン   アメリカ合衆国 量子電磁力学の分野における基礎研究
  ジュリアン・シュウィンガー   アメリカ合衆国
1967   ハンス・ベーテ   アメリカ合衆国 原子核反応理論への貢献、特に星の内部におけるエネルギー生成に関する発見
1969   マレー・ゲルマン   アメリカ合衆国 素粒子の分類およびその相互作用に関する発見
1971   ガーボル・デーネシュ   イギリス ホログラフィーの発明
1972   レオン・クーパー   アメリカ合衆国 超伝導現象の理論的解明
1973   ブライアン・ジョゼフソン   イギリス トンネル接合を通過する超電流の性質、特にジョセフソン効果としてよく知られる普遍的現象の理論的予測
1975   ベン・ロイ・モッテルソン   デンマーク 原子核における集団運動と独立粒子運動の統一的記述及びそれに基づいた原子核構造理論の構築
1976   バートン・リヒター   アメリカ合衆国 ジェイプサイ中間子の発見
1978   アーノ・ペンジアス   アメリカ合衆国 宇宙マイクロ波背景放射の発見
1979   シェルドン・グラショー   アメリカ合衆国 電磁相互作用と弱い相互作用の統一理論への貢献、特に中性カレントの予想
  スティーヴン・ワインバーグ   アメリカ合衆国
1981   アーサー・ショーロー   アメリカ合衆国 レーザー分光学への貢献
1987   カール・アレクサンダー・ミュラー   スイス 酸化物高温超伝導体の発見
1988   レオン・レーダーマン   アメリカ合衆国 ニュートリノビーム法、およびミューニュートリノの発見によるレプトンの二重構造の実証
メルヴィン・シュワーツ   アメリカ合衆国
  ジャック・シュタインバーガー   アメリカ合衆国
1990   ジェローム・アイザック・フリードマン   アメリカ合衆国 陽子および束縛中性子標的による電子の深非弾性散乱に関する先駆的研究
1992   ジョルジュ・シャルパク   フランス 多線式比例計数管の開発
1995   マーチン・パール   アメリカ合衆国 レプトン物理学の先駆的実験、タウ粒子の発見
  フレデリック・ライネス   アメリカ合衆国 レプトン物理学の先駆的実験(ニュートリノの検出)
1996   デビッド・リー   アメリカ合衆国 ヘリウム3の超流動の発見
  ダグラス・D・オシェロフ   アメリカ合衆国
1997   クロード・コーエン=タヌージ   フランス レーザー光を用いて原子を極低温に冷却および捕捉する技術の開発
2000   ジョレス・アルフョーロフ   ロシア 高速エレクトロニクスおよび光エレクトロニクスに利用される半導体ヘテロ構造の開発
2003   アレクセイ・アブリコソフ   ロシア
  アメリカ合衆国
超伝導と超流動の理論に関する先駆的貢献
  ヴィタリー・ギンツブルク   ロシア
2004   デイビッド・グロス   アメリカ合衆国 強い相互作用の理論における漸近的自由性の発見
H. デビッド・ポリツァー   アメリカ合衆国
2005   ロイ・グラウバー   アメリカ合衆国 光学コヒーレンスの量子論への貢献
2011   アダム・リース   アメリカ合衆国 遠方の超新星の観測を通した宇宙の加速膨張の発見
  ソール・パールマッター   アメリカ合衆国
2012   セルジュ・アロシュ   フランス 個別の量子系に対する計測および制御を可能にする画期的な実験的手法に関する業績
2013   フランソワ・アングレール   ベルギー ヒッグス粒子の存在を予言
2016   ジョン・M・コステリッツ   イギリス
  アメリカ合衆国
物質のトポロジカル相とトポロジカル相転移の理論的発見
2017   レイナー・ワイス   アメリカ合衆国 LIGO検出器および重力波の観測への決定的な貢献
  バリー・バリッシュ   アメリカ合衆国
2018   アーサー・アシュキン   アメリカ合衆国 超高出力・超短パルスレーザーの生成方法の開発
2020   ロジャー・ペンローズ   イギリス ブラックホールの形成が一般相対性理論の強力な裏付けであることの発見
  アンドレア・ゲズ   アメリカ合衆国 我々の銀河系の中心にある超大質量コンパクト天体の発見

