機動戦士Vガンダム > ジェムズガン

ジェムズガン (JAMESGUN) は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器で、有人操縦式の人型ロボット兵器モビルスーツ」の一つ。初出は、1993年放送のテレビアニメ機動戦士Vガンダム』。

当記事では、宇宙用の発展機である「ジャベリン」、小説版『Vガンダム』に登場する次世代機「ジェイブス」についても記述する。

デザイン・機体設定編集

作中の軍事勢力の一つ「地球連邦軍」の主力量産機で、『機動戦士ガンダム』の時代での主力機「ジム」や、以降の連邦製量産機の系譜に属する機体。『Vガンダム』の時代ではすでに旧式化しつつあり、敵対勢力である「ザンスカール帝国軍」の新型MSに圧倒される場面が多い。

メカニックデザインはジェムズガン、ジャベリンともに石垣純哉[1]。ジェムズガンは当初からイメージが固まっていたため、初期案からの変化が少ない[2]。なお、連邦軍の重戦闘型MSという案も考えられていたようである[2]

逆に、ジャベリンは初期案ではバックパックにオーバーハングキャノンを装備したデザインであった[2]。宇宙用MSとしてシルエットが当たり前のものとなってしまうことに苦慮していたとき、『Vガンダム』の監督である富野由悠季のアドバイスによって生まれたという[2]

これらの機体は本放送開始時には詳細な設定が固まっていなかったが、本放送中の1993年にバリエーション企画『V-MSV』上において開発背景などが定義された[3][4]。設定は、これまで『機動戦士ガンダムF90』や『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』を含む『F91MSV』などを設定していたバンダイ出版課メディアワークスへ移管されたことにより、新たに伸童舎を中心としてまとめられた[5][6]。『V-MSV』上では企画元が変わったことで『F91』からの設定の連続性について語られることは多くなかったが、後年に双葉社から発行された『モビルスーツ全集 RGM-79ジムBOOK』ではシルエットフォーミュラプロジェクトとの関係について言及する[7]など、一部で整合を図る動きも生まれている。

設定解説編集

諸元
ジェムズガン
JAMESGUN
型式番号 RGM-119
全高 14.7m
本体重量 7.1t
全備重量 16.3t
装甲材質 ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
出力 3,860kW
推力 22,270kg×3
(総推力)66,810kg
武装 バルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・ライフル
ビーム・シールド
搭乗者 地球連邦軍一般兵
ハリソン・マディン
バーンズ・ガーンズバック
ミッチェル・ドレック・ナー
アラン
その他 アポジモーター×16

アナハイム・エレクトロニクス社が開発したヘビーガンの後継機[8]。宇宙世紀0119年に正式採用され[9][8]、連邦軍勢力下に配備された[10]。地上用の主力機で[11][注 1]、宇宙世紀0150年代において地球圏最多の配備数を誇る[14][10]

本機は旧式化しつつあったヘビーガンの後継機として、同程度の性能を維持しつつメンテナンスの簡素化を目標とした[15]、RGM系列の延長線上に位置する量産型汎用MSであった[9]。しかし開発中に台頭したサナリィフォーミュラ計画の影響を受け、シルエットフォーミュラ計画で得たノウハウを援用し[7]、重力下用(地上用およびコロニー内)と宇宙用の機種を開発するという路線変更を経た結果、地上用機として完成した[9]。ロールアウト時期は宇宙世紀0122年に完成したRXF-91よりも早い[16]

完成当初は地上用としての運用思想が定まっておらず[9]、初期生産型が月面のグラナダ基地に配備されていたほか、量産された機体の一部は宇宙艦隊にも配備された[17]。基本設計についてはジェガンを踏襲している部分が多い[9]が、これは宇宙世紀0120年代になっても使用され続けたジェガンに対する連邦軍関係者の信頼の表れとの見方がある[9]。本機に搭乗した連邦軍兵士には、ジェネレーターの出力不足を理由に「戦闘用MSではなくモビルワーカー(作業機)である」と揶揄された[9]。生産が遅れていたため、宇宙世紀0123年のクロスボーンの蜂起時において参戦したのはわずか7機であり、それも月面の施設防衛であったために実戦における評価は定まらない[9]。開発スタッフの現状認識の甘さを象徴した機体と評されることもある[18]

