ザ・フェイス』(原題:The Wasp Woman、別題:Forbidden Beauty)は、1995年にジム・ウィノースキーが監督し、ジェニファー・ルービン、ダグ・ワートが出演したケーブルテレビ向け身体変貌ホラー英語版映画。

ザ・フェイス
The Wasp Woman
ジャンル Horror
Thriller
Science Fiction
原作 レオ・ゴードン英語版
1960 screenplay
原案 ロジャー・コーマン
構成 Kinta Zertuche
脚本 Daniella Purcell
Guy Prevost
監督 ジム・ウィノースキー
出演者 ジェニファー・ルービン
Doug Wert
テーマ曲作者 テリー・プルメリ英語版
国・地域 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
各話の長さ 87分
製作
製作総指揮 ロジャー・コーマン
Lance H. Robbins
プロデューサー マイク・エリオット
Mike Upton (co-producer)
Marta M. Mobley (line producer)
撮影地 Bronson Caves, Bronson Canyon, Griffith Park – 4730 Crystal Springs Drive, Los Angeles
Truesdale Facility – 11797 Truesdale Street, Department of Water & Power, Sun Valley, Los Angeles
撮影監督 Mike Mickens
編集 Daniel H. Holland
製作 Concorde-New Horizons
Libra Pictures
Showtime Networks
配給 Concorde Pictures
放送
放送チャンネルShowtime Networks
映像形式Color
音声形式Ultra Stereo
放送期間
  • 1995年 (1995)
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1959年にロジャー・コーマンが製作・監督した映画『蜂女の実験室英語版』(原題は同名)のリメイク作品。

1995年にShowtime Networkで放映された。

コンコルド・ピクチャーズ英語版が製作・配給した本作は、ロジャー・コーマンの作品であり、Roger Corman Presentsシリーズの一作をなしている。

あらすじ 編集

自分の化粧品会社を立ち上げたモデルのジャニス・スターリンは、自社製品のモデルも務めていた。しかし、40歳を過ぎ、投資家たちから「もっと若いモデルを雇ったほうがいい」と言われてしまう。自らの美貌が老いていく現実を突きつけられ絶望する彼女は、スズメバチのホルモンを使った新しい若返り美容液を研究している科学者の存在を知り、彼に相談する。そして、若返るためなら、どんな治療でも受けたいと考え、最初の被験者となることを承諾する。最初のうちは奇跡的な効果が現れ、まるで20代の頃のような美貌を取り戻すが、時間が経つにつれ、この薬の恐ろしい副作用が明らかになっていく。

キャスト 編集

製作 編集

ジム・ウィノースキーは、1959年のオリジナル版を以下のように賞賛していた。「ロジャーは使い古したセットで撮影したんだよ。彼は、ただそこにあるものを使って、その周囲を映画の世界にすることに関して、真の天才だよ。彼は素晴らしい仕事をした」と[1]。ジムによると、オリジナル版をリメイクするアイデアを出したのは自分であるとのことだった。「原作は非常に面白いプロットを持っていたが、映画本編では特殊効果でプロットをフォローすることをしなかったのです。だから、もっと大きなクレイジーな特殊効果でやりたかったんだ」[2]ロジャー・コーマンの下で映画製作のキャリアをスタートさせたジム・ウィノースキーは、この映画を作りたかったと言い、「その情熱は、ノスタルジーや私の原点となった人への尊敬の念から来ている。『Wasp Woman』のような奇抜でクレイジーな作品は、そうそういつでも作れるわけではない。今、『巨大カニ怪獣の襲撃英語版』をリメイクできたら、私の人生は完全なものになるだろう」と語っている[1]

本作は20日間の撮影スケジュールで行われた。ジムが明かしたところによると、「6日間ではできないことや特殊効果がたくさんあるんだ。全長12フィートの巨大なスズメバチに羽を生やして飛ばすんだ。実は胸があるスズメバチなんだ。見ていてかなり驚かされるよ」とのことだった[1]

