カンフェン: Camphene)は、二環性モノテルペンの一種。水には極めて難溶であるが、エーテルには溶ける[3]。刺激臭があり、室温で揮発する。天然にはテレビン油ヒノキ油、樟脳油、シトロネラ油、ネロリ油、ジンジャーオイル、およびカノコソウの精油の微量成分として含まれる。工業的には、α-ピネン触媒により異性化して製造される。

カンフェン
Camphene[1][2]
識別情報
CAS登録番号 79-92-5 チェック
PubChem 6616
ChemSpider 6364 チェック
UNII G3VG94Z26E チェック
EC番号 201-234-8
KEGG C06076 チェック
ChEBI
特性
化学式 C10H16
モル質量 136.24 g/mol
外観 無色の固体
匂い 樟脳臭[3]
嗅覚閾値 0.88ppm[5]
密度 0.842 g/cm3
融点

45-46℃

沸点

159 °C, 432 K, 318 °F

への溶解度 0.0004g/100 ml(20℃)[4]
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 1704
Rフレーズ R11 R36/37/38 R50/53
Sフレーズ S16 S26 S29 S37/39 S57
引火点 40℃
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

用途

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主として香粧品原料や食品香料として利用される。なお19世紀半ばまでランプ用燃料として使われたのは当項目のCampheneではなく精製テレビン油とアルコールの混合物となるランプ用燃料Camphine(en:Camphine)であるので混同に注意。

安全性

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日本の消防法では危険物第2類に分類される[3]。引火性があり、水生生物に対して強い毒性を持つ[4]

カンフェンが含まれる植物

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脚注

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  1. ^ IUCLID Datasheet
  2. ^ Fisher Scientific MSDS
  3. ^ a b c 製品安全データシート(東京化成工業)
  4. ^ a b 国際化学物質安全性カード
  5. ^ 広島県環境センター調べ(岩崎好陽『新訂 臭気の環境測定法』におい・かおり環境協会、2005年。ISBN 4-915952-15-0 
  6. ^ a b Woerdenbag, Herman J. et al.; Windono, Tri; Bos, Rein; Riswan, Sudarsono; Quax, Wim J. (2004). “Composition of the essential oils of Kaempferia rotunda L. and Kaempferia angustifolia Roscoe rhizomes from Indonesia”. Flavour and Fragrance Journal 19 (2): 145–148. doi:10.1002/ffj.1284. 

外部リンク

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