アシーネ
アシーネ(ATHINE.Co.)は、ダイエーが全額を出資して設立した書店チェーンであったが[2]、2015年(平成27年)9月1日にイオングループの株式会社未来屋書店に吸収合併された[広報 1]。
本社が置かれていたダイエー大島店 | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 東京都江東区大島4-6-1ダイエー大島店[広報 1] |
設立 | 1979年(昭和54年)10月6日[1] |
業種 | 小売業 |
事業内容 | 書籍・文具・雑貨・CD・DVD・その他 |
代表者 | 緒方正朗(代表取締役社長)[広報 1] |
資本金 | 5000万円[広報 1] |
従業員数 | 738[広報 1] |
決算期 | 2月末日[広報 1] |
主要株主 | ダイエー 100%[広報 1] |
特記事項:2015年9月1日付で株式会社未来屋書店に吸収合併[広報 1]。 |
歴史・概要
編集ダイエーが全額を出資して[2]、丸善と共同で書店チェーンの展開を目指し[3]、1979年(昭和54年)10月6日に設立した[1]。 当初は丸善から従業員が派遣されて、仕入れから販売までを担う形で発足し、当初は丸善ブツク·チエーン·アシーネと称していた[4]。
また、主婦の利用が多いダイエー店内での出店が主体であったことから一般の書店より児童書の品揃えを強化しており[5]、1980年(昭和55年)10月1日に「ほるぷ出版」と共同で非再販本としてペーパーバック版の絵本の販売を開始した[6]。
1981年(昭和56年)には今村昌平の「ええじゃないか」を出版して出版事業に進出し[7]、1985年(昭和60年)4月に創刊したカタログ「ホームワールド」や[8]同年6月17日に創刊した生活便利マガジン「オレンジページ」[9]の発売元になるなど書店以外の事業も展開した[7]。
1990年(平成2年)にAVソフト販売チェーンの株式会社サウンドワールドを事業を譲受し[10]、1994年(平成6年)9月に旧忠実屋グループの書籍販売チェーン株式会社バビロを吸収合併した[11]。
同年5月に輸入書籍の安売りを開始して同年6月に返品本の安売りを開始し[12]、1995年(平成7年)3月1日に大手出版社の非再販本の常設売り場を開設した[13]。
また、CDのフランチャイズチェーン「ロッキー」も全国展開し、CDの値引き販売も手掛けていた[14]。
元々は株式会社ダイエーの100%子会社として、東京都江東区に本社を置き、かつてはCDも取り扱っていた。2015年1月1日に親会社である株式会社ダイエーがイオン株式会社の完全子会社(当社からは孫会社)となってイオングループの一員となり、ダイエーとイオンのグループ会社再編の一環として、従前からイオングループに属している株式会社未来屋書店へ吸収合併された[15]。
年表
編集- 1979年(昭和54年)10月6日[1] - 大阪府吹田市に設立[広報 2]。
- 1990年(平成2年) - AVソフト販売チェーンの株式会社サウンドワールドを事業を譲受[10]。
- 1994年(平成6年)
- 1995年(平成7年)3月1日 - 大手出版社の非再販本の常設売り場を開設した[13]。
- 1999年(平成11年) - 東京都江東区へ本社移転[広報 2]。
- 2003年(平成15年) - 東京都台東区北上野へ本社移転[広報 2]。
- 2005年(平成17年)
- 2012年(平成24年) - 東京都江東区大島のダイエー大島店へ本社移転。[要出典]
- 2015年(平成27年)9月1日 - イオングループの株式会社未来屋書店に吸収合併[広報 1]。「アシーネ」は未来屋書店の店舗ブランドとして存続。
店舗
編集未来屋書店との合併時は書店93店舗(2015年2月末時点)を運営し、ダイエーへの雑誌供給を行っていた[15]。
書店チェーンとして、大型商業施設内に展開する出店戦略を採っていた[17]。
脚注
編集出典
編集- ^ a b c 田口冬樹 『小売構造とスーパー・チェーンの経営戦略(下)』 専修大学経営研究所報 第44号 (専修大学経営研究所) (1981年3月31日)。pp17
- ^ a b 『オンライン漢字情報検索システム カナで入れても漢字で出力』 通研月報 1979年11月26日号 (日本電信電話公社武蔵野通信研究所) (1980年8月20日)。pp15
- ^ 長谷川正 『巨大軍団ダイエーの未来戦略』 評言社、1983年10月15日。pp105-106
- ^ 『Pick Up』 公正取引情報 1979年11月26日号 (競争問題研究所) (1980年11月26日)。pp22
- ^ 林薫 『ダイエーが変わる 新しいマーケット<生活文化>を創造する仕掛人たち』 商業界、1987年3月1日。pp151
- ^ 『販売』 マネジメント 1980年11月号 (日本能率協会) (1979年11月1日)。pp16
- ^ a b 林薫 『ダイエーが変わる 新しいマーケット<生活文化>を創造する仕掛人たち』 商業界、1987年3月1日。pp148
- ^ 建野堅誠 『日本スーパー発達史年表』 長崎県立国際経済大学論集 第23巻(別冊) (長崎県立国際経済大学学術研究会) (1990年3月)。pp135
- ^ 馬場禎子 “わが雑誌ちょっといい話”. 新刊展望 1986年4月号 (日本出版販売) (1986年4月1日).pp28
- ^ a b “食料品が牽引した上期の量販店”. 酒類食品統計月報 1990年11月号 (日刊経済通信社) (1990年11月).pp77-86
- ^ a b 林薫 “再始動する巨人ダイエーグループの全貌”. 販売革新 1997年4月号 (アール・アイ・シー) (1997年4月).pp28-32
- ^ a b c “解説 多店舗化・大型化が進展する書店業界”. 證券月報 1994年12月号 (山一証券経済研究所) (1994年12月1日).pp84
- ^ a b “大手の非再販販本も常設ダイエー系アシーネ、10店できょうから”. 日本経済新聞(日本経済新聞社). (1995年3月1日)
- ^ 大滝幸恵 タカオカ邦彦 “とことん追跡隊が行く(14)時限再販CDその後”. たしかな目 1995年10月号 (国民生活センター) (1995年10月1日).pp58
- ^ a b 『未来屋書店、アシーネとの合併契約を締結。店舗数340店舗超の書店運営会社へ。』(プレスリリース)未来屋書店、2015年7月8日 。2015年9月1日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “8,9月の常執・中執”. 月刊ゼンセン 1994年11月号 (ゼンセン同盟) (1994年11月1日).pp68
- ^ “変容する出版物流通の態様と今後の方向 多様化するチャネルと進む情報システム化”. 流通とシステム 1989年冬季特大号 (流通システム開発センター) (1989年12月).pp14
広報資料・プレスリリースなど一次資料
編集外部リンク
編集- 未来屋書店
- アシーネホームページ - ウェイバックマシン(2011年8月9日アーカイブ分)