その反面、目立った故障もなく気象条件の厳しい地区(アフリカ、南米、北極など)でも若干の改造で運用できるという利点があり、制式採用から30年以上経過した宇宙世紀0153年においても各地の連邦軍駐屯地で高稼働率MSとして重宝されている[9]。しかし汎用性のある武装によって状況対応能力には優れているものの[19]、ザンスカール帝国軍やリガ・ミリティアの新型機の前には旧式化が目立ち[10]、格闘戦などあらゆる対MS戦闘で後れを取ったため[19]、第一線から退かされて作業機械や輸送部隊の警備用として使われることが多かった[18]。なお、本機はジャベリンが生産されたことにより、宇宙世紀0150年までに一旦生産を終了している(後にキュクロープス隊仕様として後述のジェムズガン改が再生産)[15]

コックピットは胸部に位置しており、ハッチの開放は中央部にある外側の装甲が上側に収納され、内部側に備わったシャッター式の装甲も同様に、上側へと開く仕組みとなっている[19]。連邦軍の量産機の流れをくむ[19]標準的な全天周囲モニター・リニアシートを採用しており、非常時にはイジェクションポッドとして機能する[20]。操縦系統はヘビーガンと同じくスティックタイプとなっており、乗員を保護するためのエアバッグ兼用のエアベルトを備える[20]。これは、ジャベリンやガンイージに搭載されているものと同型である[20]

武装
ビーム・ライフル
標準的な射撃武器。本機の主兵装で量産MS用として簡略化されており、サブグリップやオプション装備などは持たない[19]。その単純な構造により整備性や生産性は非常に優れていたものと考えられるが[19]、出力が低く、リガ・ミリティアの戦術担当官からは相手にされなかった[21]
ビーム・サーベル
腰のサイドアーマーに収納された近接戦装備[22][14]。リガ・ミリティアのMSと共通の規格となっている[21]
頭部バルカン砲
連邦軍量産機に伝統的に搭載されている2門の近接戦闘用兵装。
ビーム・シールド
左腕部に装備している防御兵装。映像化された地球連邦軍の量産型MSとしては初めて搭載された。
メガ・ビーム・バズーカ
宇宙世紀0120年代にサナリィで設計され、クラスターガンダムで使用されていた装備。宇宙世紀0150年代においては連邦軍MSの使用する標準的なオプション兵装とされる[21]。設定のみ存在し、劇中では未使用。
アンカーシールド
漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』に登場した兵装兼作業機器。釣り針のようなフックがワイヤーに接続されて伸縮自在となっているほか、ある程度の強度を持つことからシールドとしても使用可能。
爆雷
劇中36話に登場。地上を走行するモトラッド艦隊に対し、上空から散布し爆撃を行った。
劇中での活躍
『機動戦士Vガンダム』
第11話ではリガ・ミリティアに協力する部隊として登場。スコップを使用しての旧ベチエン飛行場の整備のほか、引越し公社の所属に偽装したリガ・ミリティアの輸送機の護衛を務める。しかし、ドゥカー・イク少佐率いるガッダール隊の襲撃を受け、パイロット練度の低さもあってまったく相手にならず、全機が撃破される。第36話ではモトラッド艦隊の足を止めるべく爆雷隊として2小隊が爆雷散布に参加する。人質を使いV2ガンダムに攻撃を仕掛けたゴズ・バールゾリディアに切りつけるも一蹴され、別の1機はカテジナ・ルースゾリディアに撃墜される。大気圏付近でのエンジェル・ハイロゥ攻防戦にも参加する。
機動戦士クロスボーン・ガンダム
宇宙港を防衛していた本機部隊が、死の旋風隊によって全滅させられる。外伝作品「猿の惑星」では、ハリソンの僚機としてジャベリンとともに登場する。『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』ではヘビーガンに代わって配備されており、ハリソンらが搭乗する。『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』でも、リア・シュラク隊に協力する形でリガ・ミリティア所属機が登場する。『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』では、連邦軍の特殊部隊「キュクロープス」において同組織用に頭部を改装した本機が運用されている。

バリエーション編集

ジェムズガン初期量産型編集

宇宙世紀0120年〜0125年に配備された初期型。この時点ではヘビーガンやGキャノンと同じくライトグリーンを基調とするカラーリングが施され、ビーム・シールドは未装備。生産された7機すべてがグラナダ守備隊に配備される。宇宙世紀0123年のコスモ・バビロニア建国戦争にも参戦する[9]

