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ジムII(ジムツー、GMII)は、「ガンダムシリーズ」の宇宙世紀系作品群に登場する架空の有人操縦式ロボット兵器。初出は1985年放送のテレビアニメ機動戦士Ζガンダム』。

人型機動兵器「モビルスーツ」(MS)の1機種。『機動戦士ガンダム』に登場する地球連邦軍主力量産機「ジム」の発展型で、特殊部隊「ティターンズ」をはじめとする連邦軍の各部隊、および反地球連邦組織「エゥーゴ」の両勢力で主力機として運用されている。基本性能はジムより向上しているが、『機動戦士Ζガンダム』の時代ではすでに旧式化しており、ジム同様に「やられ役」としての描写が多い。より後の時代が舞台の『機動戦士ガンダムΖΖ』『機動戦士ガンダムUC』でも登場するが、この描写は共通している。

目次

機体解説編集

諸元
ジムII
GM II
型式番号 RGM-79R
RMS-179(グリプス製)[1]
RGM-82[2]
生産形態 量産機
全高 19.1m[3] / 18.1m[1]
頭頂高 18.1m[3]
本体重量 40.5t[1]
全備重量 58.7t[1]
装甲材質 チタン合金セラミック複合材[1]
出力 1,518kW[1]
推力 15,500kg×4[1]
総推力:62,000kg[3]
センサー
有効半径
8,800m[1]
武装 ビーム・ライフル
60mm[4]バルカン砲×2
ビーム・サーベル
シールド
その他 姿勢制御バーニア×10[1]

U.C.0080年10月に可決された「連邦軍再建計画」に基づき、U.C.0083年に開発された機体[5]。連邦軍の財政が厳しい状況下で開発されており[6]一年戦争において地球連邦軍を勝利に導いたRGM-79 ジムのマイナーチェンジ機である[7]。ただし、ガルバルディβハイザックの導入以後に乱立していたジム系MSの規格を統合[8]、すべてのパーツを新造した機体も存在し[8]、従来のジム(先行量産型)をアップデートした機体には「RGM-79R」の型式番号が[5]、RGM-79CR ジム改高機動型を経て[9]グリプス開発基地にて新規に製造されることになったジムIIには新たに「RMS-179」の型式番号が振り当てられた[5][注 1]。本機においては主機の換装やサブセンサー設置などの近代化改修が行われており[7]、0085年以降の機体においては、コクピットには全天周囲モニターを採用した[5]。しかし、原型に比べ大きな性能向上はなされていない[6]

配備はティターンズを優先としたハイザックとは異なり、連邦正規軍に多めに振り分けられている[5]。エゥーゴも元々の戦力自体が反ティターンズの連邦宇宙軍所属者を中心としていたこともあり、設立してしばらくは連邦軍の主力を担っていたこの機体の機体色を変更して主力機として使用していた。生産数は1万機を超えるといわれるが[11]グリプス戦役時には既に旧式化しており、次々と繰り出される新型機の前に苦戦を強いられた。第一次ネオ・ジオン抗争の時には、月のグラナダの警備に配置されるなど前線からは離れていた。後に大半の機体は退役するかジムIIIに改修された(ジムIII計画[12])が、運用面での使い勝手の良さから、意外に多くの機体が次々世代機のジェガン登場後も現役で稼動していた。

武装編集

60mmバルカン砲とシールドは一年戦争以来のジム系の標準的なものであるが、ビーム・サーベルの発振器は更新されている[8]

ビーム・ライフル
ボウワ社製[13](型式番号:BR-S-85-C2[13])。出力1.9MW[1]、装弾数24発[14]ジム・クゥエルやのちのネモも標準兵装としているほか、ジャブローでは旧式のジム・キャノンガンキャノン重装型も携行する。従来のビーム・スプレーガンの生産ラインが流用されており[13]、エネルギーはEパック式ではなくチャージ式と[14]本体供給式を兼ねており、依然として継戦能力に課題を残している[14][8]

劇中での活躍編集

ほぼ「やられ役」である。ティターンズおよび連邦軍所属の機体は従来のジムを踏襲した白と赤を基調に塗装されている(塗り分けは若干異なる)。テレビ版『Ζガンダム』第1話では、ガンダムMk-II同様のティターンズ・カラーである濃紺に塗装された機体が、グリプスの倉庫に格納された状態で足先のみ確認できる。

