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ダナンジャーニ経[1](ダナンジャーニきょう、: Dhanañjāni-sutta, ダナンジャーニ・スッタ)とは、パーリ仏典経蔵中部に収録されている第97経。『陀然経』(だねんきょう)[2]、『梵志陀経』(ぼんしだきょう)[3]とも。

類似の伝統漢訳経典としては、『中阿含経』(大正蔵26)の第27経「梵志陀然経」がある。

サーリプッタ(舎利弗)が、婆羅門ダナンジャーニ(陀然)に仏法を説く。

構成 編集

登場人物 編集

場面設定 編集

ある時、釈迦たちはラージャガハ王舎城)のカランダカニヴァーパ竹林精舎)に滞在していた。

サーリプッタ(舎利弗)は近辺に住んでいる旧友である婆羅門ダナンジャーニ(陀然)の元を訪れる。

精進に励んでいるか問うサーリプッタに、ダナンジャーニは出家してない世俗の人間が負わなければならない7つの義務を述べ、そんな余裕は無いと答える。サーリプッタは立場に関係無く行いの善悪が重要であることを説く。

後日、重病を患ったダーナンジャーニをサーリプッタが見舞う。梵天を信仰している婆羅門である彼は、転生先として無色界よりも梵天界を望む。

死後、ダナンジャーニは望み通り梵天界に生まれ変わる。

日本語訳 編集

  • 『南伝大蔵経・経蔵・中部経典3』(第11巻上) 大蔵出版
  • 『パーリ仏典 中部(マッジマニカーヤ)中分五十経篇II』 片山一良訳 大蔵出版
  • 『原始仏典 中部経典3』(第6巻) 中村元監修 春秋社

脚注・出典 編集

  1. ^ 『パーリ仏典』片山
  2. ^ 『南伝大蔵経』
  3. ^ 『原始仏典』中村

関連項目 編集

外部リンク 編集