この項目「 ゾンマーフェルト展開」は翻訳されたばかりのものです。不自然あるいは曖昧な表現などが含まれる可能性があり、このままでは読みづらいかもしれません。(原文: en: Sommerfeld expansion)
修正、加筆に協力し、現在の表現をより自然な表現にして下さる方を求めています。 ノートページや 履歴も参照してください。 (2017年9月) |
ゾンマーフェルト展開(ゾンマーフェルトてんかい、英: Sommerfeld expansion)は、アルノルト・ゾンマーフェルトにより開発された、物性物理学および統計物理学において頻出する特定の種類の積分を近似する手法である。これらの積分は物理的には、フェルミ・ディラック分布を用いた統計平均を表わしている。
逆温度
が大きいとき、これらの積分は
について以下のように展開できる[1][2]
![{\displaystyle \int _{-\infty }^{\infty }{\frac {H(\varepsilon )}{e^{\beta (\varepsilon -\mu )}+1}}\,\mathrm {d} \varepsilon =\int _{-\infty }^{\mu }H(\varepsilon )\,\mathrm {d} \varepsilon +{\frac {\pi ^{2}}{6}}\left({\frac {1}{\beta }}\right)^{2}H^{\prime }(\mu )+O\left({\frac {1}{\beta \mu }}\right)^{4}}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/f983830f3d4215cb10eb0d9cd34ba5df0b96e227)
ここで、
は
の導関数の
における値を表わし、
は
のオーダーの極限挙動を表わす。この展開は
が
において 0 に収束し、かつ
において ε の多項式よりも早く発散しないときにのみ有効である。この積分が 0 から無限の場合、この展開の第一項の積分は 0 から無限となり、第二項の積分は不変である。
温度について二次の項まで展開式を求めたい。ここで、 を温度とボルツマン定数の積とする。まず、変数変換 により次を得る。
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積分範囲をわけて とし、 を施すと次を得る。
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次に、
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すると、次を得る。
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変数変換 により の第一項を元の変数に戻し、 により次を得る。
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第二項の分子は、 が十分に小さく が十分に滑らかなとき一次導関数を用いて次のように近似することができる。
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これを代入し、次を得る。
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この定積分の値は次のように得られることが知られている[3]。
- .
したがって、最終的に次を得る。
フェルミ分布のモーメント母関数は以下のような形である。
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ここで、 であり、ヘヴィサイドの階段関数 は発散的な絶対零度分布を引き去っている。これを のべき乗で展開した結果の一部を以下に示す[4]。
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ボース分布関数の偶数次モーメントの母関数は、以下の形である。
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