いただきストリート2 〜ネオンサインはバラ色に〜

いただきストリート2 〜ネオンサインはバラ色に〜』(いただきストリートツー ネオンサインはバラいろに)は、エニックス1994年2月26日に発売したスーパーファミコン用ボードゲーム。いただきストリートシリーズの第2作。

いただきストリート2
〜ネオンサインはバラ色に〜
ジャンル ボードゲーム
対応機種 スーパーファミコン(SFC)
開発元 アスキー
発売元 エニックス
デザイナー 堀井雄二
音楽 筒美京平
すぎやまこういち(アレフガルドのみ)
美術 大川清介
人数 1 - 4人(対戦)
メディア 12メガビットロムカセット[1]
発売日 SFC:1994年2月26日
GG:1997年9月25日
テンプレートを表示

概要 編集

前作同様、開発はアスキーだが、この作品から販売元がエニックスとなった。音楽を筒美京平が担当した(MAP15「アレフガルド」のみ、すぎやまこういちが作曲した『ドラゴンクエスト』の楽曲『広野を行く』のアレンジ曲が使用されている)。キャラクターデザイン大川清介。前作のルールを継承しつつ、マップは15作すべて新作となっている(ただし、今作のMAP7「左半球」は、前作のMAP4「右半球」にほぼ一致している)[2]

新システムとして、物件に空き地が追加された[2]。空き地には店の他にヘリポート税務署などを設置することができるようになり、戦略性が増している。さらに、トーナメントモードを攻略することによって、マップ内の物件が空き地だらけになる「空き地モード」が追加され、いずれも後の作品に受け継がれている。 他にも、突如ゲームに参加して買い物料を払うキャラクター「マハラジャ」の登場やチャンスカードのバリエーションの増加、上下左右にループするステージ、キャラクターの個人成績や最高記録の閲覧など、さまざまな新要素が追加されている。

発売元がエニックスになったゆえか、「ドラゴンクエストシリーズ」のスライムをモチーフにしたマップ「スラリン」や、「ドラゴンクエスト」のマップをモチーフにしたマップ「アレフガルド」が登場したり、プレイヤーのコマがスライムに変わる隠し要素が存在したりするなど、ドラゴンクエストシリーズのファンサービス的なフィーチャーもいくつか登場している[2]。(「スラリン」は「ゴージャスキング」で、「アレフガルド」は「Special」でアレンジマップとして再登場している)

後の作品にこの作品で登場するマップがすべて1度以上再登場している。

プログラム開発は、株式会社トムキャットシステム。AI部分の担当は、三村和成(開発当時は、株式会社トムキャットシステムの取締役。現 株式会社ビットダイバーズ代表取締役)が担当。

1994年11月29日、新宿のセンチュリーハイアットホテルで「いたスト王争奪戦、日本一いたストがうまい奴は誰だ!?」と銘打った大会が行われた。大会の出場者は堀井雄二などゲーム業界の著名人を始め、すぎやまこういち、中村光一遠藤雅伸広井王子千葉麗子高木ブー伊藤院光宮岡寛木村初、ゲーム好きの芸能人やゲーム雑誌編集者など44名もの人が参加した[3]

