コロンブスの卵 (シルエットパズル)

コロンブスの卵(コロンブスの卵、ドイツ語Ei Des Columbus)は、与えられた9片で指定された図を作るシルエットパズルである。

コロンブスの卵のピース構成(赤い線の部分)と作図法。

歴史編集

このパズルは19世紀に誕生した。

クリストファー・コロンブスのアメリカ大陸発見400周年を記念したシカゴ万国博覧会が開催された1893年に、ドイツリヒター社より発売された[1]

1912年にリヒターは、ピースの内容は同じで装丁と問題を変更したWunderei(「驚きの卵」)を発売している[2][3]。これは英語圏では「マジック・エッグ」という名前で発売されている。

1963年にリヒター社によるオリジナルが生産中止になった(同社は翌年倒産)が、その後も他のメーカーによって同じパズルが販売されていた。20世紀末にリヒター社が再設立されたため、1997年[4]より同社による復刻版も販売されている。2009年には、装丁を変更した"Shillers Kopf"(シラーの頭)という商品も作られている[5]

構成編集

コロンブスの卵は、5種9片で構成される。

  • 三角形直角二等辺三角形
    • 小(短辺 ) 1片
    • 大(短辺 1) 2片
  • 円弧を含む形
    • 扇形(半径 ・中心角 45度) 2片
    • 扇形(半径 1・中心角 90度)から三角形(小三角形の半分)を除いた形 2片
    • 扇形(半径 2・中心角 45度)から三角形(大三角形の2倍)を除いた形 2片

造形編集

 
コロンブスの卵による造形の例

この9片を用いて、タイトルになっている「卵」の形を作ることができる。この卵型は"Moss's Egg"と呼ばれる図形の1つである。

他にもさまざまな造形ができるが、卵のイメージから鳥の形を作る問題が多い。このパズルがマジック・エッグの名前で発売されたときには、100種以上の鳥のシルエットが出題されていた[1][2]

このセットで作るのは簡単だが片の形が違う模造品では作りにくくなっている問題が存在する。「コロンブスの卵」の問題3(人魂型)はその例の1つで[6]、小さい扇形の半径が正確でないときれいに組めなくなっている。

このセットだけでなく、タングラムやサーキュラーパズルと組み合わせて図を作る問題も存在する[7]

卵形のシルエットパズル編集

卵形をベースにした他の作品には、8片のKiebitz-Ei(リヒター)や、12片のCundy and Rollett's Egg[8]などがある。後者にはコロンブスの卵と同様鳥や蛇の造形例がある[9]

脚注編集

  1. ^ a b 『パズル その全宇宙』 P.29
  2. ^ a b "The Anchor Puzzle Book" P.72
  3. ^ 『パズル その全宇宙』 P.28 パンフレット画像の No.16
  4. ^ "The Anchor Puzzle Book" P.128
  5. ^ "The Anchor Puzzle Book" P.130
  6. ^ "The Anchor Puzzle Book" P.48
  7. ^ 復刻版に付属の問題集より
  8. ^ 名称は休日のタングラムを参照した。
  9. ^ 『数理パズル』 P.150

参考文献編集

  • ジェリー・スローカム/ジャック・ボタマンズ著 芦ヶ原伸之訳『パズル その全宇宙』 ISBN 4-8203-8818-5
  • 池野信一・高木茂男・土橋創作・中村義作著『数理パズル』 ISBN 4-12-100427-2
  • ジェリー・スローカム/Dieter Gebhardt 『The Anchor Puzzle Book』 ISBN 978-1-890980-09-2

外部リンク編集