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Rotten Tomatoes(ロッテン・トマト)は、アメリカ合衆国映画評論サイト1999年8月19日に設立された。

Rotten Tomatoes
Rotten Tomatoes logo.svg
URL
http://www.rottentomatoes.com/
タイプ レビュー集
分野 映画
使用言語 英語
運営元 Flixster
営利性 営利
設立 1999年8月19日
設立者 セン・ドゥオン(Senh Duong)
現状 稼動中

概要編集

全米の様々な作家協会・映画評論家団体が承認した執筆者による各映画のレビューが掲載され、スタッフが作品ごとに肯定・否定のそれぞれのレビューを集計。賛否の平均値は点数として掲出される。名称の“ロッテン・トマト”は「腐ったトマト」の意で、「拙い演技に怒った観客が腐ったトマトなどの野菜類を舞台へ投げつける」という、映画や小説で頻出するクリシェを由来に名付けられた。

サイト内には直近で公開された約270本の映画レビューのログが残され、肯定的なレビューの割合が一覧化されている。肯定的レビューが60%以上の場合は「レビュアーの大多数がその映画を推奨した」ものとして"fresh(新鮮)"、60%未満の場合は "rotten(腐敗)" の格付けがされる。加えてロジャー・イーバート、デッソン・トムソン、スティーヴン・ハンター、リサ・シュワルツバウムなどの著名映画レビュアーによるレビューは、"Top Critics(トップ批評家)"と呼ばれる別リストへ載せられ、別途一覧化されている(批評は全体レーティングにも影響する)。レビューが数値集計の可能な量に達すると、各レビュアーによる意見を整理するため、総意としてのまとめ記事が掲載される。年末にはその年の最高得点を得た映画が "Golden Tomato(ゴールデン・トマト賞)"を獲得するシステムとなる。

前述のトップ批評家以外にも、報道機関・オンライン映画コミュニティから特定作品へのバイアスが掛からないよう選出された、"Tomatometer Critics"(トマトメーター批評家)と呼ばれる40人以上のレビュアーがおり、評価結果は"Tomatometer"(トマトメーター)として表示される。トマトメーターが75%以上になった映画は、"Certified Fresh"(新鮮保証)をされる決まりとなっている[1]。一方でトマトメーター批評家には評価の信頼性が求められているため、「作品の良さを保証するに足るレビューに欠ける」という理由から、100%肯定的な評価を得ながらも「新鮮保証」判定が下されない例もある。

専門家以外にもサイト内で用意されたユーザーコミュニティがあり、利用者用フォーラム内でグループの作成・参加が可能となる。それぞれの映画には "user average"(利用者の平均評価)が設定されており、トップ批評家のレビューの集計と同様の方法で、肯定的評価をした利用者の割合が集計される。なお、トップ批評家は5段階(星なし - 星4個)の評価で表される一方、ユーザー評価は10段階評価のため、細かいレーティングが表示されるのが特徴となり、批評家のレビューと同様に6点以上ならば「新鮮」認定を受ける。また、"The Golden Oyster Awards"(金牡蠣賞)グループメンバーに認定されると、アカデミー賞ゴールデングローブ賞に近いシステムで設けられた各賞の受賞者を決める投票へ参加が可能となる。

この他にも映画に関する情報・報道全般を扱っていることから、英語圏の映画レビュー集サイトとして最も著名なものとして知られている。

沿革編集

「北米地域の様々な批評家による映画レビューを、人々がまとめて読めるサイトを作る」ことを目的とし[2]、1999年8月19日にセン・ドゥオン (Senh Duong) によって開設された[3]のを始まりとする。アイデア自体はドゥオンがジャッキー・チェンのファンであることから、ジャッキーの映画に関する北米でのレビューを残らず集めようとした際に発案されたものである。最初にレビューが取り上げられた作品は『僕らのセックス、隣の愛人』。サイトはたちまち評判を呼び、開始後1週間のうちにYahoo!NetscapeUSAトゥデイなどの各種メディアで取り上げられた。

その後、ドゥオンはカリフォルニア大学バークレー校の同級生であり、以前バークレーのウェブデザイン会社で同僚だったパトリック・リー (Patrick Lee) とスティーブン・ワン (Stephen Wang) を招聘。フルタイム運用サイトに改組した上で、2000年4月1日に正式公開することにした[4]

2004年6月にはIGNがサイトを非公開額で買収したことを公表[5]。2005年9月にIGNがニューズ・コーポレーション傘下のFOXインタラクティブ・メディア(デジタルメディア部門)に買収された[6]後もブランドは保持されていたが、2010年1月に映画批評SNS「Flixster」を運営するフリックスター へ売却[7]2011年5月には、フリックスターをワーナー・ブラザースが買収したことで、以降はワーナーメディアグループに属する。