平和賞 編集

受賞者 受賞理由
1911   トビアス・アッセル   オランダ 国際常設仲裁裁判所の設立
  アルフレート・フリート   オーストリア Journalist; Founder of Die Friedenswarte
1968   ルネ・カサン   フランス President of the European Court of Human Rights
1973   ヘンリー・キッシンジャー   アメリカ合衆国 ベトナム戦争の和平交渉
1978   メナヘム・ベギン   イスラエル キャンプ・デービッド合意
1986   エリ・ヴィーゼル   アメリカ合衆国 Chairman of "The President's Commission on the Holocaust"
1994   イツハク・ラビン   イスラエル 中東へ平和を築く努力に対して
  シモン・ペレス   イスラエル
1995   ジョセフ・ロートブラット   イギリス
  ポーランド
for his efforts to diminish the part played by nuclear arms in international politics and, in the longer run, to eliminate such arms

経済学賞 編集

受賞者 受賞理由
1970   ポール・サミュエルソン   アメリカ合衆国 静学的および動学的経済理論の発展に対する業績と、経済学における分析水準の向上に対する積極的貢献を称えて
1971   サイモン・クズネッツ   アメリカ合衆国 経済および社会の成長に関する構造および過程を深く洞察するための経済成長に関する理論を実証的手法を用いて構築した功績を称えて
1972   ケネス・アロー   アメリカ合衆国 一般的経済均衡理論および厚生理論に対する先駆的貢献を称えて
1973   ワシリー・レオンチェフ   ソビエト連邦
  ドイツ
  アメリカ合衆国
投入産出分析の発展と、重要な経済問題に対する投入産出分析の応用を称えて
1975   レオニート・カントロヴィチ   ソビエト連邦 資源の最適配分に関する理論への貢献を称えて
1976   ミルトン・フリードマン   アメリカ合衆国 消費分析・金融史・金融理論の分野における業績と、安定化政策の複雑性の実証を称えて
1978   ハーバート・サイモン   アメリカ合衆国 経済組織内部での意思決定プロセスにおける先駆的な研究を称えて
1980   ローレンス・クライン   アメリカ合衆国 景気変動・経済政策を分析する上での経済的なモデル・手法の開発に対して
1985   フランコ・モディリアーニ   イタリア
  アメリカ合衆国
貯蓄と金融市場の先駆的な分析に対して
1987   ロバート・ソロー   アメリカ合衆国 経済成長理論への貢献を称えて
1990 ハリー・マーコウィッツ   アメリカ合衆国 資産形成の安全性を高めるための一般理論形成を称えて
マートン・ミラー   アメリカ合衆国
1992   ゲーリー・ベッカー   アメリカ合衆国 非市場における行動を含めた広範にわたる人の行動と相互作用のミクロ経済学分析の応用を称えて
1993   ロバート・フォーゲル   アメリカ合衆国 経済史に経済理論や数量分析を導入
1994 ジョン・ハーサニ   ハンガリー 非協力ゲームの均衡の分析に関する理論の開拓を称えて
  ラインハルト・ゼルテン   ドイツ
1997   マイロン・ショールズ   カナダ 金融派生商品(デリバティブ)価格決定の新手法に対して
2001   ジョセフ・E・スティグリッツ   アメリカ合衆国 情報の非対称性を伴った市場の分析
  ジョージ・アカロフ   アメリカ合衆国
2002   ダニエル・カーネマン   イスラエル
  アメリカ合衆国
行動経済学と実験経済学という新研究分野の開拓への貢献を称えて
2005   ロバート・オーマン   イスラエル
  アメリカ合衆国
ゲーム理論の分析を通じて対立と協力の理解を深めた功績を称えて
2007   レオニード・ハーヴィッツ   アメリカ合衆国 メカニズムデザインの理論の基礎を確立した功績を称えて
  エリック・マスキン   アメリカ合衆国
  ロジャー・マイヤーソン   アメリカ合衆国
2008   ポール・クルーグマン   アメリカ合衆国 貿易パターンと経済活動の立地に関する分析
2010   ピーター・ダイアモンド   アメリカ合衆国 労働経済におけるサーチ理論に関する功績を称えて
2012   アルヴィン・ロス   アメリカ合衆国 安定配分理論と市場設計の実践に関する功績を称えて
2016   オリバー・ハート   アメリカ合衆国 契約理論に関する功績に対して
2017   リチャード・セイラー   アメリカ合衆国 行動経済学に関する功績
2021   ヨシュア・アングリスト   アメリカ合衆国
  イスラエル
因果関係の分析への方法論的貢献
2022   ベン・バーナンキ   アメリカ合衆国 銀行と金融危機の研究に関する功績
  ダグラス・W・ダイアモンド   アメリカ合衆国
2023   クラウディア・ゴールディン   アメリカ合衆国 労働市場における女性の成果の研究に関する功績