キアラ・ヴァレリオ(Chiara Valerio, 1978年3月3日 - )は、ラツィオ州スカウリ生まれのイタリアの作家、エッセイスト、翻訳家。

キアラ・ヴァレリオ

人物・作品 編集

ナポリのフェデリコ二世大学で数学を専攻。 短篇集『物事を複雑にするのは』(2003年)で作家としてデビューしたのち、『ちょっと挨拶に立ち寄って』(2006年)、小説『みんな一人ぼっち』(2007年)、『私を慰めてくれる学校はない』(2009年)、『どうにか助かったというささやかな喜び』(2009年)などを刊行。2007年には、マントヴァ文学フェスティバルで最優秀若手作家に選ばれる。生命保険の売買を行う「ライフセトルメント」のブローカーの恋愛を描いた小説『前日の暦』(2014年)で《フィエゾレ・アンダー40賞》を受賞。数学者たちのエピソードを挿入した自伝的小説『数学の人間的歴史』(2016年)など、数学をテーマとした作品も多い。また、ヴァージニア・ウルフの翻訳でも知られる。 作家としての活動だけでなく、ラジオやテレビ番組の制作や、複数の出版社での編集など、多方面で才能を発揮する。ナンニ・モレッティ監督『母よ、』(2015年)、ジャンニ・アメリオ監督『ナポリの隣人』(2017年)といった映画作品のシナリオも執筆している。


短編「あなたとわたし、1緒の3時間」は、アンソロジー「どこか、安心できる場所で 新しいイタリアの文学」(国書刊行会, 2019年10月刊)[1] に所収されている。

脚注 編集