ザット・オールド・フィーリング

ザット・オールド・フィーリング」(That Old Feeling) は、サミー・フェインが作曲し、ルー・ブラウン英語版が作詞した[1]ノスタルジアを歌ったポピュラー音楽の楽曲[2]。楽譜は1937年に出版された。

ザット・オールド・フィーリング
楽曲
リリース1937年 (Leo Feist, Inc.)
作詞者ルー・ブラウン
作曲者サミー・フェイン

この曲は、1937年の映画ファッション・タイム (Walter Wanger's Vogues of 1938)』で使われた[1]。映画の中では、ヴァージニア・ヴェリル英語版が歌った[3]。この作品は、第10回アカデミー賞歌曲賞にノミネートされたが、「麗しのレイラニ (Sweet Leilani)」に敗れ、受賞はならなかった。

この曲は、シェップ・フィールズと彼のリップリング・リズム楽団 (Shep Fields and His Rippling Rhythm Orchestra) が吹き込んだバージョンがすぐにヒットした(当時は一貫性のあるチャートは存在していなかったが、統計を再構成すると1937年に14週にわたってチャート入りし、うち4週は首位に立ったことになる)[1]ジャン・ガーバー英語版が録音したバージョンも、チャートの10位まで上昇した[1]

この曲は、スーザン・ヘイワードが主演した1952年の映画わが心に歌えば (With a Song in My Heart)』でも取り上げられ、ヘイワードの吹き替えでジェーン・フローマン英語版が歌った。1955年には、パティ・ペイジフランキー・レインバック・クレイトンのバージョンがそれぞれヒットした。

1957年の映画Spring Reunion』では、ベティ・ハットンがこの曲を歌った。フランク・シナトラは、1960年のアルバムナイス・ン・イージー (Nice 'n' Easy)』に収録したバージョンがヒットした。

1981年の映画白いドレスの女 (Body Heat)』でも、この曲が取り上げられ、夏の屋外コンサートの場面でステージ上のビッグバンドが演奏している。

ハーマン・ローチャー英語版1971年小説『おもいでの夏 (Summer of '42)』の19章ではこの曲が大きく取り上げられている。主人公のハーミー (Hermie) が、第二次世界大戦で夫が戦死したことを知らされたばかりのドロシー (Dorothy) を訪問する場面で、彼女はこの曲のレコードをかけて、ハーミーと踊る。

この曲の曲名はそのまま1997年の映画もう一度アイ・ラブ・ユー (That Old Feeling)』のタイトル(原題)となり、ベット・ミドラーデニス・ファリーナが主演したこの映画の作中では、パトリック・ウィリアムズや、ルイ・アームストロングオスカー・ピーターソンが演奏している[1][4]

脚注 編集

  1. ^ a b c d e Jazz Standards Songs and Instrumentals page on "That Old Feeling"
  2. ^ Browne, Ray Broadus; Ambrosetti, Ronald J. (1993). Continuities in Popular Culture: The Present in the Past & the Past in the Present and Future. ISBN 9780879725938. https://books.google.com/?id=3y4d-kAcP80C&pg=PA102&lpg=PA102&dq=last+night+when+we+were+young+song+nostalgic#v=onepage&q=last%20night%20when%20we%20were%20young%20song%20nostalgic&f=false 
  3. ^ "Virginia Verrill, Unseen Voice Of Hollywood's Singing Stars, 82", New York Times, Jan 25, 1999
  4. ^ That Old Feeling on IMDb