スーペルリーガ・アメリカーナ・デ・ラグビー

スーペルリーガ・アメリカーナ・デ・ラグビー西: Superliga Americana de Rugby、略称: SLAR)は、アルゼンチンウルグアイコロンビアチリパラグアイブラジルのプロチームが参加していたラグビーユニオンの競技会である。ラグビーユニオンにおける南米最高峰リーグであった。2023シーズンから北米にフランチャイズを拡大することでスーペル・ラグビー・アメリカス(SRA)に継承された。

スーペルリーガ・アメリカーナ・デ・ラグビー
今シーズン・大会:
現在進行のスポーツイベント SLAR 2022
後継スーペル・ラグビー・アメリカス
競技ラグビーユニオン
創立2019年11月29日
開始年2020年
参加チーム6
アルゼンチンの旗 アルゼンチン
ウルグアイの旗 ウルグアイ
 コロンビア
 チリ
パラグアイの旗 パラグアイ
ブラジルの旗 ブラジル
連盟スダメリカラグビー
最終年2022年
最終優勝ウルグアイの旗 ペニャロール (1回目)
最多優勝アルゼンチンの旗 ハグアレスXV (1回)
ウルグアイの旗 ペニャロール (1回)
公式サイトwww.slar.rugby

概要 編集

2020年に創設された南アメリカで唯一のラグビーユニオンのプロリーグで、ワールドラグビーにおける地域協会(regional associations)の1つであるスダメリカラグビーが主催・運営していた[1]アルゼンチンウルグアイコロンビアチリパラグアイブラジルの6ヵ国から1チームずつ、計6チームが参加。下位リーグとの間における昇降格制度は導入されていなかった。

SLARのシーズンは、レギュラーシーズンと優勝決定プレーオフから構成される。レギュラーシーズンでは、6チームによる2回戦総当たり(各チーム10試合)を行い、上位4チームがノックアウト方式の優勝決定プレーオフ(準決勝)に進出する。準決勝では、1位チームは4位チームと、2位チームは3位チームとそれぞれ対戦する。勝利した2チームが決勝に進出し、優勝を懸けて対戦する。

歴史 編集

スーペルリーガ・アメリカーナ・デ・ラグビー(SLAR)の構想は2019年4月に発表され、同年11月29日に正式に発足した[2][3]

大会初年度となる2020シーズンは、2020年3月4日に開幕し、5月29日に終了予定であった[4]。参加チームは、セイボス(アルゼンチン)、ペニャロール・ラグビー(ウルグアイ)、セルクナム(チリ)、オリンピア・ライオンス(パラグアイ)、コリンチャンス・ラグビー(ブラジル)の5チーム。カフェテロス・プロ(コロンビア)は2021シーズンからの正式参加で、2020シーズンはレギュラーシーズン終了後に、最下位(5位)チームとプレーオフを戦うのみの予定であった[2]。しかし、COVID-19パンデミックの影響により第2節の途中まで日程消化したところでシーズン打ち切りとなったため[5]、コリンチャンス・ラグビー[注 1]とカフェテロス・プロは、2020シーズンは試合を経験することができなかった。

2021シーズンは6チームが参加した。セイボスが解散し、代わりにアルゼンチンからはハグアレスXVが参戦した[6]。前シーズンに試合を行うことができなかったコブラス・ブラジウXV(コリンチャンス・ラグビーから改称)とカフェテロス・プロもシーズン開幕から参加した。ハグアレスXVがレギュラーシーズンを10戦全勝で終えると、続く優勝決定プレーオフも制し、SLARの初代王者に輝いた[7]

2022シーズンも前シーズンと同じ6チームで争われた。第3節ではハグアレスXVセルクナムに敗戦を喫し、SLAR参戦以来続いていた連勝記録が途絶えた[8]。優勝決定プレーオフでは、ペニャロール・ラグビーが決勝でセルクナムを破り初優勝を遂げた[9]

