トサミズキ属マンサク科に属する植物の一つである。東アジア原産の約30低木から構成される。大部分の種が中国に分布し、一部は日本韓国ヒマラヤに分布するほか、米国ワシントン州で発見された始新世の葉の化石から記載された絶滅種のCorylopsis reedae が知られている。

トサミズキ属
トサミズキCorylopsis spicata
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: ユキノシタ目 Saxifragales
: マンサク科 Hamamelidaceae
亜科 : マンサク亜科 Hamameloideae
: トサミズキ属 Corylopsis
学名
Corylopsis
Siebold & Zucc.
Corylopsis multiflora Hance タイワントサミズキ(イトウミズキ)

多くの種は低木から小低木で2-6 mに成長し、多くの場合樹冠が横に広がる傾向にある。は卵形で、先は鋭く、縁には鋸歯があり、長さ4-20 cm、幅3-15 cm。は冬の終わりから春の初めに下垂した総状花序を形成し、長さ3-9 cmの花を5から30個つける。各花には5枚の花弁があり、各花弁は長さ4-9mmで淡黄色である。果実蒴果で長さ10-12 mm、2個の光沢ある黒色の種子を作る。

種一覧
特に断りのない限り中国原産

栽培 編集

 
コリロプシス・ヒマラヤナ(アイルランド国立植物園)
 
Corylopsis pauciflora ヒュウガミズキ

早春に鮮黄色の花を咲かせるため、しばしば庭園などに植栽される。ただし、枝が弱いため、多雪地では枝が折損しやすい。強風を受けない半日陰から日陰でよく成長するが、種によっては全日照下でも耐え、腐植質に富んだ土壌を好む。開花時に芳香を放つため、しばしば生花に用いられる。ヒュウガミズキなどは花物盆栽としても利用されている。

参考文献 編集

  • Radtke,Meghan G., Pigg, Kathleen B., & Wehr, Wesley C. (2005); "Fossil Corylopsis and Fothergilla leaves (Hamamelidaceae) from the Lower Eocene flora of Republic, Washington, U.S.A., and their evolutionary and biogeographic significance" International Journal of Plant Sciences 166(2):347–356
  • 中国植物誌:Corylopsis