アドラブルAdorable)はイギリスコヴェントリー出身のロックバンド

アドラブル
Adorable
出身地 イングランドの旗 イングランド コヴェントリー
ジャンル オルタナティヴ・ロック
シューゲイザー
ネオ・グラム
活動期間 1990年 - 1994年
レーベル クリエイション
メンバー Piotr Fijalkowski - ボーカルギター
Robert Dillam - ギター
Stephen 'Wil' Williams - ベース
Kevin Gritton - ドラム

来歴 編集

前身のバンドThe Candy Thievesのギタリストの交代を受けてバンド名を変更、アドラブルとしての活動を開始する(メンバーは全員同じ大学の同級生)。地道なライブ活動の末、1992年クリエイションと契約。カーヴのツアーサポートを務めた後、同年5月に1stシングル「Sunshine Smile」をリリースし、UKインディーズ・チャートのトップを飾る。その後にリリースされた3枚のシングルも全てインディーズチャートのトップ5にランクイン。

ボーカルのPiotrはエコー&ザ・バニーメンに多大な影響を受けており、プレスでも度々バニーメンをリスペクトする旨の発言をしている[1]。その一方で当時現れては消えていったシューゲイザーバンド群に対して嫌悪感を表明してもいる[2]。また、Adorable(崇拝できる、愛らしい)というナルシスティックなバンド名や、自信過剰とも取れる歌詞や言動から、スウェードを始めとするネオ・グラムの一派として見られていた[3]

シューゲイザームーブメント末期の1993年3月に1stアルバム『Against Perfection』を発表。グランジニュー・ウェイヴなどからの影響を匂わせる内容だったが、全英70位という結果に終わる。リスナーからは「イアン・マッカロク(エコー&ザ・バニーメンのボーカル)が歌うハウス・オブ・ラヴ」などと冷たくあしらわれ、加えてブリットポップムーブメントの台頭(同時期にスウェードも1stアルバムをリリースしている)によりバンドへの向かい風は厳しいものだった。その後バンドはツアーでアメリカヨーロッパオーストラリア日本を回った。1994年9月に2ndアルバム『Fake』を発表。1stアルバムでの周囲の反応をものともせず、前作と同じ作風を貫いた結果全英チャート入りを逃す。次第にメンバーの仲とクリエイションとの関係も険悪になり、同年暮れにブリュッセルのステージ上で解散を発表。4年に満たない短い活動期間に幕を閉じた。

評価 編集

2008年、シューゲイザーを再評価する動きが高まる中、アルバム曲とアルバム未収録のシングル曲、B面曲を収録したベストアルバム『Footnotes: Best of 92-94』がリリースされ日本流通盤も発売されるなど、バンドのキャラクターを含め、現在に至るまで一部のシューゲイザーファンからのカルト的な支持を集めている。

作品 編集

アルバム
  • Against Perfection (1993年)※廃盤
  • Fake (1994年)※廃盤
  • Footnotes: Best of 92-94 (2008年)
シングル
  • "Sunshine Smile" (1992年)
  • "I'll Be Your Saint" (1992年)
  • "Homeboy" (1992年)
  • "Sistine Chapel Ceiling" (1993年)
  • "Favourite Fallen Idol" (1993年)
  • "Kangaroo Court" (1994年)
  • "Vendetta" (1994年)

脚注 編集

  1. ^ Sutton, Michael. “Adorable”. 2012年1月30日閲覧。
  2. ^ ADORABLE / AGAINST PERFECTION
  3. ^ SHOEGAZER ARCHIVE

外部リンク 編集