ジェムズガン宇宙艦隊所属機編集

ジャベリンの配備が行き渡るまでに、ヘビーガンとともに宇宙艦隊に配備されていた機体。スラスターとアポジモーターを換装した機体の生産が行われていたともされる。伝統のジムカラーに塗装されていたが、少数が艦隊儀礼用の機体とされていただけである[9]

コロニー守備隊機編集

各サイドの防衛用に配備されていた機体。宇宙世紀0130年頃まではライトグリーンを基調とした塗装だったが、それ以降はかつてのコロニー内戦闘用のRGM-79Gに採用されたカラーリングに変更された[9]

ほかにもカラーリングのバリエーションとして、インド地区配備機やアマゾン地区守備隊が存在する。アニメ本編に登場する機体のカラーリングは、「当初はヨーロッパ地区配備機の仕様で、U.C.0153年時点では地球上に配備された機体のほとんどがこの仕様に統一されている」となっている[9]

砂漠用ジェムズガン編集

型式番号RGM-119D。アフリカ戦線の配備機を改修した性能向上型。現地仕様の改造機体であるが、制式番号が別に与えられている。

一般機は通常機体と外観の差異が少ないが、一部の機体は上半身を中心に大幅に改装されている。当時の連邦軍では珍しい実戦部隊であるAAAAフォーアベンジャー隊の所属機で、リガ・ミリティアのブルーバード隊の協力を得てベスパの進軍を食い止める。のちにリガ・ミリティアに参加する連邦軍のロベルト・ゴメス大尉も過去にAAAA隊に所属しており、本機に搭乗する[9]

ジェムズガン改編集

型式番号CRGM-119。漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場する機体。

地球連邦軍のキュクロープス隊で運用される同隊で運用中のほかの機体と同様、メインセンサーが単眼のものに換装されている。ジェムズガンの生産ラインを用いて製造されているが、技術レベルの後退により性能が低下している面もある。また、同様に技術レベルの後退からビーム兵器の信頼性が著しく低下しているため、武装は実弾系のものとなっている。しかし連邦の技術が再び発展したためビームライフルを使えるようになり戦闘力が向上した

ショートショルダー編集

型式番号RGM-119[SS]。漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場する機体で、現地改修機。「ショートショルダー」は、市街地の戦闘を想定して左右ともに切り詰められた肩アーマーにちなんで兵士たちにつけられた愛称である。

コロニー内の市民制圧に重点を置いて改修されているため、頭部は下方向からの攻撃に備えて顎部の装甲が強化され、手甲には対人用のバルカン砲を内蔵している。また、市街戦用としては過剰な威力のショットガンを備えていることからも、本機の用途は治安の維持より反連邦運動を行う市民への恫喝が目的とされている。

なお、本機の改修には貧困対策や難民対策に使用されるべき予算が流用された。

ショートショルダー改編集

型式番号CRGM-119[SS]。漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場する機体で、キュクロープスの量産型モビルスーツ。アーノルド・ジルベスターによる新体制に移行した同組織の主力機である。

ジェムズガンの派生機であるショートショルダーの生産ラインを復旧し、ジェムズガン改を改修した機体となっている。採用した理由はショートショルダーが通常のジェムズガンと比べ、防弾性能と冷却効率に優れていたためである。基本的にはショートショルダーと同じだが、頭部センサーはキュクロープス機共通の単眼センサーとなっており、機体カラーはジェムズガン改と同じである。武装に関してもビーム兵器こそ標準装備していないものの、実用性を重視した新武装が追加されている。

ジャベリン編集

諸元
ジャベリン
JAVELIN
型式番号 RGM-122
全高 14.5m
本体重量 8.1t
全備重量 16.5t
装甲材質 ガンダリウム合金セラミック複合材
出力 3,980kW
推力 23,830kgx2
21,600kgx1
(総推力)69,260kg[注 2]
武装 バルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・ライフル
ビーム・シールド
ショットランサー×2
搭乗者 ミズホ・ミネガン
地球連邦軍一般兵
その他 アポジモーター×18

アナハイム・エレクトロニクス社がジェムズガンのフレームをベースに開発した宇宙用高出力機[24][注 3]。元々ヘビーガンから性能を落とすことなくメンテナンスを簡素化することを目標として計画されたジェムズガンの開発途中から、宇宙用高出力機を新たに開発することになり、それにより生まれたのが本機である[24]

頭部は連邦軍の量産機としては珍しく宇宙空間での索敵、照準に有利な[25]デュアルセンサーを採用しており、この機体がガンダムの系譜に属していることを主張している[1]ものの、センサー保護のためゴーグルで覆われており、GM系に連なる外観となっている。腰部サイドスカートは装備していない。

