オオトリゲモ(Najas oguraensis)は、トチカガミ科イバラモ属に属する水草。種小名の oguraensis は、日本の巨椋池に由来する。

オオトリゲモ
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: オモダカ目 Alismatales
: トチカガミ科 Hydrocharitaceae
: イバラモ属 Najas
: オオトリゲモ N. oguraensis
学名
Najas oguraensis Miki
和名
オオトリゲモ(大鳥毛藻)

分布 編集

日本中国に産する[1]。日本では、北海道を除く各地の湖沼ため池で見られる[2]

生態 編集

沈水性の一年草[2]。盛んに分枝し、の長さは最大1mにもなる[3]。線形の葉は対生または3輪生し、葉の縁には多数の鋸歯を持つ[1]。葉の長さは3-3.5cmで、外側に反り返ることが多い[3]。花期は7-10月で、葉腋に花をつけ、長さ約3mmの種子を形成する[1]雌雄同株[3][1]

類似種 編集

トリゲモと非常に似ている。葉の長さは変異が大きいため、外観や植物体の大きさではほとんど見分けがつかない。種子表面の格子状の模様で区別することもあるが、トリゲモとオオトリゲモの種子表面は非常に酷似するため、この点で同定を行うのは困難である。この2種を確実に同定するためには、雄花葯室の数を見る必要がある。葯室の数が1室ならトリゲモ、4室ならオオトリゲモである。

脚注 編集

  1. ^ a b c d 角野康郎『日本水草図鑑』文一総合出版、1994年。  p.52
  2. ^ a b 「愛知県維管束植物レッドリスト」(2009年)p.598
  3. ^ a b c 神戸市立教育研究所(1985)「神戸の水生植物」(神戸の自然14)

関連項目 編集