チョンタドゥーロ学名Bactris gasipaesスペイン語chontaduro)は、中米から南米が原産のヤシ科の植物である。

チョンタドゥーロ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
階級なし : ツユクサ類 commelinids
: ヤシ目 Arecales
: ヤシ科 Arecaceae
: バクトリス属 Bactris
: チョンタドゥーロ B. gasipaes
学名
Bactris gasipaes Kunth

20m以上の高さに成長することがあり、葉の長さは1-3m程になる。幹には黒く細い棘が密生する。 果実は4-6cm程の長さの楕円形で、幅は3-5cm程度。種子を一つ含む。地域によって差があるが、熟した果実は赤、黄、オレンジになる。

利用

編集

広く分布する植物であるが、それぞれの地域で食料として先住民族の時代から利用されてきた。果実は色および形がカキに似ているが、繊維質が多く、カボチャサツマイモのような食感がある[1]塩漬け蜂蜜などをかけて生で食されることが多く、砂糖煮蜂蜜漬け、菓子の材料、ゼリー、粉等にも加工される。また、食用油を絞ることが出来る。

チョンタドゥーロ(Bactris gasipaes)種は栽培種に該当し、多くの地域で育てられている。エクアドルではchontaduro(チョンタドゥーロ)ブラジルコスタリカではpalmitoパルミート、パルミットとも)、英語ではピーチパーム(peach palm)と呼ばれている[1]

また、コンゴウインコオウムパラキートなどの鳥類の重要な食料となっている。

ブラジルコスタリカではヤシの芽と呼ばれる成長点部を食される。果実と違い、植えてから18-24ヶ月で収穫出来る為、盛んに商業栽培されている。その他のヤシ科、例えばアサイーなども成長点を収穫されているが、乱獲が問題になっている為、チョンタドゥーロにシフトしていく動きが推測される。ちなみにブラジルにおけるヤシの芽の消費は他国での消費の5倍もある。

 
果実と種子

地域による呼び名

編集

利用の歴史が長いこともあり、地域によって様々な呼び名がある。

 
パナマの塩漬け製品

栄養価

編集

果実100gに含まれる主な栄養素

脚注

編集
  1. ^ Zeldes, Leah A. (2010年11月17日). “Eat this! Heart of palm, an exotic taste of the tropics”. Dining Chicago. Chicago's Restaurant & Entertainment Guide, Inc.. 2011年5月18日閲覧。

外部リンク

編集