オデッセイ・アンド・オラクル

ゾンビーズのアルバム

オデッセイ・アンド・オラクル』(Odessey and Oracle[注釈 1])は、イギリスロックバンドゾンビーズの通算2作目のアルバム。1968年4月19日コロムビア・レコードからリリースされた。

オデッセイ・アンド・オラクル
ゾンビーズスタジオ・アルバム
リリース
録音 1967年6月1日 - 11月7日
ジャンル サイケデリック・ポップ[1][2]
バロック・ポップ[3][4]
チェンバー・ポップ[2][5]
時間
レーベル CBSレコード
プロデュース ゾンビーズ
ゾンビーズ アルバム 年表
ビギン・ヒア
1965年
オデッセイ・アンド・オラクル
(1968年)
ニュー・ワールド
(1990年)
『オデッセイ・アンド・オラクル』収録のシングル
  1. 独房44
    リリース: 1967年11月
  2. ふたりのシーズン
    リリース: 1968年3月
  3. ブッチャーズ・テイル
    リリース: 1968年6月
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2012年ローリング・ストーン誌が発表した「Rolling Stone's 500 Greatest Albums of All Time」の100位にランクインしている[6]

概要編集

本作は、ゾンビーズがCBSレコードと契約を結んだ1967年にレコーディングが行なわれ、同年6月1日に制作が始まった。収録されている12曲のうち9曲は、EMI系列のアビー・ロード・スタジオにてレコーディングが行なわれた。

初日の6月1日に「フレンズ・オブ・マイン」のレコーディングが行なわれ、同日に「エミリーにバラを」のレコーディングが開始された(後者は7月10日に完成)。「今日からスタート」は6月2日に4テイク録られ、8月15日ホーンセクションがオーバーダビングされた。「夢やぶれて」は7月10日11日に、「ブッチャーズ・テイル」は7月20日に録音された。アビー・ロード・スタジオが利用できなかった7月下旬は、拠点をオリンピック・スタジオに移して、「ビーチウッド・パーク」「彼去りし後には」「私と彼女は」が録られた。その後、アビー・ロード・スタジオに戻り、8月16日から17日にかけて「独房44」と「ローソクの様に」のレコーディングが行なわれた。その後、「ふたりのシーズン」が録られ、最終日である11月7日に「変革」が録音された[7][8]

レコーディングには、ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』で使われたものと同じ、スチューダー社の4トラック・レコーダーが使用された[9]。ロッド・アージェントとクリス・ホワイトによってアルバムのモノラル・ミックスが作成されCBSに提示したが、CBSはステレオ・ミックスも要求。既にアルバムに必要だった制作費を使い切ってしまっていた為に、ロッドとクリスは自費で1968年1月1日にステレオ・ミックスを作成したが、「今日からスタート」は、エンジニアがモノラルマスターを制作する際にホーンセクションを直接マスターテープにオーバーダビングしてしまったので、ステレオ盤にも関わらず、本曲だけはモノラルで収録された(後に編集版などでステレオ・ミックスは陽の目を見たが、当然ホーンセクションは収録されていない)。

本作では多大にサイケデリックムーブメントの影響を受け、サウンド面でもメロトロンを多数の曲で導入するなど意欲的な作品だったが、メンバーの中でポールとコリンはセールスに伸び悩むバンドの将来に対し明るい見通しが立たないことに幻滅しており、レコーディングが進むにつれてメンバー間の人間関係が悪化。ポールは銀行のコンピュータープログラマー、コリンは保険のセールス職を見つけており、録音中には既に解散が決定的になっていた。特にコリンは当初「ふたりのシーズン」を歌うことを拒絶、代わりにロッドが歌うことを勧めたが、その後ロッドの説得により消極的ながらもリードボーカルを受け持った。そのため、本作に収録の楽曲が当時のメンバーでライブで演奏されることはなく、2008年3月に『オデッセイ・アンド・オラクル』発売40周年を記念した特別公演でライブ初披露となった。なお、このライブでは2004年に死去したポール・アトキンソンを除くオリジナル・メンバー4名が再結集した[10]

収録曲編集

アナログA面
#タイトル作詞・作曲時間
1.独房44
Care of Cell 44
ロッド・アージェント
2.エミリーにバラを
A Rose for Emily
ロッド・アージェント
3.彼去りし後には
Maybe After He's Gone
クリス・ホワイト
4.ビーチウッド・パーク
Beechwood Park
クリス・ホワイト
5.ローソクの様に
Brief Candles
クリス・ホワイト
6.夢やぶれて
Hung Up on a Dream
ロッド・アージェント
合計時間:
アナログB面
#タイトル作詞・作曲時間
7.変革
Changes
クリス・ホワイト
8.私と彼女は
I Want Her, She Wants Me
ロッド・アージェント
9.今日からスタート
This Will Be Our Year
クリス・ホワイト
10.ブッチャーズ・テイル
Butcher's Tale (Western Front 1914)
クリス・ホワイト
11.フレンズ・オブ・マイン
Friends of Mine
クリス・ホワイト
12.ふたりのシーズン
Time of the Season
ロッド・アージェント
合計時間:

パーソネル編集

ゾンビーズ編集

スタッフ編集

メディアでの使用編集

日本では、本作に収録の「今日からスタート」が、2017年に放映されたゼクシィのCMソングに起用された[11]

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 「オデッセイ」の本来のスペルは「Odyssey」だが、本作のタイトルは間違ったスペルのものが採用されている。

出典編集

  1. ^ Mods and Mellotrons: The Zombies at Abbey Road”. PopMatters. 2019年1月5日閲覧。
  2. ^ a b R. Unterbeger, "The Zombies", Allmusic, 2019年1月5日閲覧
  3. ^ Chris Jones (2012年2月22日). “The Zombies Odessey & Oracle- 40th Anniversary Edition Review”. BBC Music. 2019年1月5日閲覧。
  4. ^ Live Review: The Zombies stand the test of time, and the season, at the Wilbur Theatre”. Vanyaland (2015年10月9日). 2019年1月5日閲覧。
  5. ^ The Zombies live on – thanks to a 50-year-old cult classic album”. The Star (2017年11月30日). 2019年1月5日閲覧。
  6. ^ The RS 500 Greatest Albums of All Time : Rolling Stone”. Rolling Stone (2012年5月31日). 2019年1月5日閲覧。
  7. ^ Zombie Heaven booklet pages 35-36, 49-52, released on Big Beat in 1997
  8. ^ Johansen, Claes (1 2001年9月). The Zombies: hung up on a dream : a biography 1962–1967. SAF Publishing Ltd. p. 174. https://books.google.com/books?id=7yTCSX933VcC&pg=PA174#v=onepage&q&f=false 2019年1月5日閲覧。. 
  9. ^ Kevin Ryan; Brian Kehew (2006). Recording The Beatles. Curvebender. ISBN 0-9785200-0-9. 
  10. ^ “ゾンビーズ(The Zombies)の名作『オデッセイ・アンド・オラクル』、40周年記念ライヴがDVD化”. CDJournal ニュース (株式会社シーディージャーナル). (2009年11月9日). https://www.cdjournal.com/main/news/the-zombies/27223 2019年6月21日閲覧。 
  11. ^ 田端あんじ (2017年5月10日). “「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」ゼクシィ新CMのキャッチコピーが胸にグッときます”. Pouch. 株式会社ソシオコーポレーション. 2019年1月5日閲覧。