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かったいは、ハンセン病に感染し、その瘢痕によって健康な頃に比べて風貌が著しく変わってしまった人を呼んだ、古典的呼称である。

概要編集

この病気は感染症ではあるが、感染から発症までに数十年かかったり、一生キャリア(保菌者)として発病しない人もある。また感染力も低く病気の致死性もほとんどないものの、身体の外見上の変形を伴う重い後遺症を残すため、何かと特別視されることの多い疾患であった。そのため江戸時代以前の伝統社会では、一般の感染症のように「はやり病」の概念ではとらえられず、仏教インド思想から日本に持ち込んだ六道輪廻説、あるいは日本古来の穢れ思想などの影響から、業病、つまり前世における悪業の報いでなるとする考えが、社会通念化していた。

明治期になり、政府が法令によって隔離政策をとるようになると、漢語由来の医学用語としての「癩病」が普及するようになる。戦後まで「かったい」が用いられていた地方もあり、また、ハンセン病の隔離施設が舞台になっている北條民雄の文芸作品に、患者同士が罵り合うことばとして「かったい野郎」がしばしば出てくる。

ことわざ編集

いろはがるた(江戸)の「か」は、「かったいのかさうらみ」である[1]。「かさ(瘡)」は(主に梅毒による)皮膚病患者のことで、「うらみ」はうらやましく思うこと。「目くそ鼻くそを笑う」と同様に、相手と自分のわずかな違いに優劣を感じる様を皮肉ったことわざである。

注釈編集

  1. ^ 齋藤孝の『声に出して読みたい日本語』でいろはがるたを紹介する中にも載っているが、この項目だけ解説がない。