コルサコフ症候群

脳の機能障害によって発生する健忘症状

コルサコフ症候群(コルサコフしょうこうぐん)は、ビタミンB1(チアミン)欠乏によって生じるウェルニッケ脳症の後遺症である[1]

コルサコフ症候群
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
精神医学
ICD-10 F10.6
ICD-9-CM 291.1, 294.0
DiseasesDB 14107
eMedicine med/2405
MeSH D020915
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概要編集

ロシアの精神科医セルゲイ・コルサコフ英語版にちなみ、命名された。後に、ビタミンB1の欠乏によっても起こることがわかったため、同じくビタミンB1の欠乏によって起こるウェルニッケ脳症と合わせて「ウェルニッケ・コルサコフ症候群」としてまとめられる場合がある(ただし両者は違う病気である)る[1]

視床背内側核または両側乳頭体の障害でも同様の病状を生ずる。大脳の萎縮を伴うこともある。ウェルニッケ・コルサコフ症候群という名称であるが、障害が側頭葉のウェルニッケ野に生ずるというわけではない。病像はウェルニッケ脳症とかなり違っており、それが慢性化した状態ではない。主な原因はアルコール依存症に由来する栄養失調とされるが、外傷や脳卒中など、その他の器質的原因によって起こる場合もある。

即時記憶が重度に障害され[2]長期記憶前向性健忘見当識の障害を伴う逆向性健忘が、同時に起こる。健忘に対し、作話でつじつまを合わせようとすることも特徴である。思考や会話能力などの知的能力に、目立った低下は見られない。コルサコフ症候群の患者は被暗示性が強く、過去の記憶と妄想の区別がつかなくなる。

ウェルニッケ脳症は回復可能とされているが、コルサコフ症候群は若干改善することはあっても基本的には不可逆的障害である。ウェルニッケ脳症とは違い、意識障害を含まない概念である。

ドラマ編集

医療ドラマ「トップナイフ」[3]に第三脳室内出血による病気として取り上げられている。

脚注編集

  1. ^ a b ウェルニッケ・コルサコフ症候群 e-ヘルスネット(厚生労働省)
  2. ^ コルサコフ精神病 MSDマニュアル プロフェッショナル版
  3. ^ 「トップナイフ」第四話

関連項目編集

外部リンク編集