コックピットの仕様はジェムズガンと同一で、ジェネレーターや一部パーツなどをジェムズガンと共有しつつ[26]、宇宙での戦闘能力強化策として各部に高出力のアポジモーターを配置[25][27]、背部には大型のショットランサー(ジャベリンユニット)を装備している。同機開発時期にクロスボーン・バンガードとアナハイムとの秘密接触も行われていることから、CVからの技術提供を受けていると思われる[28]。メカニックでも容易に操縦可能な高い操作性をもっており、オプション装備の換装で対MS戦、対艦戦に対応可能な性能を有し、若干の改修で地上での運用も可能な高い汎用性を誇る[29]。本機はそのオプション兵装に依存した攻撃機というわけではなく、一般的な兵装も運用する汎用機で、連邦軍の伝統的なRGMシリーズの系譜を受け継ぐ機体である[29]

生産ラインによっては保護ゴーグル未装備でデュアルセンサーが露出した機体や腰部にサイドボックスを装備した機体など、いくつかのバリエーションが確認されており[24]、デュアルセンサー左に眼帯型センサー(ロングレンジ・アダプター)を装備した機体も存在する[24]

プロトタイプが宇宙世紀0122年に地球連邦軍で承認され[26][28]、翌0123年にはクロスボーン・バンガードのイルルヤンカシュ要塞攻略戦において偶発的に実戦投入され、クロスボーンのMSと渡り合った。その後ジェムズガンと共用の生産ラインに乗せて量産が開始された[15]

ジェムズガンよりも高性能だったこともあり[15]、地上でも配備が行われるなど実質的に連邦軍全体の主力機となっている[27]。配備から20余年が経過した宇宙世紀0150年代においては旧式化し相対的に出力が劣っているが[30]、機動性とショットランサーの有効性の高さから[24]ザンスカール帝国軍の新型機に対抗できる数少ない機体となっている。しかし平時に慣れ切った当時の連邦兵の練度の低さもあり、苦戦を強いられることも多い[29]。リガ・ミリティアに協力していたロンドンデリーをはじめとする地球連邦軍の部隊のほか、メキシコタンピコに展開していた部隊などリガ・ミリティア内でも戦力として使用されており、カイラスギリー攻略戦やザンスカール本国空襲、エンジェル・ハイロゥ攻略戦などの主要な作戦にも参加する。

武装
ビーム・ライフル
メイン・ウェポンでジェムズガンのものより大型化され、フォアグリップが装備されている。ロールアウト時は標準的な出力を持っていたが、宇宙世紀0153年においてはパワー不足となりつつある。劇中51話ではV2ガンダムも使用した。
ビーム・サーベル
後腰のアーマー内に装備されている近接戦闘用装備[25][22]
頭部バルカン砲
近接戦闘用に2門装備。
ビーム・シールド
ジェムズガンと同型のビーム・シールド。プロトタイプの時点で装備されていた。
ジャベリンユニット
機体名の由来にもなっている象徴的な装備[1]。背面に2基背負っており、その大きさは全長の2/3程度を占める。ランサー部を回転射出でき、その質量と運動エネルギーで目標を破壊する[25]。ユニット全体をミサイルとして射出することもできる[1]ほか、対艦戦用や対MS戦用など戦局に合わせて換装できるようになっている[27]。バックパックとの接合部はボールジョイントとなっており、可動範囲は見た目以上に広くある程度の射角が確保されている[25]。近接戦闘にも対応しており、バックパックに装備したままF91のヴェスバーのように前方にせり出してランサーを展開するほか、ユニットを手に持ちランサー部を伸縮させて打撃兵器としても使用可能[25]。ランサーには炸薬が内蔵されているとする資料もあるが[25]、後年の設定ではほとんど確認されていない[注 4]
大型ミサイルランチャー
2機1組で曳航して使用する対拠点用の大型ミサイルランチャー。カイラスギリー戦で使用した。

劇中での活躍編集

リガ・ミリティアに協力した連邦軍の主力MSとして、中盤以降の全編に登場。初登場は第15話で、バグレ隊が本機でカイラスギリー艦隊と交戦するも戦力差により壊滅状態となり、旗艦のクラップ級を撃破されたのちに投降する。その後、宇宙で合流したバグレ隊の生き残りがガウンランドと共にカイラスギリー攻略戦に参加する。カイラスギリー戦では牽引したミサイル・ユニットで長距離射撃を行ったり、ショットランサーでゾロアットを打ち抜くなどの活躍を見せる。27話ではザンスカール本国への空襲の際にリガ・ミリティアへ参加した連邦軍のブラボー隊所属の機体がガンブラスターと編隊を組み参戦する。

