イヌワラビ(学名:Athyrium niponicum)とは、イワデンダ科メシダ属に分類されている、シダの1種である。

イヌワラビ
イヌワラビ A. niponicum
分類
: 植物界 Plantae
: シダ植物門 Pteridophyta
: シダ綱 Pteridopsida
: ウラボシ目 Polypodiales
亜目 : Aspleniineae
: イワデンダ科 Athyriaceae
: メシダ属 Athyrium
: イヌワラビ A. niponicum
学名
Athyrium niponicum
(Mett.) Hance
和名
イヌワラビ

分布

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東アジア(日本列島、中国北部、朝鮮半島、台湾)に分布する。

特徴的なもの

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落葉性草本植物であり、葉は根茎から輪生する。野生の場合、葉の部分は長さ 25-40 cm・幅 15-25 cm の羽状で、長さ 4-9 cm・幅 2-3 cm の葉が 6-10 対ほど深く分かれて付き、葉は明るい緑色、茎は暗い赤茶である。胞子を作る胞子嚢が、全ての羽片の下面に位置する。

する。

  • Pictum - 銀色がかった緑色の葉、明るい赤色の茎を持つ。Japanese Painted Fern とも呼ばれる。
  • Red Beauty - 黄色の赤色の茎を持つ。
  • Pictum Cristatum - トサカ状の葉を持つ。
  • Metallicum - まだら状の葉を持つ。葉全体に銀色、緑色、赤色の部分が、まだら状に見られるという点が特徴である。

また、イヌワラビの近縁種のヘビノネゴザAthyrium yokoscense)は、重金属に汚染された強い毒性を持つ土壌で、他の植物では枯死するような汚染された土壌でも生育できる[1]。このように、極めて強い重金属耐性を持つ事で知られる。バイオレメディエーション用とされ、重金属を蓄積する土壌浄化植物として利用される場合がある。

出典

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  1. ^ “Arsenic and heavy metal accumulation by Athyrium yokoscense from contaminated soils”. Soil Science & Plant Nutrition 52 (6): 701–710. (2006). doi:10.1111/j.1747-0765.2006.00090.x. 

参考文献

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外部リンク

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