批判・疑問点など編集

2010年1月、ニューヨーク映画批評家協会会長のアーモンド・ホワイト英語版は会の75周年に際し、「レビュアーを一箇所に押し込め、それぞれのレビューに見せかけのお気に入り得点を取ってつける。あれはインターネットが如何に個人の表現に復讐しうるかの例である。ああしたサイトは、評論の代用として大勢の総意を提示しているにすぎない」と、特に当サイトを名指しして映画レビュー集サイト全般を批判した[8]

対象となる映画レビュー方法として、評価得点そのものでなく、肯定的評価の得点の合計とされてきた。従ってレビュアーたちの実際の意見は、各レビュアーの得点を見ないことには分かりづらい。したがって、仮にある映画に対するレビューが少数しかなく、それらがおしなべて肯定的評価であった場合は、簡単に 100% や 90% 以上の得点が出てしまうことになる。この例としては『東京残酷警察』と『ボーダーランド英語版』が挙げられる。

興行収益との相関編集

厳密な調査ではないものの、2007年中に公開の映画で「新鮮」評価のものは、「腐敗」評価の作品と比較して1上映あたり平均1,000ドル売上が高かった[9]

また、当サイトとは別にUSAトゥデイが2003年に行った調査では、同様に「レビューが高評価であるほど興行成績も伸びる」という結果が掲示された。同紙は「一般的なイメージと異なり、映画評論家と観客の間では意見が一致する事の方が多い」ともコメントしている[10]

最も新鮮な/腐った映画編集

「新鮮保証」判定された作品の中でも、100%のレーティングを獲得した映画の一覧である。

レーティングで0%となった200本以上の映画のうち、世界的な不評を買った映画として以下がある。

サイトには "Worst of the Worst"(最悪中の最悪)リストがある[12]

海外版編集

イギリスオーストラリアのみ当サイトのローカライズ版が存在し、例えばフランスとドイツから当サイトへアクセスした場合はイギリス版へ転送され、イギリス圏における公開日・映画館一覧・興行成績・イギリスの批評家レビューの閲覧が可能となるほか、アクセス可能エリアのユーザーによるコミュニティも形成されている。これらをアクセス地域以外の国で閲覧するには、トンネリングもしくはプロキシサーバの経由以外に不可能となっている。

The Rotten Tomatoes Show編集

2009年3月5日、Current TV (en) は当サイトのテレビ版として「The Rotten Tomatoes Show」を開始した。出演は Brett Erlich (en) と Ellen Fox。毎週木曜日の10:30(EST)に放送されていた[13]。2010年9月10日に放送を終了。

関連項目編集

  • Metacritic - 同様に音楽アルバム、ゲーム、映画、DVD などのレビューを集めたり、スコア化しているサイト。

注釈編集


脚注編集

  1. ^ Frequently Asked Questions” (英語). Rotten Tomatoes. 2009年9月11日閲覧。
  2. ^ Senh Duong interview, 2000” (英語). Asianconnections.com (1999年8月19日). 2010年9月11日閲覧。
  3. ^ Lazarus, David (2001年4月26日). “San Francisco Chronicle, 2001”. Sfgate.com. http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?file=/chronicle/archive/2001/04/26/BU6094.DTL 2009年12月4日閲覧。 
  4. ^ Ryan, Tim. “An Oral History of RT, Part One: The Beginning” (英語). Rottentomatoes.com. 2010年9月11日閲覧。
  5. ^ Hollywood Reporter”. Hollywoodreporter.com (2004年6月29日). 2009年12月4日閲覧。
  6. ^ Hollywood Reporter, 9/9/05”. Hollywoodreporter.com. 2009年12月4日閲覧。
  7. ^ Graser, Marc (2010年1月4日). “Flixster buys Rotten Tomatoes” (英語). Variety. http://www.variety.com/article/VR1118013270.html 2010年9月11日閲覧。 
  8. ^ White, Armond (2010年4月). “Do Movie Critics Matter?” (英語). First Things. 2010年9月11日閲覧。
  9. ^ Lundegaard, Erik (2008年7月1日). “Why We Need Movie Reviewers: Despite popular belief, critically acclaimed movies actually sell better” (英語). Slate. 2010年9月11日閲覧。
  10. ^ Wloszczyna, Susan; DeBarros, Anthony (2004年2月25日). “Movie critics, fans follow surprisingly similar script” (英語). USA Today. http://www.usatoday.com/life/movies/2004-02-25-cover-critics-fans_x.htm 2010年9月11日閲覧。 
  11. ^ American Radical on RT” (英語). 2010年9月11日閲覧。
  12. ^ Worst of the Worst 2000-2009” (英語). Rotten Tomatoes. 2010年11月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年9月11日閲覧。
  13. ^ The Rotten tomatoes show” (英語). Current TV, LLC. 2010年9月11日閲覧。

外部リンク編集