エゥーゴ所属機は緑とペイルホワイトに塗り分けられ、シールドの星マークは基本色の赤で塗りつぶされている。テレビ版第32話(および劇場版)ではネモと同様の塗装を施された機体も登場する。

小説およびアニメ『機動戦士ガンダムUC』では、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場した連邦軍仕様のザクII F2型を踏襲したデザート・ピンクと紺色を基調とした機体が宇宙世紀0096年に複数登場、ダカールやトリントン基地に配備されている。

設定の変遷編集

雑誌『アニメック』のインタビューに答えた『機動戦士Ζガンダム』のメインデザイナー藤田一巳によれば、元々は前作の「ジム」のディテールアップ画稿として近藤和久が描いたものだが、少々デザインを変化させすぎたので「II」ということにしたのだという[要出典]

ジムII・セミストライカー編集

諸元
ジムII・セミストライカー
GM II SEMI STRIKER
型式番号 RMS-179
生産形態 現地改修機
頭頂高 18.1m
本体重量 43.5t
全備重量 57.5t
装甲材質 チタン合金セラミック複合材
+一部ガンダリウム合金
出力 1,518kW
推力 62,000kg
センサー
有効半径
8,800m
武装 ビーム・サーベル
ツイン・ビーム・スピア
バルカン砲×2
小型シールド
搭乗者 地球連邦軍一般兵

OVA『機動戦士ガンダムUC』に登場。トリントン基地に配備されたジムIIを現地改修した機体で、型式番号上の変更はない。

両肩部と左前腕部に増加装甲を追加しているが、既存機体の補充パーツを再利用したもの[15]とも、両肩部増加装甲はレプリカでウェラブル・アーマーではなく、左前腕部増加装甲も実際の予備パーツかレプリカかは不明[16]。前腕部増加装甲の小型シールドはガンダリウム合金となっている[16]。白兵戦兵器としてツイン・ビーム・スピアを装備し、OSも一定の近接戦闘モーションに特化した書き換えがなされている[16]。機体カラーは通常機と同じデザートピンクと紺。

トリントン基地を襲撃したジオン軍残党のイフリート・シュナイドと戦闘になるが、クナイで胴体を刺され破壊される。

雑誌『ガンダムエース』2017年9月号増刊『ガンプラエースSPECIAL』掲載の曽野由大の漫画「ストライカー イン トリントン Ninja of the Torington Base」では複数が登場している。しかし、いずれもイフリート・シュナイドに行動不能にされる。

ジムII改編集

諸元
ジムII改
GMII-改[17]
型式番号 RS-82B-R[17]
本体重量 42.8t[17]
ジェネレータ出力 2,073kW[17]
メインスラスター 4基[17]
バーニアスラスター 6基[17]
機体構造 シングルベッド・フルモノコック式複合可動型外骨格[17]
装甲形式 複合材多層成形型アクティブ・スペースドアーマー
(主材質/ハイパーセラミクス・ケプラー・チタニウムetc.)[17]
センサーシステム レーザーテレメーター広域スキャニングシステム・SG-325型
光学式カメラセンシング・コンピュータアシストシステム・ニッコルGTB-68S型
広域波長レーダー各種etc.[17]
武装 宇宙戦用狙撃型ビーム・ライフル・RSE-28G✕1
専用ビームサーベル✕1
シールド✕1(サブEパンク・グレネードランチャー等装備可)[17]
搭乗者 キース・マクレガー
ヒギンズ
ロジャー

月刊ホビージャパン」の連載企画『TYRANT SWORD Of NEOFALIA』に登場する機体。デザインは藤田一己。 カラーリングは、青と白のツートンカラー[17]。 ジムIIの名称は、完成した機体がジムに酷似していた事に由来しており[17]、フォトストーリー中での表記も「ジムII」となっている[18]

RS-82Bは、重装甲化を目指した為に機動性に難があったRS-81ネモとは対照的に、機動性能を重視して設計された機体で、悪評の高かったネモに代わり連邦軍の主力MSとなった。その性能は名機RX-78ガンダムに匹敵する[17]

