オオセ Orectolobus japonicus(大瀬、英: Japanese wobbegong)は、テンジクザメ目オオセ科に属するサメキリノトブカなど地方名多数。全長1mの底生性のサメで、オオセ科では日本近海に分布する唯一の種[1]

オオセ
オオセ Orectolobus japonicusの標本
(ウィーン自然史博物館)
保全状況評価
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 軟骨魚綱 Chondrichthyes
亜綱 : 板鰓亜綱 Elasmobranchii
: テンジクザメ目 Orectolobiformes
: オオセ科 Orectolobidae
: オオセ属 Orectolobus
: オオセ O. japonicus
学名
Orectolobus japonicus
Regan, 1906
英名
Japanese wobbegong
オオセの生息域

分布・生息域

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太平洋西部、南日本から朝鮮半島フィリピン東シナ海東南アジアにかけて分布する。沿岸の水深200mまでの砂泥質の海底や岩礁、サンゴ礁などに生息する。

日本近海からはオオセ科3種が報告されていたが、後藤 (2008) によりクモハダオオセ O. maculatus およびカラクサオオセ O. ornatus の2種は存在しないことが明らかになった[1]

形態

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全長100cm[2]。体型は上下に押しつぶされたような縦扁型。吻は平たく、丸い。口はほぼ頭部前面に幅広く開口する。口の辺縁には複数の皮弁が存在するが、オオセは皮弁数が7-10本であること、先端が二叉することが特徴であり同定のキーとなる。噴水孔は涙型で大きい。

体色は全体的に褐色のまだら模様で、薄褐色、濃褐色、灰色などの雲状斑が大小モザイク状に配列し、全身に小白色斑が散在する。背鰭2基は体後方に位置する。胸鰭はやや大きい。臀鰭は尾鰭のごく近くに付く。尾鰭は上葉が長く、欠刻がある。下葉はない。

生態

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詳しい生態や生息数に関してはよく分かっていない。体色の模様はカモフラージュであり、夜行性で海底や岩などに姿を隠している[3]。待ち伏せ捕食型で、底生の硬骨魚類甲殻類サメエイなどを狙う。

卵胎生[3]。21-23cmの子どもを最大20-27尾まで産む[4]。妊娠期間は約1年と推定される。

人との関わり

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日本では漁獲され食用になる。その他、中国台湾韓国ベトナムなどでも漁獲される[4]

近づくと咬まれる危険性がある。

参考文献

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  1. ^ a b Tomoaki Goto (2008). “Revision of the wobbegong genus Orectolobus from Japan, with a redescription of Orectolobus japonicus (Elasmobranchii: Orectolobiformes)”. Ichthyological Research 55: 130-144. 
  2. ^ Orectolobus japonicus FishBase. 2010年10月8日。
  3. ^ a b 福井篤監修『講談社の動く図鑑move 魚』、講談社2012年、○頁
  4. ^ a b Orectolobus japonicus Tanaka, S., Nakaya, K., Wang, Y & Alava, M. 2007. Orectolobus japonicus. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.3. <www.iucnredlist.org>. Downloaded on 07 October 2010.