おっぱいは、乳汁または乳房を表す日本語の俗語。本来幼児語であるが[1]、各世代の日本人によって使用される[2]

本記事では語句としての「おっぱい」について記述する。器官としての乳房は「乳房」の項参照。

概要編集

語源には諸説ある。なお、『いろの辞典』は、「乙杯」は単なる当て字であるとする[3]

  • いっぱい(一杯)の転訛であるという説[4]
  • 『於路加於比』に、「乳汁をおっぱいとは、ををうまいの約りたる語なるべく」とある[5]
  • 類語である「ぱいぱい」の語源としてサンスクリット語またはヒンドゥスターニー語の"pai(乳)"・"pāyin(乳をのむ)"を挙げる文献もある[6]
  • 春秋戦国時代の学者王牌(おうぱい)に由来するという説[7]
  • 古代朝鮮語で「吸うもの」を意味する「パイ」からとする説[7]

類語編集

『日本俗語大辞典』は類語として「ぱいおつ、ぱいぱい」を挙げる[2]。『全国幼児語辞典』では、乳汁を表す幼児語の地域間の変異として「オッパイ、パイパイ、(オ)チチ、ツッツ、チューチュー、ペーペー、マンマ、ウマウマ」などを挙げる[8]

その他編集

久松潜一, 佐藤謙三『角川古語辞典 蔵書版』(角川書店、1976年5月30日)、穎原退蔵, 尾形仂(編)『江戸時代語辞典』(角川学芸出版、2008年11月30日)、三好一光(編)『江戸語事典』(青蛙房、1971年2月25日)には見出し語として採録されていない。

略語である「パイ」は、接頭辞(例・パイスラッシュ)、接尾辞(例・ワカパイ)としても使用される。

中国語の「歐派」は、日本語の「おっぱい」の音訳である。とくに、大きなおっぱいを指すこともある[9]

出典編集

  1. ^ 『広辞苑第七版 あ―そ』新村出、岩波書店、2018年1月12日、424頁。ISBN 978-4-00-080132-4
  2. ^ a b 米川明彦『日本俗語大辞典』東京堂出版、2003年11月10日、124頁。ISBN 4-490-10638-6
  3. ^ 小松奎文(編著)『いろの辞典』文芸社、2000年7月3日、138-139頁。ISBN 4-8355-0045-8
  4. ^ 『日本国語大辞典 第二版』第二巻、日本国語大辞典 第二版 編集委員会, 小学館国語辞典編集部、小学館、2001年2月20日、1231頁。ISBN 4-09-521002-8
  5. ^ 草川昇『語源辞典 名詞編』東京堂出版、2013年9月10日、42頁。ISBN 4-490-10628-9
  6. ^ 山中襄太『続・国語語源辞典』校倉書房、1985年7月25日、350頁。ISBN 4-7517-1670-0
  7. ^ a b あの美しくやさしい膨らみを「おっぱい」と名付けたのは誰か”. NEWSポストセブン (2017年12月2日). 2019年11月24日閲覧。
  8. ^ 『全国幼児語辞典』友定賢治[編]、東京堂出版、1997年6月30日、66-67頁。ISBN 4-490-10461-8
  9. ^ 歐派是什麼梗 其實歐派就是胸部的意思”. 毎日頭條. 2020年5月6日閲覧。