2022年10月、次シーズンからスーペルリーガ・アメリカーナ・デ・ラグビー(SLAR)がスーペル・ラグビー・アメリカス(SRA)に改組され、北米にフランチャイズを拡大することが発表された。これに伴い、アルゼンチン、アメリカカナダからの新規チーム参入と、コロンビアのカフェテロス・プロのリーグ脱退が表明された[10]

参加チーム 編集

2022年10月現在[11]
チーム名 創設年 参加年 都市 スタジアム 収容人数
  アルゼンチン ハグアレスXV 2019 2021 ブエノスアイレス - -
  ウルグアイ ペニャロール・ラグビー 2019 2020 モンテビデオ エスタディオ・チャルーア 11,226人
  コロンビア カフェテロス・プロ 2019 2021[注 2] メデジン - -
  チリ セルクナム 2019 2020 サンティアゴ エスタディオ・ナシオナル 48,665人
  パラグアイ オリンピア・ライオンス 2019 2020 アスンシオン エスタディオ・マヌエル・フェレイラ 24,708人
  ブラジル コブラス・ブラジウXV 2019 2020[注 1] サンパウロ エスタジオ・ブルーノ・ジョゼ・ダニエウ 15,000人

過去の参加チーム 編集

歴代優勝チーム 編集

シーズン 優勝 準優勝 ベスト4 チーム数
2020 COVID-19パンデミックの影響により第2節の途中でシーズン打ち切り 5
2021   ハグアレスXV   ペニャロール・ラグビー   セルクナム   オリンピア・ライオンス 6
2022   ペニャロール・ラグビー   セルクナム   ハグアレスXV   カフェテロス・プロ 6

チーム別優勝回数 編集

チーム名 優勝 準優勝 優勝シーズン 準優勝シーズン
  ペニャロール・ラグビー 1回 1回 2022 2021
  ハグアレスXV 1回 - 2021 -
  セルクナム - 1回 - 2022

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ a b 2020シーズン当初から参加(当時のチーム名はコリンチャンス・ラグビー)していたが、第2節に組まれていた初戦が回ってくる直前に、COVID-19パンデミックの影響によりシーズン打ち切りとなったため、実際のデビューは2021シーズンに持ち越しとなった。
  2. ^ 2020シーズンのレギュラーシーズン終了後、最下位(5位)チームとのプレーオフでデビュー予定であったが、COVID-19パンデミックの影響により早々にシーズン打ち切りとなったため実現しなかった。

出典 編集

  1. ^ Sudamérica tendrá competencia, se viene la Liga, primer torneo profesional”. El Ciudadano (2019年11月26日). 2022年10月16日閲覧。
  2. ^ a b SE LANZÓ LA SUPERLIGA AMERICANA DE RUGBY”. SLAR (2019年11月29日). 2022年10月16日閲覧。
  3. ^ La Superliga Americana de rugby va tomando forma”. Marca (2019年12月29日). 2022年10月16日閲覧。
  4. ^ LA SUPERLIGA AMERICANA DE RUGBY TIENE FIXTURE”. Sudamérica Rugby (2020年1月22日). 2022年10月16日閲覧。
  5. ^ LA SUPERLIGA AMERICANA DE RUGBY SE SUSPENDE HASTA 2021”. SLAR (2020年3月17日). 2022年10月16日閲覧。
  6. ^ El equipo argentino en SLAR será Jaguares XV”. SLAR (2021年1月22日). 2022年10月16日閲覧。
  7. ^ Jaguares XV obtuvo lo que vino a buscar”. SLAR (2021年5月15日). 2022年10月16日閲覧。
  8. ^ La paciencia fue la clave del triunfo de Selknam”. SLAR (2022年3月25日). 2022年10月16日閲覧。
  9. ^ ¡Peñarol Rugby nomá!”. SLAR (2022年5月27日). 2022年10月16日閲覧。
  10. ^ A días de la presentación oficial de “Súper Rugby Americas”, el nuevo nombre de la Superliga”. El Ciudadano (2022年10月4日). 2022年10月16日閲覧。
  11. ^ EQUIPOS 公式ウェブサイト

関連項目 編集

外部リンク 編集