登場キャラクター 編集

印のキャラクターは、『ゴージャスキング』にも登場する。

山本 しんじ(やまもと しんじ) - Dランク
14歳、中学3年生。おとめ座のO型。楽天家で明るく人懐っこい。趣味はゲームと漫画。
基本的にサラリー狙いで、増資も株枚数に関係なく仕掛けてくる。5倍買いを仕掛けることはまずないが、破産しそうになると相乗りすることがある。初心者向けのキャラクター。
小島 こうへい(こじま こうへい) - Cランク
18歳、高校3年生。おうし座のA型。真面目な熱血スポーツマン。趣味はサッカー。
手堅く確実に儲けてくるが、取引や5倍買いに消極的で手詰まりに陥りやすい。株が無い状態での増資を一切行わない。
宮島 なつひこ(みやじま なつひこ) - Aランク
22歳、フリーター。さそり座のAB型。知ったかぶりで嫌味なオタク系。趣味はパソコン通信。
自分の儲けより他人の邪魔を優先し、相乗りや5倍買いによる独占崩しを好んで行う。
佐川 ひろゆき(さがわ ひろゆき) - Aランク
24歳、大学院生。てんびん座のAB型。神経質で自信家。趣味はお風呂で読書。
インサイダー、相乗り、防衛増資、5倍買いなど多くの戦術をバランス良く活用してくるが、取引が下手で、分岐点で無謀と思えるようなルート選択をすることもある。
矢崎 せいじ(やざき せいじ) - Bランク
26歳、住宅のセールスマン。いて座のO型。強面で格好つけたがりのギャンブル好き。趣味は競馬と競輪。
買物料収入を狙った戦法が中心。負けそうになると無茶なプレイをしてそのまま終わることも多い。
森 たけまる(もり たけまる) - Dランク
32歳、寿司職人。かに座のB型。さっぱりして威勢がよく、度胸が座っている。趣味は山歩き。
終盤まで常にサラリー狙い。株や取引など難しいことは苦手。
枕崎 へいすけ(まくらざき へいすけ) - Bランク
70歳、タバコ屋の隠居。おひつじ座。普段は優しいが頑固。趣味は詰将棋とゲートボール。
基本に忠実なプレイで着実に資産を増やしてくる。他人の相乗りを極端に嫌う。
立花 あやか(たちばな あやか) - Dランク
13歳、中学2年生。みずがめ座のO型。子供っぽく甘えん坊。趣味はぬいぐるみのコレクション。
ひたすらサラリーを狙い、何も考えずに増資する。5倍買いをすることはまずない。株の利用はかなり下手。競売はかなり消極的。しんじ同様、初心者向けのキャラクター。
二階堂 まゆ(にかいどう まゆ) - Cランク
17歳、美容学校生徒。さそり座のAB型。負けず嫌いで目立ちたがり屋。趣味はロックバンドのボーカル。
株と買物料で少しずつ儲け、余裕が出たら大勝負に出る。勝負時を見極めそこない裏目に出ることも。
森下 このみ(もりした このみ) - Cランク
17歳、タレントの卵。おとめ座のA型。おっとりしているが、意外にしっかり者。趣味は長電話。
今作のゲーム案内役を務めている。対戦相手としてはインサイダー狙いの慎重なプレイ。
西園寺 かおるこ(さいおんじ かおるこ) - Aランク
19歳、女子大生。ふたご座のA型。笑顔の爽やかなお嬢様タイプ。趣味はテニスと乗馬。
株の女王の異名を持ち、株を利用したあらゆる戦術を使ってくる。序盤は相乗りで資金を稼ぎ、それを元手に特大インサイダーを仕掛けてくる。また、株価操作で相手の資産下落を狙うことがあるため、最後まで気が抜けない。
※『3』に妹のさくらこが隠れキャラとして登場している。
斎藤 かずみ(さいとう かずみ) - Aランク
21歳、OL。しし座のA型。派手好きで浮き沈みが激しい。趣味はお立ち台で踊ること。
5倍買いで物件を揃え、インサイダーで一気に儲けるという攻撃的な戦法を行ってくる。
シェリー・フォックス - Dランク
22歳、留学生。やぎ座のO型。明るく元気で底抜けに人懐っこい。趣味はユースホステル巡り。
戦術らしい戦術をまったく使わない。細かいことは気にせずゲームを楽しんでいるといった印象。
今泉 きょうこ(いまいずみ きょうこ) - Bランク
27歳、中学教師。うお座のB型。普段は冷静だが、時折意味不明な行動をとる。趣味は美術鑑賞。
序盤から中盤は速攻タイプでかなり強いが、終盤に無駄な5倍買いや過剰な取引で自滅することが多い。
鮫島 ゆうこ(さめじま ゆうこ) - Cランク
31歳、華道の先生。おひつじ座のA型。物静かなしっかり者。趣味は買い物。
マイペースで堅実なプレイを行いながら儲けのチャンスを待つ。取引に対してはかなり弱気で不利な取引を受け入れてしまうことが多い。
マハラジャ - イベントキャラクター
チャンスカードで登場するイベントキャラクター。
プレイヤーと同様にマップを進み止まった店で買い物をしていってくれるボーナスキャラクター。高い店に積極的に向かう傾向にある。
※『3』にも登場する。※『Special』、『ポータブル』ではトルネコが、『DS』ではおどる宝石が同様の役で登場する。

マップ 編集

STREET1 貝がら島
初心者用のマップ。トーナメントでは選ぶことができない。
STREET2 レイクマウンテン
STREET3 クローバーランド
3つの大きな葉を模したブロックに分かれているマップ。
STREET4 ムーンシティー
上下が繋がった、十字型をしたマップ。
STREET5 スラリン
ドラゴンクエストのスライムをモチーフにしたマップ。
STREET6 摩天楼
階層が分かれているマップ。
STREET7 左半球
世界地図をモチーフにしたマップ。
STREET8 ドリームワールド
遊園地をモチーフにしたマップ。初期状態で空き地がある。
STREET9 フリーウェイ
東京をモチーフにしたマップ。
STREET10 太陽系
太陽系の各惑星をモチーフにしたマップ。
STREET11 海底都市
海底都市をモチーフにしたマップ。
STREET12 カジノタウン
カジノが多くマップ上にある。
STREET13 ソフィーの洞窟
階層が3層に分かれているマップ。
STREET14 日本列島
日本列島をモチーフにしたマップ。
STREET15 アレフガルド
ドラゴンクエストのアレフガルドをモチーフにしたマップ。

ガイドブック 編集

  • 『いただきストリート2 公式チャレンジブック』(エニックス)

脚注 編集

  1. ^ 「スーパーファミコンソフトオールカタログ 1994年」『スーパーファミコン パーフェクトカタログ』、ジーウォーク、2019年9月28日、112頁、ISBN 9784862979131 
  2. ^ a b c 株式会社QBQ編 『懐かしスーパーファミコン パーフェクトガイド』 マガジンボックス(M.B.ムック)、2016年。ISBN 9784866400082 p23
  3. ^ 週刊ファミコン通信 No.320. 株式会社アスキー. (1995年2月3日). pp. 54,55, 

外部リンク 編集