ぶどう膜炎(ぶどうまくえん、: Uveitis)は、ぶどう膜虹彩毛様体脈絡膜)に炎症を起こす疾患である。ぶどう膜炎自体は一つの疾患概念ではなく、様々な疾患の一つの表現形である。

ぶどう膜炎
概要
診療科 眼科
分類および外部参照情報
ICD-10 H20
ICD-9-CM 364
DiseasesDB 13676
MedlinePlus 001005
eMedicine oph/580 emerg/284
Patient UK ぶどう膜炎
MeSH D014605

充血、眼痛などが現れ、比較的急激に視力障害をきたし、弱視や全盲になる事もある。

またその原因は、全身疾患によっておこることが非常に多く、全身精査が必要なこともある。

自覚症状 編集

三叉神経刺激による充血、羞明、疼痛、流涙、視力低下、飛蚊症、調節障害

他覚所見 編集

毛様充血、前房の炎症、前房蓄膿、縮瞳、硝子体混濁、乳頭浮腫、白内障、眼圧上昇、緑内障

分類 編集

炎症の様式による分類 編集

ぶどう膜炎は、炎症の様式により下記の二つに大別される。おのおのに分類される疾患を列挙する。

肉芽腫性ぶどう膜炎 編集

サルコイドーシス原田病交感性眼炎結核梅毒ヘルペスウイルス感染症、トキソプラズマ症、レプトスピラ

非肉芽腫性ぶどう膜炎 編集

ベーチェット病強直性脊椎炎関節リウマチReiter症候群潰瘍性大腸炎クローン病糖尿病

炎症の部位による分類 編集

前部ぶどう膜炎 編集

主に虹彩に起きるものを

などと呼ぶこともある。

中間部ぶどう膜炎 編集

後部ぶどう膜炎 編集

びまん性ぶどう膜炎 編集

治療 編集

原病の治療を行うのと同時に、眼局所の治療も行う。 ぶどう膜炎は眼の局所の炎症が起こっているため、ステロイドの点眼、内服、点滴や非ステロイド性抗炎症薬の点眼を行う。抗生剤や抗ウイルス薬を使用することもある。

炎症が高度な場合、眼圧上昇を見たり、虹彩の水晶体への癒着することがある。そのため前者の場合抗緑内障薬、後者には予防や治療のために散瞳剤を使用することもある。

関連項目 編集