中盤の地球浄化作戦では、第34話でメキシコ湾でのモトラッド艦隊のローラー作戦を阻止するために、現地で展開していたリガ・ミリティアのミズホ・ミネガンが地上用に換装したタイプを駆って抵抗し、アドラステアの対空砲火をかいくぐって艦橋に肉薄するも撃墜され、地ならしに巻き込まれる。また、ウッソはモトラッド艦隊の足止めをするために、放棄されたジャベリンの融合炉を撃ち抜き、大規模な核爆発を引き起こす。

リーンホースJr.をはじめリガ・ミリティアの艦船にも、ガンイージと並んで多数が搭載されており、連邦軍本隊のムバラク艦隊の中心戦力として参加する。エンジェル・ハイロゥ攻略戦では、ザンネックを相手にV2ガンダムの援護を行い、地上付近の戦闘ではクラップの護衛についた機体が3機編隊で展開したビーム・シールドを連結させ、ゴトラタンのメガ・ビーム・キャノンを弾き返すなどの活躍も見せる。

最終話では、リグ・コンティオにビーム・ライフルを斬り落とされたV2ガンダムが、その後も最終決戦まで本機のビーム・ライフルを借用する。

宇宙世紀0130年代を描いた漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』にも木星軍との戦闘を行う姿が確認できる。

バリエーション編集

プロトタイプジャベリン編集

新規開発にあたってジェムズガンをベースに製作した機体[15]。宇宙でのデータ収集を目的に作られた。カナリアイエローに塗装されている。本機はメインカメラのゴーグルが装着されておらず、デュアルセンサーが剥き出しとなっている。テスト用にジェムズガンのフレーム・外装をベースにジャベリン用に開発したパーツを組み込んでおり[30]、ジャベリンユニットも装備していない。連邦軍に正式承認された後、肩にRGM-122のナンバーが記入された[24]

漫画『機動戦士ガンダム クライマックスU.C. 紡がれし血統』において、主人公のカムナ・タチバナが駆る最後の機体として登場。宇宙世紀0123年のコスモ・バビロニア建国戦争時、イルルヤンカシュ攻略戦に参加したワイブル・ガードナーが指揮するラー・カイラム級に搭載されていた機体で、金色のベルガ・ギロスと交戦していたF90IIが制御装置のエラーにより稼働停止に陥ったため、カムナが本機を持ち出して参戦し、ベルガ・ギロスと一騎討ちを繰り広げる。

ジャベリン初期生産タイプ編集

正式採用された直後に生産された機体。当初はジェムズガンと同一の製造ラインで製作されていたため、一部パーツはジェムズガンと同一のものを採用している。この頃よりショットランサーを標準搭載している。

ジェムズガンの生産終了以降は、専用設計の部品を使用した量産タイプへと移行していった。

ジャベリン量産タイプ編集

制式採用の決定後に生産された機体。ジェムズガンの生産終了によりラインを共有する必要がなくなったため、より最適化を施したマイナーチェンジが行われた。なお、生産ラインによって仕様に差異があり、サイドボックスの有無やセンサーのゴーグルを使用せずにデュアルアイが剥き出しとなっている機体も確認されている[15]。エメラルドグリーンに塗装されていたザグレン隊所属機や、伝統のジムカラーに塗装した宇宙艦隊所属機が存在する。

対艦用ジャベリン編集

対艦用の大型ショットランサーを装備した機体。ミサイルタイプのランサー(通称「メガスピア」[15])を高速で射出して艦を打ち抜くという、高い攻撃力を発揮する。対艦専門部隊であるティルコッド隊に配備されていた機体は、ウグイス色に塗装されている。

ジャベリンキャノン編集

型式番号はRGM-122C。量産後期に少数製作された機体。ショットランサーに代わり、単装または4連装のビーム砲2門を装備している。しかし、汎用機として設計されたジャベリンでは砲撃を行うだけのエネルギーを余分に積んでおらず、攻撃できる回数に制限があるために十分な性能は引き出せなかった[15]。ザグレン隊所属機は赤、ティルコッド隊所属機は濃い青で塗装されている。

