なつひめは、鳥取県によって開発されたの品種。

概要 編集

 
なつひめ

「筑水」と「おさ二十世紀」を掛け合わせて作られた、青梨系の中生種。青梨としては甘みが強く、酸味が少ない。鳥取県では明治時代から二十世紀を中心に栽培されており、ほぼ県下全域へ梨栽培が広がっている。「なつひめ」は鳥取県園芸試験場が平成元年から平成2年に交配した2万本の実生群の中から選抜して誕生した梨新品種群の中の1品種。平成19年に品種登録した高品質な青梨。苗木は鳥取県内向けにしか流通しておらず、鳥取県オリジナルブランド梨として栽培が広まっている。

果皮は二十世紀と同様黄緑色で美しい。果肉は、赤梨を交配しているため、糖度は高く、中心部の酸味も少ないが、青梨特有のシャリシャリした食感を持っている。

特性 編集

  • 黒斑病抵抗性。
  • 収穫期は幸水より遅く二十世紀より早い。(8月下旬から9月上旬)
  • 果重は350g程度で二十世紀よりやや大玉。
  • 二十世紀より糖度は高く、有袋栽培で12%程度。
  • 日持ちは室温条件下で10日程度。
  • 開花時期はゴールド二十世紀と同時期。
  • 自家和合性品種ではないので人工交配が必要。

鳥取県オリジナル梨品種の育成過程 編集

 

鳥取県内で育成された主な梨新品種 編集

青梨
  • 夏さやか(なつさやか)
  • なつひめ
  • 涼月(りょうげつ)
  • 優秋(ゆうしゅう)
  • 瑞鳥(ずいちょう)
赤梨
  • 早優利(さゆり)
  • 新甘泉(しんかんせん)
  • 秋甘泉(あきかんせん)

参考文献 編集

  • 因伯の果樹 出版:全国農業協同組合連合会鳥取県本部、2006年8月
  • 鳥取県農林水産部農林林総合研究所果樹研究室[1]
  • 鳥取県梨産業活性化ビジョン[2]
  • 鳥取県農林水産部生産振興課[3]