Rタイプは辺境守備艦隊用に徹底的に改良が施された機体で、索敵能力、機動力が大幅に強化されている。この機体は後に、ガンダムMk-IIやRX-86サムのテストベースとして使用された[17]

ラフ画での説明で本機はRX7P-BR ”ジムII”、ジムIIのカスタムUP高機動タイプと説明されており、この機体とは別にノーマルのジムIIは形式番号RX7PBであるという[19]。またラフ画には「プロポーションは違って見えますが、基本的にはノーマルのジムIIと同じだと考えてください」との注意書きも書かれていた[19]

作例編集

制作は千葉延雄が担当。バンダイのプラモデル1/144のジムIIを使用した。ランドセルは、プラモデルガンダムMk-IIのものを流用[20]

機体各部編集

肩部
パイピング&サンドするフロートアーマー[19]
腕部
オプションスポットが付いている[19]
脚部
強化されたバーニアスラスター[19]
 : ラフ画には「ツマ先、左右を詰めてスリムに…」との注意書き[19]

武装編集

ガトリングGUN
頭部に二門設置されている[19]
ビームセイバー
左肩にマウントされており、ちょっと大型になったもの[19]
ラフ画には、バンクパンク、GUNDAM MK.IIのスカウト&改造の注意書き[19]
ビーム・ライフル
センサーが備わっている。銃別設定あり[19]
シールド
のぞき窓が付いており、裏側にはマウントロックが設置されている[19]

劇中の活躍(ジムII改)編集

SCENE.1で登場。辺境守備艦隊所属のキース・マクレガーロジャーヒギンズの乗機として、三機がサラミス級宇宙巡洋艦ピルケニア」から発進。キース機、ヒギンズ機がネオ・ジオン所属のNMS-04マラサイ6機と交戦、キース機は照合不可能な新型MSと接敵している[18]

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 「RMS-179」とは別に新規生産の「RGM-79R」の型式番号を持つジムIIも存在する。[10]

出典編集

  1. ^ a b c d e f g h i j 『ジ・アニメ特別編集 機動戦士Ζガンダム』近代映画社、1985年8月、110頁。
  2. ^ 『サイドストーリー・オブ・ガンダム・ゼータ』より。
  3. ^ a b c 『ジ・アニメ特別編集 機動戦士Ζガンダム PART3』近代映画社、1986年4月、82頁。
  4. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE .2 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.2 グリプス戦争編】』バンダイ、1988年3月、50-51頁。
  5. ^ a b c d e 『マスターアーカイブ モビルスーツ RGM-79 ジム (GA Graphic VOLUME 1) 』ソフトバンククリエイティブ 2010年9月 76-80頁。(ISBN 978-4797359046)
  6. ^ a b 「ENTERTAINMENT BIBLE 機動戦士ガンダムMS大図鑑 PART.2 グリプス戦争編」バンダイ 36頁および94頁。(ISBN 978-4891890186)
  7. ^ a b 「1/144 ジムII」バンダイ 1985年 組立説明書参照
  8. ^ a b c d 『ハイグレードユニバーサルセンチュリー RMS-179 ジムII』説明書、バンダイ、2011年10月。
  9. ^ ムック『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに Vol.1』20頁より。
  10. ^ 機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』387頁より。
  11. ^ 『B-CLUB』第6号、バンダイ、1986年4月、66頁。
  12. ^ 『マスターアーカイブ モビルスーツ RGM-79 ジム (GA Graphic VOLUME 1) 』82頁より。
  13. ^ a b c 『マスターグレード RGM-79Q ジム・クゥエル』説明書、バンダイ、1999年12月。
  14. ^ a b c 『マスターアーカイヴ モビルスーツ RGM-79 ジム』ソフトバンク クリエイティブ、2010年9月、92頁。
  15. ^ アニメ版公式HPより。
  16. ^ a b c 『機動戦士ガンダムUC プリズマティック・モビルス 1』50-52頁より。
  17. ^ a b c d e f g h i j k l m n 月刊ホビージャパン1987-09, p. 50.
  18. ^ a b 月刊ホビージャパン1987-09, p. 49.
  19. ^ a b c d e f g h i j k 月刊ホビージャパン1987-09, p. 51.
  20. ^ 月刊ホビージャパン1987-09, p. 53.

参考文献編集

関連項目編集