アクアジャベリン編集

PCゲーム『SDガンダムウォーズ』に登場したアースサイド軍所属のゲームオリジナルMS。ビームトライデントや遠距離ミサイルを装備している。ゲーム内ではシージェガンの上位機種であり、水中用ジムタイプMSとしては最上位の機体にあたる。

ジェイブス編集

小説版『機動戦士Vガンダム』5巻に登場する機体で、ジェムズガンよりひとまわりほど大きく、連邦軍の次期制式機として配備が進められている機体だという(小説版にはジャベリンがほとんど登場せず、宇宙の部隊も主にジェムズガンを使用している)。デザインは存在せず、型式番号、武装などのスペックも小説内では特に描写されていない。

劇中ではタボール・ルシングトン大尉の乗る機体が登場。ウッソのセカンドVと模擬戦を行い敗北する、その後はフォン・ブラウンでの戦闘に参加して11機の部下と共にシュバッテンへと肉薄するが、ゴトラタンの狙撃によって撃破される。

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 本機をジェガンやヘビーガンから続く地球連邦軍汎用量産機の系譜に位置付ける資料も見られる[12]。劇中に登場した当初は単に「ジャベリンと並ぶ地球連邦軍の主力MS」との設定だった[13][14]
  2. ^ 134,060kg(23,830kgx2、21,600kgx4)とした資料もみられる[23]
  3. ^ ジェムズガンと異なり、当初から「連邦宇宙軍で採用された宇宙用主力機」として設定されている[25]
  4. ^ Gジェネレーションでは演出として再現されていた

出典編集

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  2. ^ a b c d NT100% Vガンダムvol.2 1994, p. 64.
  3. ^ VガンダムMSVハンドブック1 1993.
  4. ^ VガンダムMSVハンドブック2 1994.
  5. ^ VガンダムMSVハンドブック1 1993, p. 33.
  6. ^ MSVセカンドジェネレーション 2019, p. 96-106.
  7. ^ a b モビルスーツ全集RGM-79ジム 2010, p. 83.
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  9. ^ a b c d e f g h i j k l m n VガンダムMSVハンドブック1 1993, p. 13-17.
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  17. ^ VガンダムMSVハンドブック2 1994, p. 22.
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  30. ^ a b ガンダム辞典v1.5 2009, p. 325.

参考文献編集

  • 書籍
    • 皆河有伽『総解説ガンダム辞典Ver1.5』講談社、2009年8月。ISBN 978-4-06-375795-8
    • 『Newtype 100% コレクション21 機動戦士Vガンダムvol.1 USO'S BATTLE』角川書店、1994年2月。ISBN 4048524631
    • 『Newtype 100% コレクション23 機動戦士Vガンダムvol.2 SHAHKTI'S PRAYER』角川書店、1994年6月。ISBN 4048524852
    • 『電撃ENTERTAINMENT BIBLE 機動戦士ガンダム大図鑑1 ザンスカール戦争編 上巻』メディアワークス、1994年2月。ISBN 4-07-300765-3
    • 『データコレクション12 機動戦士Vガンダム』メディアワークス、1999年10月。ISBN 4-8402-1330-5
    • 『ラポートデラックス 機動戦士Vガンダム大事典』ラポート、1994年5月。
    • 『グレートメカニック・スペシャル モビルスーツ全集 RGM-79 ジムBOOK』双葉社、2010年5月。ISBN 978-4575464511
    • 『MSV ザ・セカンドジェネレーション』双葉社、2019年10月。ISBN 978-4575465181
  • ムック
  • プラモデルキット
    • 『1/144 ジェムズガン』 バンダイ、1993年6月。 
    • 『1/144 ジャベリン』 バンダイ、1993年7月。 
  • 冊子
    • 『機動戦士Vガンダム NEWモビルスーツバリエーションハンドブック1』バンダイ、1993年11月。
    • 『機動戦士Vガンダム NEWモビルスーツバリエーションハンドブック2』バンダイ、1994年5月。
  • 分冊百科
    • 『週刊ガンダム・ファクトファイル No.41』ディアゴスティーニ・ジャパン、2005年7月26日。
    • 『週刊ガンダム・パーフェクトファイル No.47』ディアゴスティーニ・ジャパン、2012年8月28日。
    • 『週刊ガンダム・パーフェクトファイル No.67』ディアゴスティーニ・ジャパン、2013年1月15日。

関連項目編集