Kitley's Kryptによるルービンへのインタビューの中で、彼女は本作についてこう語っている。「『Wasp Woman』を撮ったのは、もちろんコーマン・スタジオを経験したかったからです。親友のマルタ・モブレイが当時コーマン・スタジオを経営していて、彼女に誘われたんです。そして、コーマンの現場を経験したかったのです」[3]。映画の中で、スズメバチの着ぐるみを装着していたのはルービン本人だったのかと尋ねると、彼女はこう答えた。「いいえ、でもススメバチはすごかったわ」と[3]

同じインタビューの中で、ルービンはジム・ウィノースキー監督について、彼との仕事がどのようなものであったかを語っている。「本当に嫌だった。彼は私を嫌っていた。信じられないほど意地悪で無礼な男だった。Fangoria誌がよりによってあの撮影現場に来て、匿名の誰かにインタビューして、その雑誌に私の悪口を言っていたんだ。撮影現場はとてもうるさくて、1ページ半の台詞を考えるにも自分の声が聞こえないことがあった。今までの人生で最悪のセットだった。音響担当のジェフ・エンデンは、私にとても親切で、素晴らしい友人でした。でも、ウィノースキーは、豚野郎だ。コーマン・スタジオを経験したかったと言うのは、もっと慎重に検討すべきでしたね。彼ほど嫌な思いをした人はいないよ」[3]

公開 編集

発売 編集

本作は当初、1996年にニュー・ホライズンズ・ホーム・ビデオ社からVHSLDで発売された。そして、その表紙カバーにはスズメバチクリーチャーが描かれていた[4]。1998年にはニューコンコルド英語版社から、ルービンのクローズアップショットを含む新しい表紙カバーが採用されたVHSが発売され[5]、2004年にはDVDで発売された[6]

評価 編集

TV Guide英語版は、本作を「退屈なプロットとひどい特殊効果で、ロジャー・コーマン製作の1950年代のショッカー映画のケーブルテレビ用リメイク作品の中でも最悪の作品のひとつになっている」と批評し、4つ星のうち1つ星評価を与えている[7]

ReelTalk.comのリチャード・ジャック・スミスは、本作の演出、脚本、「レームダックな特殊効果」を批判した[8]

一方で、Obscurehorror.comでは好意的なレビューを載せ、次のように批評している。「前任のロジャー・コーマン監督(オリジナル版の監督を務めた)の監修を受けたリメイク版である本作は、オリジナル版と比べて少しはマシな出来になっている。オリジナル版では弱かったエフェクトが格段に良くなっており、正直なところ、時間と技術だけがそれを可能にした」と[9]

出典 編集

  1. ^ a b c King, S. (1995年7月9日). “THREE DIRECTORS FROM THE CORMAN RANKS”. Los Angeles Times. ProQuest 293189960 
  2. ^ Interview with Jim Wynorski”. Justi Bozung (2014年12月1日).[リンク切れ]
  3. ^ a b c Rubin”. Kitleyskrypt.com. 2012年5月31日閲覧。
  4. ^ LaserDisc Database – Wasp Woman [ID3590NH]”. LaserDisc Database.com. LaserDisc Database. 2017年11月15日閲覧。
  5. ^ Amazon.com: Wasp Woman [VHS]: Jennifer Rubin, Doug Wert, Daniel J. Travanti, Melissa Brasselle, Maria Ford, John Henry Richardson, Gerrit Graham, Richard Gabai, Johnny Williams, Lenny Juliano, Kimberley Roberts, Fred Olen Ray, Jim Wynorski, Lance H. Robbins, Marta M. Mobley, Mike Elliott, Daniella Purcell, Guy Prevost, Kinta Zertuche, Leo Gordon: Movies & TV. ASIN 6304234686 
  6. ^ Wasp Woman (1995) – Jim Wynorski”. Allmovie.com. AllMovie. 2017年11月15日閲覧。
  7. ^ The Wasp Woman – Movie Reviews and Movie Ratings”. TV Guide.com. TV Guide. 2017年11月15日閲覧。
  8. ^ The Junk File – ReelTalk Movie Reviews”. ReelTalk.com. Richard Jack Smith. 2017年11月15日閲覧。
  9. ^ The Wasp Woman (1995)”. Obscurehorror.com. 2012年5月31日閲覧。

外部リンク 編集