雨の中に消えて』(あめのなかにきえて)は、石坂洋次郎の小説である。『若い女性』(講談社)1961年1月号から62年1月号まで連載され、1962年講談社より刊行された。1963年に映画化、1966年にはテレビドラマ化された。

内容 編集

川路あや子、河原たか子、桑田きみえの三人は秋田県の同じ高校の同級生で、共に上京し、東京田園調布の一軒家の離れを借りてささやか且つ自由な同居生活を送っている。あや子は城東大学文学部に入学、たか子は女子短大を卒業後に太平洋出版に入社して婦人記者となり、きみえはデザイナーを目指して洋裁学校に通っている。

あや子は村田栄吉という同じ大学の学生のボーイフレンドがいる。きみえは高校時代の教師の渡部との思い出に浸るようなところもある。たか子は作家の高畠に好意を寄せられているが本人は苦手としている。ある日、あや子は栄吉と共に都議会議員候補の樺山の応援のアルバイトをすることになった…。

3人は激しい大人の世界に直面しながらも、そのはつらつとした青春群像を描いてゆく。

映画版 編集

雨の中に消えて
監督 西河克己
脚本 池田一朗
西河克己
出演者 吉永小百合
笹森礼子
十朱幸代
高橋英樹
音楽 池田正義
主題歌 吉永小百合「雨の中に消えて」
撮影 横山実
編集 鈴木晄
配給 日活
公開   1963年3月17日
上映時間 100分
製作国   日本
言語 日本語
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1963年3月17日公開。主演は吉永小百合

キャスト 編集

スタッフ 編集

  • 原作:石坂洋次郎(『若い女性』連載)
  • 企画:水の江瀧子
  • 監督:西河克己
  • 脚本:池田一朗、西河克己
  • 助監督:白鳥信一
  • 撮影:横山実
  • 音楽:池田正義
  • 美術:佐谷晃能
  • 録音:八木多木之助
  • 照明:河野愛三
  • 編集:鈴木晄
  • 製作主任:野村耕祐
  • スチール:目黒祐司
  • 技斗:渡井嘉久雄
  • 製作:日活

主題歌 編集

テレビドラマ版 編集

雨の中に消えて
ジャンル テレビドラマ
企画 山口純一郎、亀井欽一、小坂敬
脚本 松木ひろし津田幸夫
監督 春原政久鍛冶昇
出演者 松原智恵子
舟木一夫
伊藤るり子
広瀬みさ
オープニング 舟木一夫「雨の中に消えて」
製作
制作 日活日本テレビ
放送
放送国・地域  日本
放送期間1966年8月15日 - 1966年11月7日
放送時間月曜20:00 - 20:55
放送分55分
回数13
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日本テレビ月曜20時枠の時間帯で、1966年8月15日から同年11月7日まで放送された。全13回。放映形式はモノクロ16mmフィルム。

石坂洋次郎原作のシリーズの第4弾として放送。提供は明治乳業田辺製薬(現:田辺三菱製薬)

映像が現存し、2013年8月からチャンネルNECOで全13話が再放映された。

地上波では、1989年12月 - 1990年2月にかけて日本テレビの火曜日深夜(水曜日早朝)4時台で再放送されていた。 

2019年5月31日に発売されたDVDとして初めてソフト化された[1]

キャスト 編集

スタッフ 編集

  • 原作:石坂洋次郎
  • 脚本:松木ひろし、津田幸夫
  • 監督:春原政久、鍛冶昇
  • 企画:山口純一郎、亀井欽一、小坂敬
  • 音楽:池田正義
  • 撮影:中尾利太郎
  • 照明:飯沼水彦
  • 録音:片桐登司美
  • 美術:土屋伊豆夫
  • 編集:渡辺士郎
  • 助監督:海野義幸、坂口喜久男、渡辺昇
  • 製作担当者:甲斐浩
  • 第一衣裳、山田かつら店、高津映画装飾
  • 衣裳提供:花咲繊維婦人服部
  • 主題歌:「雨の中に消えて」 歌:舟木一夫 (作詞:丘灯至夫、作曲:山路進一 コロムビア・レコード
  • 制作:日活、日本テレビ

サブタイトル 編集

話数 放送日 サブタイトル 脚本 監督
1 1966年8月15日 ヒヨッコ集れ! 松木ひろし 春原政久
2 8月22日 お月さまにヤア!
3 8月29日 サラリー君こんにちは! 津田幸夫
4 9月5日 そよ風が頬にヒュッ!
5 9月12日 昇れ、太陽! 鍛冶昇
6 9月19日 これが恋かしら? 松木ひろし
7 9月26日 走れ!恋のオートバイ
8 10月3日 女がそれを意識する 春原政久
9 10月10日 さよなら、初恋くん! 津田幸夫
10 10月17日 胸の底に火が燃える 松木ひろし
11 10月24日 嫁ッコとるなら… 津田幸夫 鍛冶昇
12 10月31日 美しきやどかり 松木ひろし
13 11月7日 飛び立てヒヨッコ! 津田幸夫

参考文献 編集

脚注 編集

外部リンク 編集

日本テレビ 月曜20時枠
前番組 番組名 次番組
雨の中に消えて